40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

BMW 320dオーナー共通の悩み「アイドリングストップのガックン」。少しコツがつかめてきました。

320dに限らず、BMWのディーゼルオーナーは共通でお悩みだと思われる、停止間際にアイドリングストップしてガックンとなる現象ですが、ずいぶん前に当ブログでお話題にしました。これを起こさないようにするにはどうすればいいか、なんだか、少しコツがつかめてきた気がします。

購入当初よりはショックが軽減したものの。

320dだけではないと思います、この「ガックン」でお悩みの方。つまり、停止寸前の、まだ完全停止状態でないときにアイドリングストップが働いて、前方へのわずかな推進力が失われることにより急にブレーキが強く聞いて「ガックン」となることを言っているのですが、いかがでしょうか?

一度この問題をお世話になっているディーラー、Toto BMWさんでお話ししたら「みなさん同じことおっしゃるんですよね。」と少し困惑顔でした。おそらく、アイドリングストップがかかる閾値が、0km/hではないのではないかと個人的には思っていますが、これをコーディングか何かで変更できないんですか?とディーラーで聞くべきではない質問(笑)をしたところ、「そう言うのがないんですよね、特に」と言われてしまいました。

その後、1年点検でのプログラムアップデートで少しは改善したものの、完全になくなるには至らず、あとは運転の仕方でなんとかするしかない!と日々研鑽(?)を積み重ねてまいりましたが、時々「ガックン」となってしまう始末。

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「あっ、エンジンが切れた!」と思ってからブレーキを緩めるなんて名人芸はできないんですよね、さすがに(笑)。大体、エンジンが切れたことを認識したときにはもう停止していますし。

気にならない方もいらっしゃるかもしれないのですが、私は前の車の320iが模範的なアイドリングストップのタイミングだった上に、試乗した218dやX1 18d xDriveが何も意識せずともちょうどいいタイミングでアイドリングストップしていたので、余計にきになるんですよね。

ところが、何も意識していないときでも、我が愛車、妙にスムーズにストップできたりするんですよね。ですが、別のときにはやはり「ガックン」が起きたり。ある程度はコツをつかめていたはずなのに再現性がなくて困っておりました。

こう言うのは、再現性の高い方法を見つけ出し、それを習慣にしなければ無意識にできるようにはなりませんからね。

遅い夏休みの間中の成功確率が高かった!

上でご紹介した記事でも申し上げているように、停止間際にゆっくりと止まると、「ガックン」が起きるどころか、アイドリングストップすらしないことがままあります。こう言う停止の仕方って、日本では渋滞中のみならず、前走車に漫然と付いていくと信号待ちですらよくある停止の仕方ですので、もっとも気をつけなければなりません。

私が実践した方法は以下の通りです。

  1. まず、基本的に前走車がいつまでも停止せずにゆるゆると動き続けようとも付いていかない。
  2. 停止するときは、まずかなり手前からゆっくりとブレーキを踏み出して、踏圧を途中で抜かないようにする。
  3. 気持ち手前で止まるかな?と言うくらいの減速で前走車に近づき、最後の10〜15mくらいは気持ち踏圧を弱める。
  4. 停止するときは普通だとちょっとノーズダイブしそうなくらいギリギリくらいのスピードで止まる。
  5. 停止寸前に、「このままだとノーズダイブして『かっくんブレーキ』になりそうだな」と思っても絶対に踏圧を抜かず、一定に保つ。

このようにすると、「あ〜『かっくんブレーキ』になる!」と言う寸前にアイドリングストップし、却ってノーズダイブせずにスムーズに停止できるんですよ。

思うに、私は上のうちの5がどうしてもできなかったんです。自分では一定の踏圧で踏み続けているつもりでも、無意識のうちに緩めてしまっていたのでしょう。これは、長年AT車に乗り慣れた、経験のあるドライバーの方ほど私と同様の傾向があるのではないでしょうか?

どうしてそうすると「ガックン」ってならないのか?

この方法を編み出したヒントはマニュアル車を運転した時の経験にありました。はじめに断っておきますが、全て私の推測です。

マニュアル車にも乗った経験がある方はお分かりかと思いますが、マニュアル車って停止の寸前にクラッチを完全に切って、駆動輪にかかるトルクが無くなりますよね?その結果、ブレーキをさほど緩めなくてもノーズダイブってあまりしないですし、「かっくんブレーキ」の「かっくん」の度合いもきつく無くなります。

これがAT車ですと、停止するまで(もっと言えば停止しても)駆動輪に一定のトルクがかかり続けます。これを摩擦で止めようと言うのですから、止まりかたとしてはどうしても「キュッ」とした感じになってしまいますし、結果として「かっくんブレーキ」になりやすく、かつ「かっくん」の度合いも大きいんですよね。

ベテランのタクシードライバーなんかでこの「かっくん」のショックを嫌うと言うか、客の乗り心地を考えてのことなのかもしれませんが、ATでも停止寸前にNに入れる方がいらっしゃいます。ATとは本来そのように使用するものではなく、それどころかクルマが動いている最中にDからNへシフトするのはトランスミッションに非常に負担がかかるそうなので絶対にオススメしませんが、要するに駆動輪へのトルクがなくなればスムーズに停止できるんですよね。

と言うことは。

アイドリングストップのタイミングはあえて早めにしているのではないか?つまり、以前の記事でも申し上げた通り、E90系では装備されていた、停止寸前にブレーキを緩める機能の代わりに、アイドリングストップをさせているとすれば、低回転域でのトルクが大きいと言われるディーゼルは、その「かっくん」度合いを緩めるために、あえて早めのアイドリングストップにしているのではないか?

もっと具体的に言うと、0km/hになってからアイドリングストップするのでは、電気信号などで伝わり実際にエンジンが止まるまでのロスを考えると遅すぎるので、アイドリングストップが働く閾値を2〜3km/hくらいにして、そのタイムロスの間に停止することを想定しているのではないか?

これが私の推論ですが、結果的には正解だったと思います。休み中の運転では「停止間際のガックン」がほぼ回避できました。まだ、無意識に最後に踏圧を緩めてしまう時がありますので、いつもではありませんでしたけど。

思い返してみると320iの時は・・・

そう言えば320iの時は、完全に停止するまでは絶対にエンジンは止まりませんでした。しかも停止と同時にアイドリングストップ、というわけではなく、

スーッ、ピタッ、ストン

というタイミングでした。・・・なんのことだかわかりませんね(笑)。

「スーッ」というのは、停止前のブレーキをかけて減速している段階、もう止まる寸前のことです。ここで停止間際にブレーキをちょっと緩めて「かっくんブレーキ」にならないようにし、「ピタッ」と停止したのちに「ストン」とアイドリングストップが働く、というタイミングでした。

これが320dですと、うまくいかなかった時は

スーッ、ストンガックン

です。うまくいくと

スーッ、ピタッストン

と、停止した時にはもうアイドリングストップしている、というようになります。

このタイミングを踏まえて、正確な閾値はわからないものの、3km/h程度から1秒かからず、感覚的には0.5秒から0.7秒くらいのタイミングで完全停止するようなブレーキングを行えば、下のようにうまくいった場合のように「ガックン」が起こりません。

再始動時のショックは?

もう一つ、320dでよく話題になる始動時のショックですが、これは停止時にうまくいった時にはほぼほぼ間違いなくショックなく再始動します。うまくいかなかった時には大き目の「ぶるん」という身震いとともに再起動するようです。

最近は涼しいのでエアコンを切っているため、信号待ち程度ではアイドリングストップは解除されません。余談ですが、エアコンを切っていると、アイドリングストップの状態で30分以上持ちます。逆にエアコンをつけていると、都内の信号待ち程度(東京都内の信号の感覚は結構短いです)でも停止中に再起動してしまいます。

この、停止中の再起動はどうしても大きめのショックが伴いますが、こうした場合も、停止時にうまくいくとほぼほぼショックなくかかることが多いです。

ですので、停止時にタイミングよくストップさせることが全てを決めるといっていいでしょう。

ちなみに、信号待ちの先頭でアイドリングストップから発信する時は、ブレーキはスッと早めにリリースし、ゆっくり目にアクセルを踏んだ方がスムーズに発進できます。お気付きの方もいらっしゃると思いますが、どうやらDに入れていないとアイドリングストップはしませんが、アイドリングストップ中はNに入っているようです。

シフトレバーに表示はされませんよ?表示はされませんが、ブレーキをパッと素早くリリースしてアイドリングストップを解除すると、その瞬間はトルクがかかっていなくて、ほんの一瞬ですがクリープしません。

わずかなタイムラグ(といっても0.1〜0.2秒くらい?ですが)の後にDにシフトされてトルクがかかり、すかさずクリープで動き出します。

だから、発進時は「速やかにブレーキをリリースして(トルクがかかっっていないのでショックがない)、アクセルは(Dにシフトされるわずかな間を空けてから)ゆっくり踏む」んです。ブレーキをリリースしている最中にアイドリングストップは解除されますから、Dにシフトされて動き出す瞬間に穏やかにトルクを変えてやれば、スムーズに発進できる、というわけですね。

もちろん、その後はそのままゆっくりノロノロ加速するのは周囲の迷惑ですし、燃費も悪くなるので適度に踏み増して、速やかに巡航速度まで加速してくださいね。

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念のためまとめておきますと。

できるだけ簡単にまとめますと、「停止時には停止前20mくらいから踏圧を一定に保ち、2〜3km/hから0.7秒程度で停止するような減速度で停止する」、「発進時にはブレーキは速やかにリリースして、アクセルはゆっくり目に踏む」が、スムーズに運転する極意(?)かと思います。繰り返しになりますが、時間は体感的なものですので試される方は適宜調節してみてください。

停止時も、ブレーキのリリース時も、今までのスムーズな運転のコツとはまるで逆のことをしなければいけないのでかなり戸惑います。どうしても今までの運転のセオリーがみに染み付いていますので、お試しになる時はそうした自分の無意識の動作を押さえ込むように意識してみてください。

ですが、まだまだクルマの癖を知って手懐けられるよう、スムーズな運転のコツを探求していきたいと思います。もし、他にも「こうするとスムーズにアイドリングストップして再始動も全く振動がないよ!」という方法をお知りの方がいらっしゃればお教えいただければ幸いです。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうごいざました。