40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

新型M3はキープコンセプト?のようでも必ず「何か」してくるのがBMW!

BMW

早くも再来年発表のM3の情報が出回っていますね。新型3シリーズが出てからの話になるはずなのですが、どうやら新型M3はM5のようにハイテクモリモリのモンスターではなさそうです。私はその方向性に賛同します。

来年の話をすると鬼が笑う。

・・・と言いますが、これは来年の話ではなくて再来年の話になりそうなので鬼には笑われずに済みそうです。

次期BMW M3最新情報 登場時期/サイズ/駆動方式 どうなる?

 

2020年発売 次期M3

次世代型BMW M3の開発が、公道テストの段階に進んだ。2019年公開予定の新型M3の姿が撮影されるのは初めてである。

次世代型3シリーズに遅れること1年。2020年に発売見込みの次期M3は、CLARストラクチャーを採用する。

サイズは、全長が60mm長くなり、ホイールベースも20mm拡大される。しかし、軽量化を進めることで車両重量は抑えるようだ。

気になる最高出力 4WD/4WS搭載は?

新型M5搭載のパートタイム4WDについては、搭載する意思がないように見える。これは重量増加を嫌っての判断だろう。同様のことが、4WSの不採用についても言える。

予想エンジンは、3.0ℓのストレート6ツインスクロール・ターボ。最高出力は、スタンダードな仕様でも471psに達する見込みだ。

撮影された開発車両がM3であることを示すのは、
・大径ブレーキ
・4本出しエグゾーストシステム
くらいであり、スタイリングは現行型の方向性を引きつぐようだ。

(AUTOCAR JAPAN 編集部)

さて、あまりに早い段階での情報なので正確性には若干の疑義がありますが、それでも中々の説得力がある記事ですね。

一番重視しているのは軽量化?

これは私の個人的な味方なのですが、新型M3は軽量化が一番のテーマなのではないかと思っています。

ハイパワー車って、意外と重いですよね。現在のBMWのラインアップを見ても、意外や意外、M3って1,640kgと平凡な値なんですよ。これは私の愛車の320dツーリング(1,620kg)とほとんど変わりません。

「?」と思われる方おが多いのではないでしょうか?いや、ディーゼルエンジンって重いんですよ。しかもツーリングボディもセダンよりも重いです。では、320iセダンではどうでしょう?車輌重量1,500kg!結構軽いですね。ちなみにメルセデスのC200で1,540kg。まあ、このクラスのスタンダードはこの辺りですよね。

冷静に考えると、M3は320iよりも140kgも重いと言うことになります。これが2tのクルマの話だったらそうでもないのですが、1.5t前後のクルマの差ですからね、かなり影響は大きいであろうと言わざるを得ません。まあ、その代わり強大なパワーと強化されたブレーキ、そして鍛えられた足回りでその車重増加をものともせずに高い運動性能を誇っていますが、軽ければ軽いに越したことはありません。

しかも、これからのクルマはさらに重くなっていくことが考えられます。今までも衝突安全ボディの確保などの導入で同様に重くなって来ましたが、これからは高度運転支援機能を司る電子機器が増えて来ますので、やっぱり重量増の方向だと思います。だからこそ、軽量化のために各自動車メーカーとも新素材の導入に積極的になって来ているわけですよね。上の紹介記事でも書いてありますCLARプラットフォームの導入も、開発コストの削減だけでなく軽量化も目的なのはご高承の通りです。

ところで、新型M3のエンジンはさほどパワーアップしていませんよね。現在のノーマルM3と比べても20psアップなだけと言うと、新型にしてはちょっと物足りない気もします。いえ、ダウンサイジングターボの普及に伴って麻痺した感覚からすると、むしろハッキリと物足りないです。一つの目安として500psは超えて来ないと、スペック重視の方には不満に思うのではないかと思います。だって、BMWの技術を持ってすれば、3L直列6気筒エンジンを、スペック映えする500ps以上にチューニングすることだってできるはずです。

ですが、ここはあえてエンジン性能の向上よりも優先した事項があると考えたほうがいいでしょう。それが上の紹介記事中にもある「軽量化」だと思うんです。

ここでも執拗に環境性能?!

日本でのハイブリッド全盛時代以外にも、全世界でディーゼル化・ハイブリッド化が進んでい流のはご承知の通りです。これからの自動車メーカーはEVもしくは準ずるPHEVを用意していないと生き残れないのではないかと思うくらいです。

いえ、正確に言うと例外はあります。そう、スポーツカー専業メーカーです。

EURO6の後に来る本命の排ガス規制が以上に厳しく、それを見据えて欧州メーカーが一斉にPHEVの開発と普及を急いでいるのは当ブログで何度かご紹介した通りですが、スポーツカー専業メーカーはいまだに肉食系なクルマを生産し、昔に比べれば改善しているものの、今の時代では驚くほどの悪い燃費のままですね。いえ、昔に比べたら本当によくなってはいるんですよ?それでも10km/Lは行かないとこの時代の新型車としては、ちょっと後ろめたい気持ちも出ますよね。

ボディの軽量化というのは、この燃費に大きく効きます。しかもM3のように運動性能を求められるクルマには、そっち方面でもメリットしかなく、まさに一石二鳥というわけです。それであれば、BMWがエンジン屋にも関わらず、エンジンよりも軽量化に心血を注いでも不思議でもなんでもないんです。

そう、とうとうスポーツカー専業メーカーに与えられていた免罪符も効き目がなくなって来て、環境性能アピールが必要な時代になって来た、ということですね。

正直、楽しみでしかないです。

個人的には、エンジンのパワーアップがわずかでしかなくとも新型M3がどうなるのかに関しては楽しみしか感じておりません。なぜなら、これまでBMWの新型車で期待を裏切られたことがないからです(笑)。

いえ、実際そうなのですが、もちろんそれだけではなく、運動性能ではどちらかというと軽快感を追い求めていて、それが結果として古典的なスポーツカーを操るかの如き味付けを併せ持っていたM3が、最新技術でどう変わるのか?個人的には、最新技術をこのM3ならではドライブフィーリングをさらに突き詰める方向で使って来ると思っています。乗ってみると、最新デバイスにより人工的に味付けされたドライブフィーリングではなく、古典的な操る楽しみを十分に味わわせてくれる、という方向性は変わらないと思うんです。でも、その古典的なフィーリングは最新のプラットフォームやエンジンがあってこそ、という不思議なマッチングがあ起こるのではないか、というのが私の予想です。

そして、3シリーズのデザインもキープコンセプトで受け継がれるようで、私のような現行型オーナーにとっては嬉しい限りですね。どうやら史上最も成功した3シリーズは、私も大好きなE46であると言われていますが、F30系が残りのモデルライフでどこまでE46に迫れるのか?というくらい、F30系も成功したモデルとなっているようです。

そして成功したモデルの後継車のデザインは難しく、キープコンセプトになるというのがセオリー。未だにE46は元気に街中を走っているのをよく見かけますが、F30系もそのようになって欲しいですし、なると思っていますが、その後継車がキープコンセプトのデザインを纏い、「軽量化」という環境性能を競う時代に最強のツールを手に入れて、M3のようなピュアスポーツと言ってもいいクルマもライナップするなんて、よく考えたらすごいことです。

だから現行型オーナーなら普通はちょっとがっかりしたり悔しい思いをする新型の情報が出ても、私は楽しみしか感じないんですね。我ながら得な性分だと思います(笑)。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。