40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

BMW3シリーズがドイツ製か南アフリカ製か、それが問題…か?

現在の日本向け、右ハンドルのBMWの生産地はドイツ製と南アフリカ製の二つがあります。中には自分のBMWが南アフリカ製と知ってショックを受ける人もいらっしゃるようですが、ちょっとお待ちください!落ち浮いて、この記事を読んでみてくださいね。

とは言え、その気持ちはよくわかります。いかにも品質が高そうだという理由でドイツ製品を買ったつもりなのに、いざ手元に届いてみると南アフリカ製だったら、やっぱり心中複雑ですよね。

やっぱりドイツ製じゃないとダメなのか、私なりの経験から結論を出していきたいと思います。

ドイツ製と南アフリカ製の見分け方

さすがにどこかに「Made in Germany」とか書いてあるはずもなく(笑)。

車検証を見ると車台番号が書いてあります。やたらと長いアルファベットと数字の羅列がそうです。

多分、3シリーズをお持ちの方はWBAとかWBSとかから始まっているのではないかと思います。WBAはBMW AG(AGはドイツ語での会社の略です。)、WBSはBMW M、いわゆるMですね。ここで言っているのはM SportではなくM3とかの話です。

そしてその後の文字にも意味はあるのですが、製造された工場は11桁目。

ここがA/F/Kのいずれかであればドイツ・ミュンヘン工場製、Nだと南アフリカ製です。

私が以前乗っていた320iのセダンはN、現在のツーリングはKです。従って、セダンは南アフリカのロスリン工場製、ツーリングはドイツのミュンヘン工場製ということになります。

セダンは極一部の例外を除いて南アフリカ製、ツーリングはドイツ製

じゃあセダンは必ず南アフリカ製なの?!そんなのイヤだ!と思った方、もう少しだけ我慢してお付き合い下さい。

そもそもなぜあちこちの工場で生産するのかというと、それはひとえに3シリーズの生産台数が多いからです。

3シリーズは、これだけ他のメーカーが同じDセグメントのクルマを作っても、未だに同セグメントのベンチマークとされており、世界中で売れまくっています。

ちなみに、メルセデスのCクラスも南アフリカ製なんですよ。理由は同様に生産台数が多いからです。

他の国はどうか知りませんが、日本仕様の3シリーズは、表題の様にセダンは南アフリカ製、ツーリングはドイツ・ミュンヘン工場製となっています。

セダンでも生産初期のクルマは右ハンドルでもドイツ製だったりしますが、極一部の初期ロットだけですので、探すのは難しいでしょう。

なぜ南アフリカ製がイヤなの?

先にぶっちゃけてしまうと、ほぼ同じモデルで、南アフリカ製とドイツ製の両方に乗った私の経験からして、全く違いはないと断言します。

恐らく、南アフリカ製を嫌がる方は、ドイツ車を買ったのにドイツ製じゃないなんて!という理由がほとんどだと思いますが、誤解を恐れずに言えば、そこには漠然と「南アフリカ製は品質が劣るのではないか」という疑いがあるのだと思います。そしてそれは、南アフリカという、日本にとって馴染みの薄い国への無理解から来ていると思います。

南アフリカというと、日本にいると大抵の方は「治安が悪い」「ヨハネスブルグって言う都会がある」といった断片的な知識しか浮かびませんが、既にヨーロッパの自動車業界では一定の評価を得ているんですよ。

製造業にお勤めの方の方がお詳しいかも知れませんが、各工場で生産される同製品の品質がバラバラということは、ある程度しっかりした管理をしている製造業の会社にとっては有り得ないことです。もちろん、そこには並々ならぬ苦労があってのものとはお察ししますが。要するにドイツ本社によるコントロールさえしっかりしていれば、どこの国のどの工場で製造していようと、品質に変わりはないんですよ。

まとめ

南アフリカ製だからといって忌避することがどんなに意味のないことか、おわかり頂けたでしょうか?

BMWのノウハウで生産管理され、BMWの品質管理基準を満たして世に送り出されたクルマは、すべてBMWの理念が詰まったプロダクトなんですよ。

生産国など気にせず、BMWが我々に届けてくれる「駆け抜ける喜び」を満喫しましょう。

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
今回はこの辺で失礼します。