40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

BMWとメルセデスのタイヤ共用化の現実。性能は充分なのか?

BMW

最近、メルセデスとBMWがタイヤを共用化した、という話題をニュースで見かけました。まあ、特に驚く事でもないとお思いでしょう?ですがそうでもなさそうなんです。BMW乗り必読です。

まずは現状認識から。

私もニュースで読んで、その事実は知っていました。

そして、事実であることを確認したのは週末にToto BMWに行った時に展示車を何気なく見ていた時でした。

ショールームには新型の5シリーズが展示してあったんですね。530i M Sport、色はアルピン・ホワイト。何より珍しかったのは、左ハンドルだったんです。

息子に「ほら、左ハンドルだよ」と言いながら、さりげなく(嘘です、結構露骨にかがんでチェックしました(笑))恒例のタイヤチェック。またもやGOOD YEAR のEAGLE F1でした。G30のM Sport はEAGLE F1が多いですねー。と思って見ていたら、タイヤの一番上の位置に、私には見慣れた刻印が。


結構大きく書いてありますでしょう?「MOExtended」って。メルセデス純正指定のランフラットタイヤの証ですね。そして同様にBMW純正の証、スターマークもあります。そしてスターマークとMOExtendedの間の「RSC」というのは「Runflat System Componet」という、ランフラットタイヤの共通名称だそうです。

そう、この「MOE」、私は見慣れています。私のミシュランPrimacy3 もそうですから。


こちらはBMW純正スターマークはありませんので、まあ、ちょっと違いますが。

狙いは間違いなくコストダウンだけど。

疑う余地はないでしょう。当ブログではランフラットタイヤをオススメしておりますが、ランフラットタイヤってやっぱり高いです。私が交換した時には最安ショップで購入して、できるだけ安く交換したのに100,000円をちょっと超えてしまいましたから。

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これで安くなっていいじゃないか、と思うかも知れませんが、私の愛読誌CGで、私が大変信頼すら自動車ジャーナリストの清水和夫氏のコラムで、このことに触れていました。

氏の言うには、この様にメルセデスとBMWで共用化されたPrimacy3を履いたそれぞれのクルマに乗ったところ、小型車に装着された共用ではないPrimacy3と比べてウェットグリップがちょっと甘かった、と言うことです。

BMWでも、新型5シリーズのLuxuryにはこのPrimacy3が装着されている様ですし、メルセデスのEクラスでもPrimacy3を履いているのは私もショールームで実際に確認しております。

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これは衝撃的ですよね。もしそうだとしたら、共用化で得られる以上のコストダウンをしてしまっているのではないかと勘繰りたくなります。

Primacy3は私も実際に使用して見て、大変素晴らしいタイヤだと言うのは確認していますし、何回か当ブログでもお伝えしています。静粛性と良好なダンピングによる快適性もさることながら、ウェットグリップもかなり良好であることは先日のヘビーウェットのドライブでも確認しました。どのくらい良かったかと言うと、首都高速のカーブの途中の継ぎ目で滑らなかった、と言うと伝わるでしょうか?雨の日の首都高速のカーブ途中の継ぎ目って、必ずタイヤがアウトに向かって滑るのにそれがなかった、と言うことです。

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タイヤの太さやパワー(ストッピングパワーも含めて)、車重なども関係あると思います。

一般的に、滑りやすい路面では太いタイヤの方が浮きやすくなります。これはちょっと考えて頂ければお分かりかと思いますが、単位面積当たりにかかる荷重が少なくなるからですね。

証拠と言ってはなんですが、機会があればWRC(世界ラリー選手権)のクルマが雪道を走る写真をご覧になって頂きたいのですが、特に前輪は信じられないくらい細いタイヤを履いています。

あと、Eクラスや5シリーズと小型車のパワーやトルクの違いもあるでしょうね。発進時にホイールスピンしやすくなりますし。車重が重いことによると慣性力の大きさも見逃せないでしょう。慣性力が大きくなると、カーブで外に滑る力も大きく働きますし、停止時のストッピングパワーも大きくなるので滑るやすくなります。

それにしても感じるのは、Primacy3のって結構不透明なタイヤだなあということ。私もタイヤ交換の段階で色々とリサーチしている際に、無印Primacy3と「ST」のどちらが来るかわからなかったりしましたが、オフィシャルに違いはアナウンスされていませんし。まあ、性能に変わりない、と言うことなのでしょうけど。

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幸いにして私が選んだ3シリーズのデザインライン純正サイズのものは当たりだった、ということになるでしょうか?無印ながら製造国もミシュランの中で評価の高いヨーロッパ(イタリア)製でしたし。

純正装着タイヤへの疑問

ただ、それにしても解せない話ではあります。タイヤの共用化っていいますが、ランフラットではない通常のタイヤでしたら、サイズさえあえばどのクルマと同じタイヤでも不思議ではないですよね。

それがランフラットだとどうも品質が違う、と言うのは、単純に鵜呑みにはできないですし、そもそも「ライバルメーカーが調達を同じメーカーからした」と言うだけで、特に目新しいことはないはずです。

ただ一つ考えられるのは、「純正タイヤだから」と言う理由による違いです。

過去記事で一度触れたことがありますが、アフターマーケットのPOTENZA S001と、BMW純正のS001って違うのはご存知ですか?

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これがアフターマーケットのS001。

そしてこれがBMW純正。

サイドウォールにある、「クーリングフィン」がないんですよね、純正品には。ブリジストンによると、S001はこのサイドウォールのクーリングフィンでサイドウォールの発熱を抑えることで、パンク時のタイヤの変形を防いでランフラットタイヤとしての性能を維持することと乗り心地の両立を可能にしているはずなんです。

POTENZA S001RFT 製品特徴

では、そのクーリングフィンがないBMW純正タイヤって・・・とかねがね私は疑問に思っていました。これは恐らくコストダウンだろうと思いますが、それが具体的にどの様な性能の変化をもたらしているかまではわかりません。

ただ、あくまで私の体感上の感想としては、前のF30の時にBMW純正からアフターマーケットのS001に交換した時、あまりにもしなやかな感触に驚いた記憶はあります。まあ、劣化したタイヤとの比較なので割り引いて考える必要はありますが。

一応私の装着しているPrimacy3はアフターマーケット用

私はリサーチにリサーチを重ねて、愛車320dツーリングの2足目のシューズとして、今のPrimacy3を選択しました。メルセデス純正指定ではありますが、一応アフターマーケットのモノです。

まあ、このタイヤは過去にBMW純正指定だったこともあり、さらにどのメーカーの純正指定でもなかった時期のあるタイヤですので、上でご紹介した様な「純正品質」ではないと思いますし、何より私自身の使用した感想と清水和夫氏の指摘は真逆です。

ですので、私はPrimacy3を気に入っていますし、オススメしたいタイヤです。あの快適性はS001を大きくしのぎますし、それなのに運動性能もスポイルされておらず、ヘビーウェットでも頼もしい接地感を伝えてくれますし。

あなたはどうお考えになりますか?

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。