3シリーズに限って言えば、LCI後には全ての車種のマフラーが2本出しになって歓迎されています。一方で、巷ではいわゆる「異形マフラー」が流行ってもいます。BMWもようやく流行に乗り出したようです。
2本出しといっても色々。
先に申し上げておくと、私のF31型320dツーリングのマフラーは1本出しです。 BMWは「名より実」とばかりに昔ながらの丸いマフラーを採用し続けて来ていました。
海外ではどうなのか知りませんが、日本ではこの「マフラーが2本出しか1本出しか」が大問題(?)に発展するケースがあるようでして、それだけが理由で前期型F30では328iをわざわざオーダーする方もいたやに聞きます。
私自身は全く拘りはないのですが、クラシックな丸い形での2本出しではなく、むしろ何年か前からよく見る様になった、リアバンパーと一体化した異形(「いぎょう」ではありません。「いけい」です。)のマフラーの方がどちらかというと好きでした。もっと言えば、メルセデスのW104型のSクラスで見られた様な、「見えない」マフラーが一番いいと思っていました。
要するに、マフラーの存在をあまり感じさせないデザインが好きなんですよね。
スポーティさではクラシックなまん丸マフラー!
レーシングカーはちょっと極端かもしれませんので、スポーツカーを見て見ると、むしろマフラーの存在を誇示するかの様なマフラーエンドになっていますよね。そして、その形は丸が基本です。ポルシェ911の様に楕円のものもありますが。
そして、片側のみから出ているケースってありません。フェラーリV8モデルやランボルギーニは中央に集約していますが、ポルシェは左右2本出し。エンジンレイアウトを見ると、V型エンジンミッドシップ縦置きのイタリア勢と、ボクサー縦置のポルシェ。特に911はリアマウントになりますので、スペース的に中央出しはキツそうですよね。
この様に、スポーティモデルほどマフラーの存在を誇示しているというのはお分かり頂けるでしょうか?
まあ、考えてみれば当たり前です。スポーツカーたるもの、足回りなどの「アジリティ」もさることながら、一番のアピールポイントは動力性能ですからね。つまりはエンジンです。フェラーリのミッドシップV8モデルなどはエンジンが見える様になっているくらいですしね。
翻って我がBMWはというと、トップモデル、つまりE90では335i、F30ではActivehybrid3や340iなどのみ左右2本出し、中間モデルは片側2本出し、量販モデルは片側1本出しです。私の320dツーリングもこれです。形は全て真ん丸。
まあ、BMWでは有名なREMUSなどの後付けマフラーもテールは真ん丸の形ですし、Mやアルピナでも丸が基本ですから、上のポルシェやイタリアンエキゾチック勢の話を出すまでもなくやはり丸い形のテールを持つマフラーがスポーティというのが定番なんですね。
ちなみに、マフラーのテールの本数なんて、そんなところで微妙に差別化しなくても良さそうに感じますが、ここがBMWのBMWたる所以でもありますよね。つまり、「拘る」スポーティドライバーが多いことを見越しているというわけです。ユーザーの悩みを深くさせる、罪な差別化ですよね(笑)。
ところが最近は異形マフラーが!
最新の7シリーズや5シリーズでは、異形マフラーになっていますよね。
バンパーのデザインに溶け込んだ台形の形でグロッシーなツヤがあるのでかなり上品で私は好きです。でも実は中を覗き込むと丸いテールが中に隠れているのが見えるわけですが、最大限隠されているのがBMWの良心ですかね。中には、パッと見るだけで丸いテールが見えているのクルマもありますから。
こうなると個人的に興味があるのが、マフラー談義がどうなるかです。BMWが好きなスポーツドライバーは、「異形のテールなんて認めない!」となるのか、「丸じゃなくてもいいんじゃない?」という肯定派が出てくるのか?いずれにせよ不評だった丸の1本出しがなくなったのでユーザーの満足度は上がるのでしょうが、これはこれでまたの論議を呼びそうな気がします(笑)。そのうちBMWも「じゃあどうすれば満足できるんですかっ!」って怒り出してしまいそうですけど(笑)。
拘りのない私から見てどうかと申しますと、やっぱりアルピナの左右4本出しのアクラポビッチのマフラーが一番カッコいいと思います。もう、身も蓋もないことを言ってますが、これが私の嘘偽りのない感想です。
まあ、ここまで来ないと「かっこいい!」と思えないので、純正の片側1本出しか2本出しかにはこだわらないんですよ。しかも私、デザインラインのスポーツで標準となるブラッククロームのマフラーエンド、気に入ってますし。
・・・相変わらず写真が下手ですみません。ですが、実物はもっと黒光りしていて結構かっこいいんですよ。
私は「拘らない方がクルマ選びの幅が広がって良いですよ。」なんて言うつもりは全くありません。だって、動力性能だけでなく音と見た目を気にする人が多いからこそ、アフターマーケットでこれだけ多くのマフラーが出ているわけですから。
ただ、例えばF30を中古で購入しようとしている時に「予算的に320iしか買えないけどマフラーが1本出しなのが気に入らない!」と言うことで即候補から外してしまうのは勿体無いとは思います。それこそアフターマーケットにあふれているパーツでなんとかできることなので。むしろなんともならない予算の方を重視した方がいいのではないかと個人的には思います。実際に交換する・しないは別にして、「そういう選択ができる」という事を頭の片隅に置いておくだけでかなり楽になるのではないでしょうか?
実際、以前も当ブログで登場した、320d M Sportを購入したシンガポール人の友人はが正にこのパターンでした。
「マフラー2本出しじゃないのが気になるけど、いいよね。いざとなれば交換すればいいもんね。」
と言って購入に踏み切り、納車2週間後くらいに我慢ができなくなってREMUSのマフラーに交換しておりました(笑)。そしてこの彼、続けてスピーカーもSONIC DESIGNに交換していたのは以前ご紹介した通りです。
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ところで、マフラーって交換したら見た目以外に何かいい事あるの?
上で少しだけ触れかけましたが、マフラーを交換する意味は見た目だけではありません。
後付けマフラーというのは、大抵排気抵抗を軽減してエンジンの吹け上がりが良くなるので、気持ち良くスポーティな感触を味わうことが出来ます。
となると今度は気になるのは音ですが、これまたちゃんと考えられていまして、スポーティな排気音を響かせる様になっています。
ただ、BMWのガソリン車って、純正の段階から音のチューニングがしてあって、中々野太い排気音を響かせる様になっています。音は好みの問題になってしまいますが、メーカー毎に音にも拘りを持って個性を出しているようです。って、これはそのシンガポール人の友人の受け売りですが(笑)。
長い期間乗る際に、気分を変える手段としてはいいかも。
実は私はこのタイトルの様に考えています。
例えば5〜6年は最低乗るつもりでいながらも、途中でちょっと倦怠期(笑)を迎えた様な時に、マフラーで音と見た目を変えて見る、とか。同時にサブコンもつけたりすると、かなりの感触の変化を感じられるかも知れませんね。
では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。