40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

渡ると夢が叶うという「夢の吊り橋」へ行ってみました。景色はよかったけど・・・怖い!

BMW

寸又峡キャンプ、まだ続いています。幸いにして、心配していた天気にも恵まれ、今日は寸又峡の奥地、夢の吊り橋に行ってまいりました!

朝っぱらから川遊び

朝から底抜けの青空が広がり、夏らしい朝を迎えました。

ただ、気温はさほど高くないものの、湿度が高いのか、爽やかな・・・とはいきませんが、冷房がなくても過ごせる程度ですのでやはり夏にしては爽やかと行っていいのでしょう。

前日に購入していたパンとバナナで朝食を済ませた後は、昨日ですっかり味をしめた息子の強い要望で、川遊びに繰り出しました。その時間、なんと8時半(笑)。さすがに寒いです。水も冷たいですし。ですが、遊んでいるうちに他のグループの子供達も来て、川は一気に賑やかになりました。子供って元気ですねー。

寸又峡といえば「吊り橋」

寸又峡近辺を走っていると、いたるところに吊り橋があります。いくつあるのかわかりませんが、名のある吊り橋もあり、なんだかわからない、どうやってそこにいくのかすらわからない吊り橋もあり。

その中でも一番有名なのが、寸又峡温泉の一番奥にある、「夢の吊り橋」でしょう。一度に渡れる人数は10人で、しかも揺れるのでゆっくりとしか渡れないことから、GWやお盆休み、紅葉の時期などの繁忙期には最大で2〜3時間待ちになるというこの橋、天気のいい今日いくしかありません。

そろそろ寒くて歯の根が合わなくなってきた(笑)息子を説得して川遊びを切り上げ、一路夢の吊り橋へ向かうことにしました。

腹ごしらえしていざ出発!

夢の吊り橋は、大井川源流域の自然保護区域のため近くまでの車の乗り入れはできません。というか、結構近くまではいけるのですが、何せ険しい峡谷の、低い箇所にかかっているので結局歩いていくしかないんですね。

その距離、往復1時間強。

んな大げさな、とは思いましたが、本当だったら結構大変です。寸又峡温泉に到着して駐車したのがちょうど12時ころだったため、まずは食事をすることにしました。軽くとろろそば(とろろが味噌仕立てで珍しく、しかも美味しいです)で腹ごしらえをしますが、店のおばちゃんが、盛んに熱中症対策を呼びかけています。お店にある蛇口から山の水が出ているから、ペットボトルを持っている人は入れて持っていくように、夢の吊り橋には、往復で1時間以上かかるから、とのことです。

今日はさほど混雑していないようですが、夢の吊りはしは一方通行になっているようでした。そう、対岸に渡って別ルートを帰ってこなければいけないので時間がかかるんですね。納得です。

恐怖の吊り橋

腹ごしらえも済んでしばらく歩いていくと、15分くらいでしょうか、トンネルをくぐります。

すると、目の前の光景が、いわゆる私がイメージしていた寸又峡の雰囲気になって来ました。これですよ、これ。この秘境感が欲しかったんです。

そのまま歩いていくと、遠くから何やら賑わっている?恐怖のために叫んでいる?ような声が聞こえて来ました。あ、多分あれが夢の吊り橋かな?と思って見てみると・・・

やっぱりそうみたいでした。道案内も下っていくように書いてあります。そしてこんな道を下っていきます。

これ、どこまで降りるんだろう?!というくらい下りますが、景色は抜群にいいんですよ。

まあ、この時はまだのんきに景色を楽しむ余裕がありました。この後にある地獄も知らずに(笑)。

そんなこんなで到着すると・・・脅かされていたのに全く並んでいないじゃないですか(笑)。着くなり「はい、どうぞ」とか言われて。いえ、あの、まだ心の準備が。

実はキャンプ場にも小規模ながら似たような吊り橋があって、経験はしていたんです。ですが、こちらはスケールが違います。

じゃん。

大したことなさそうに見えますでしょ?でも足元はこんなです。

過去に訪れた、祖谷のかずら橋よりは歩く部分が覆われているのでまだましですが、正直、「それがどうした」程度の違いでしかありません。横にめっちゃくちゃ揺れるんですよ。手すりというか、頼りないワイヤーに捕まっていないと、足を滑らせて落ちそうです。

そんな中、景色を眺めてみると、やっぱり絶景なんですよね。決死の思いで撮った写真がこちら。

いいいいやーいいいいいいけけけ景色です。

本当にこんな感じで膝が震えました。だって手を離すんですよ?本当に危ないです。

ふと後ろを振り返ると、家内も息子も必死の形相で渡っています(笑)。息子は何やら喚いていますが・・・決して楽しそうではないことは確かです(笑)。

渡り終えてもまた地獄。

ようやく渡り終えてみんなが笑顔になりました。家内は、「全然景色を楽しむどころじゃなかった」息子は「楽しかったー」嘘つけ。怖がってぎゃあぎゃあ喚いていたくせに(笑)。

ですが、ここで笑いあうのはまだ早かったんです。そういえば、夢の吊り橋は低いところにかかっていました。渡る前にも、随分降りて来ました。

ということは。

今度は登りです。かなりの急坂を。しかも、登り口に「304段あります」なんてやる気を削ぐことが書いてあります。普通に304段ならいいですが、急坂で、しかも一段一段が2段分くらいあるので、先が思いやられました。

これはまだ段が低い時で余裕があった時点で撮影したものです。この後、全く余裕がなくなり、息が完全に上がりきって喋ることすらできなくなりました。

途中休み休みいくのですが、結構上の方まで行った時にベンチがあったので腰掛けては休み、またベンチがあるので休み・・・を繰り返して、ようやく階段が終わりました。

その間、息子はひょいひょいと身軽に登って行って、上で待っています。子供ってすごいですねー。

なんと我が家は往復で1時間半。でも絶景を楽しめてよかった!

結局戻って来たのは2時過ぎ。なんと1時間半もかけて帰って来たことになります。

出発地点まで戻って来たら、全員グロッキー。私と息子は早速ソフトクリームを買って食べました。とにかく、暑くてよく汗をかきましたね。

ですが、もちろんきつい思いをしただけのことはありました。帰路にはこんな絶景も見られましたし。

いやー、本当に行ってよかったです。あの暑さやきつさを味わっても、またいきたいと思いますね。家内も、「紅葉の季節とかならいいかもね」と言っていました。

キャンプらしからぬ晩御飯

とはいえ、体は疲れ切っているので、意識が行くのは早くも晩御飯です。出発前に軽くしか食べなかったので、家族みんなお腹が空いてしまいました(笑)。

ですが、寸又峡近辺には大きなスーパーがないんですよね。昨日は近隣(と言っても片道30分)のところで済ませましたが、今日は静岡市内、もっと言えば高速を降りて来る途中に見た大きなスーパーまで行くことにしました。

なんと片道1時間。しかもそのうち半分以上が「酷道」「険道」みたいな道です。ですが、頑張りました。きっと美味しい食材があると信じて。

そしてゲットした掟破りのキャンプ飯がこちら。

はい、うなぎの蒲焼です(笑)。冷凍してあったのを買って来て、炭火で焼きました。同時にご飯も炊いて、ミニうな重の完成です。

これには息子も大喜び。肉も買って来ていたのに、そこまでたどり着かずに終わってしまいました。

そして、夜は恒例のファイヤー。

こうして前にいるだけで汗がだらだら出て来るのですが、大丈夫、無料のシャワー室が完備で、今日は私たち家族以外はもう1グループしかいないので使い放題状態です。

息子と花火も楽しみ、シャワーを浴びたらさすがに疲れたのか、息子は糸が切れた操り人形のように眠りに落ちました。そりゃそうですよね。朝は川遊び、昼はトレッキングですから。

寸又峡近辺は油断がならない道ばかり

それにしても、こんなにいいところなのにどうしてメジャーな観光地化しないのか、不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、来てみるとわかると思います。とにかく道が未整備と言っていいでしょう。

静岡市内から帰る時、さすがに私も「他の道はないの?」と思いつつカーナビタイムをセットしたのですが、普通なら5ルート表示するはずのカーナビタイムも、表示するのは1ルートだけ。選択の余地がないんです。そして、その半分がすれ違いも困難な、10%以上の激坂です。最大で15%という表示がありましたね。

しかも危険なのが、ところどころ中央線が引いてある道になることです。そこからいきなり細い道になるので、勢い余ったクルマがカーブから飛び出して来てひやっとすることが多々あります。私も、カーブミラーを見ながら慎重に走らざるを得ません。しかも激坂ですので、SPORTにしたり、シフトしてエンジンブレーキをかけたりと忙しいので、スピードなんか到底出せません。常時30km/hくらいがせいぜいです。もちろん、ヘアピンとかではもっと落ちますし。

つまり、「時間距離」が遠いんですよね。実距離的には大したことありません。静岡市内から50kmくらいです。

じゃあ、バイパスや有料道路でも作ればいいのでは?確かにそうでしょう。ですが、あの自然をどうやって保護しながら便利な道を作るのかということはかなり難しい問題だと思います。

むしろ、今の方が秘境感があっていいと個人的には思うのですが、もう少しなんとかなって欲しい気もします。なんと言っても、最寄りのコンビニですら20km先ですから(笑)。

さて、今日は体力を使ったのでよく寝れるでしょう。夏らしい、いい一日を過ごせたと自画自賛です(笑)。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。