40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

F31型320dツーリングで気になるところ。オートライト・ウィンカーなど。

私は現在の愛車、320dを非常に気に入っていますが、どんなクルマでも完璧では有り得ません。個人的にちょっと残念に思う部分をお話します。

灯火関係

これはF30系オーナーの方はご賛同頂ける部分が多いのではないかと思います。まずはこれから。

なんでLEDにしてくれなかったのかなぁ

そう、前後のウィンカーです。

ついにというか、永遠のライバルメルセデスが先鞭をつけたドアミラーウィンカーが、BMWでは遅ればせながらF30系から全面導入されました。

ドアミラーに仕込まれるので球切れ時の交換を考えると、ここはLEDにせざるを得なかったのでしょう。

そこまではいいです。

でもなんで前後ウィンカーは電球?

E90の後期型でLEDだったのに、これでは後退しちゃってますよね。F30系LCI後のモデルからはちゃんとLEDになっていますが(ただし光るところはLCI前とは違います)、まさかLCIのネタのために取っておいたのでしょうか?

点滅しているのを外から観察すると、違和感を感じないようにはなっていますが、やはり前後ウィンカーとドアミラーウィンカーがわずかにシンクロしていません。

私はこのズレが気になったので、対処する事にしました。

LEDのウィンカーバルブに取り替えればいいんじゃないの?

私も最初はそう思いました。

ですがよくよく調べると「コーディング」なる処置をしなければいけないようです。

最近のクルマは昔風に言うと全て電子制御。そのプログラムをイジってあげないと、ただLEDバルブに交換するだけでは正常な動作をしないというのです。

クルマの球切れ警告ってありますよね?あれが原因です。

球切れを感知するために、電球が光らない程度の微弱な電流を一定間隔で流しているのですが、LEDはその電流でも点灯してしまうからなんですね。

でも、コーディングって結構いいお値段しますし、iDriveのアップデートがあると消されてしまいます。そのたびにまた費用をかけてコーディングするのは不経済極まりません。

iDriveの初期化とかアップデートって、ディーラーに点検に出すと比較的よくあることなので、コーディングはパスです。

抵抗をDIYで取り付けて球切れチェックで光らせないようにする方法もあるらしいのですが、私は不器用な上に電流の知識皆無ですのでこれもパス。

なんだ、やっぱりあるんだ。

諦めないでさらに調べました。そしたらちゃんとあるじゃないですか♪抵抗が内蔵されてるのでバルブ交換するだけでいいのが。しかも信頼のPIAA

そのPIAAのバルブ、前後セットでお値段税抜き39,800円也

…高い。高すぎます。たかがバルブで。

でもめげませんよ。さらに調べると…

オートバックスセコハン市場で約半額。セコハン市場といっても展示品だっただけで新品未開封です。

オートバックスドットコム

※(検索で「セコハン市場」といれて検索結果の一番上に表示されるリンクからセコハン市場に行き、検索で「PIAA F30」と入れると出てきますが、今のところ売り切れのようです。)

それでもまだ高いですね。でも、前後LEDバルブ+コーディングよりは高いものの、一回消されてコーディングやり直しがある考えると安くあがります。なによりもバルブ交換だけですみますし。

というわけで購入しました。

交換後にチェックしてみると…バッチリです。イメージ通り、ドアミラーウィンカーと前後ウィンカーがしっかりシンクロしました。キレのよい点滅が気持ちいい!

あえて難点をいえば、リアウィンカーがちょっと暗いです。BMWのF30系専用でかつ車検対応を謳っているので不足はないはずですが、日中はもう少し明るく、視認性をあげて欲しいです。

ちなみに交換は自分でやりました。ヨーロッパの人ってケチ経済観念がしっかりしているのでそのくらいは自分でやりますし、クルマもそうしやすいように作っています。

挑戦してみてください。取扱説明書に書いてあるのでその通りやればできます。不器用な私だって出来たんですから。ただ、馬鹿力膂力の強いドイツ人基準になっているので、蓋をはずすのとか、エラい固さです。無理にやると折れてしまうかもしれないので、気をつけてくださいね。

余談ですが、ストップランプは気にならなかったのか、とお思いかもしれませんが、私はストップランプをLEDにするつもりはありません。BMWのリアストップランプって、ちょっと遠くから見るとピンクっぽい、何だか艶やかかつ濃厚な色合いに見えるんですよ。白状しますが私、この色合いにずっとあこがれていました。なんかいかにも輸入車っぽいじゃないですか。LEDにすると光の波長が違うのでこの色合いが変わってしまいそうでイヤなんです。

さらに余談ですが、BMWのように、リアコンビネーションランプがウィンカーもブレーキランプも全部赤で統一されているのも好きです。よくみるとウィンカー部分はちょっとアンバー入ってますが、ほぼほぼ赤いので私的には合格です。

オートライト 明るくなってもなんですぐ消えないの?

私はライトのスイッチは常に「AUTO」にしています。まあ、やっぱり楽ですし、ドアをアンロックした時にスモールライト(俗に言う「イカリング」)が点灯するからです。

これが意外と夜に役に立つんです。例えば、コインパーキングなど足下が悪い場所に止めたときや、広大なテーマパークの駐車場で暗い中自分のクルマの位置がわかったりとか。

そのオートライト、以前私が乗っていたF30の320iセダン(2012年モデル)では、例えばトンネルから出た後など、明るいのが何秒か続くとすぐ消えていました。

ところが2015年モデルになってからというもの、いつまでたっても消えません。どうやらバルブ保護の観点から仕様変更されて、頻繁なオン・オフをしなくなった様子。具体的には、明るくなっても2分間は消えません

でも、この目的だったら、例えば関越トンネルのような、ながーいトンネルを抜けた後はすぐ消えてもよさそうなものですよね?確認したことないんですけど、そうなってますかね?消えてます?

それはいいとして、首都高速は短いトンネルがしょっちゅうあるので、なんかライト消し忘れみたいで恥ずかしいんですよ。実際、郊外の道路を走っていて対向車に消し忘れを指摘するパッシングをされたこともありますし。

これへの私の対処法はズバリ「ライトが消えたかどうかいちいち確認しない、気にもしない」です(笑)。だからながーいトンネルの後すぐ消えているかどうかもわからないんですよ(汗)。今度ちゃんと見てご報告します。

またまた余談ですが、2012年モデルの320iセダンと現在の320dツーリング、ライトの色が若干違います。色温度が低くなったっていうんですかね、320dの方が若干黄色よりです。それでもまだかなり白いですが。320iは正に「青白い」感じですので一般受けはするかもしれませんが、コントラストが弱まってしまうので、私は今の若干色温度が落ちたライトの方が好き、というか見やすく感じます。

さらに、2015年モデルの方が照射範囲が広くなって、明るくなっているように思います。これは主観ですのであくまでご参考程度ですが、私はそう感じたので一応書いておきます。

ドアハンドルに仕込まれていたライト、なくなった!

これもすごく便利だったんですよ。「ライトパッケージ」という装備の一部で、E90の323iでついていたんですが、ドアをアンロックするとドアハンドルに仕込まれたLEDライトが足元を照らしてくれるんです。

真っ暗い駐車場でアンロックするとクルマがキレイに浮かび上がるだけでなく、それこそコインパーキングで足元のロック板を照らしてくれて本当に実用的でした。

ところがこれはE90の後期型からなくなったようですね。理由は日本市場に向けたローカライズにおいて、車幅を1800mm以内にすべくドアハンドルを特別仕様の幅が狭いものにしたからです。

お気づきかと思いますが、E90の後期型やF30系では、後席のドアハンドルは前席よりごっついですよね?前はそのごっついのが前席にもついていたんです。だからその中にLED照明を仕込むことができたというわけです。

これは賛否両論あると思いますが、私は1800mmを越えてもいいからLEDライト付きの方がよかったですね。だって、それでも幅1810mmですから。このくらいの誤差ならば、1800mmまでの立体駐車場でも大抵入れてくれます。

内装関係

エアコンがいまひとつ?

これは日本車が優れすぎているのかもしれませんが、盛夏の折には効きの悪さを実感します。効かなくて暑い!と言うほどではないのですが、もっと静かに、もっと上品に、もっと効果的に効くエアコンってあるんじゃないんでしょうか?

これはむしろE90の時の方がよかったです。その当時のディーラーの担当の方から聞いた話ですが、日本仕様のE90、なんと中東仕様と同じエアコンを搭載していたらしいです。実際、ビシッとよく効いてました。

ですがエアコンが効かないのは窓も関係しているんですよね。この価格帯にしてこれがないのはどうかと思うんですが、赤外線カットガラスではないんです。まあ、そのおかげでGPSの電波がよく入って、スマホでカーナビタイムが使えるわけですが。

ですので私はフロントサイドにもディーラーに勧められたフィルムを貼っています。これは車検対応で透過率は確保しつつ紫外線をカットするというものです。効果はというと、これがかなり有りまして、ガラス越しに腕に日光が照り付けてもジリジリしなくなりました。

リアゲート、もっとそっと閉めましょうよ。

これは、過去記事でも述べましたが、ツーリングンになるとリアゲートがボタン一つで電動で閉まります。これが最後「ドンッ!」って閉まるんですよね。ちゃんと閉まった感があって安心はできますが、車内に乗ってて家内が外から閉めたりすると、たまに気になります。

ステアリングの径が小さいんでしょうか?

どういうポジションをとってもメーターパネル全体が隠されずに見えません。肝心なところは見えているのでいいのですが、一番下の走行距離が見えるようにすると、ACCを使用して100km/hに設定した時に、スピードメーター外周の緑ランプが見えないんですよ。

まあ、ちょっと顔をずらせば見えるのでさして気にはしておりませんが。これ、ステアリングの穴が大きいM Sportだと全部見えるんでしょうか?

その他

乗り心地の変化

2012年モデルが出たとき、ネットでは「足がふにゃふにゃだ」とか、「だらしなくなった」とか叩かれたものです。

私はこれにはまったく同意できません。BMWは本来は柔らかい足回りの車だと思っています。

BMW史に燦然と輝くE30型M3。もしこの車のコーナリング画像を見る機会があったら、ロールの量に注意してみてください。スポーツモデルなのでかなり固められた足であまりロールしないとお思いかもしれませんが、実は結構ロールして傾いているのがわかると思います。

BMW=スポーティ、スポーティ=足が固い、よってBMW=足が固い、という図式だと思いますが、実はBMWはカーブではロールさせて、内輪側のサスペンションが伸びて粘り強く路面をとらえ続けることによってコーナリングスピードを確保する、というのが伝統的な姿なんです。

これはリアサスペンション形式がセミトレーリングアームだった頃の伝統ですが、マルチリンクに変わったE36(BMWではセントラルアーム式と言っていますが)でもかなりのストロークが確保されていて、乗り心地は柔らかいタッチでした。友人が家のBMWを持ち出してきて助手席に乗せてくれたのですが、このよくストロークするサスペンションがもたらす、柔らかい乗り心地ながらもしつこく路面をとらえ続けている感覚、ボディがフラットに保たれてタイヤだけが忙しく上下しているような感覚に非常に感銘を受けたのを覚えています。

E46は知りませんが、E90ではランフラットタイヤに起因するドタバタした感覚はあったものの、ボディのフラットさと、よくストロークするサスペンションという点は共通でした。

そしてF30の320iに乗ったとき、より伝統に回帰してE36の乗り心地に近づいたと感じました。路面の不整はいなしつつもコーナリングではしっかりと路面をとらえ続けており、ようやくE36に乗ったときの、あのあこがれを手に入れたとほくそ笑んだものです。

ですが2015年モデルは若干足回りが固く感じます。これは、私には今のところステーションワゴンのネガ(リアサスペンションを固める)なのかどうかわかりませんし、そもそもまだ1年経過していないのでまだまだ当たりがついていないためとも考えられます。

評価を出すのはまだ早いのですが、2012年モデルのセダンと2015年モデルのツーリングで結構乗り心地が違うというのは確かです。

まとめ

色々書いてきましたが、それでも320dツーリングというクルマ、私にとっては理想的なクルマです。ネガはネガとしてきちんと向き合い、ユーザとしてできる範囲で何とかネガを軽くしていくことが出来るのか、興味は尽きませんが、有用な情報があったり自分で試してよかったことがあったりしたら当ブログでご報告していきますのでよろしくお願いします。

長々とお付き合いいただきありがとうございました。
今回はこの辺で失礼いたします。