40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

次期スープラのエンジンから次期BMWのエンジンを読み解く。

BMW

ご存知の様に、次期トヨタ・スープラは次期BMW Z4と兄弟車として開発が進んでいます。このスープラのエンジンスペックから、次期BMWエンジンがわかるのではないでしょうか?

スープラのスペックは?

まずは以下の記事をご覧ください。

2017.7.13

次期トヨタ「スープラ」は340psのBMW製エンジン搭載?

2018年内の発売が予想されている3代目トヨタ「スープラ」。

その外観は、独ニュルブルクリンクでスクープされたテスト走行中の映像などから、1993年に発売された2代目「80スープラ」を色濃く継承しているようです。

マガジンX誌によると、インテリアは兄弟車となる次期BMW 「Z4」のパーツを共用しているようで、台形のモニター画面やシフトレバー、「iDrive」用のダイヤルなども同一のようです。ステアリングホイール背面にはパドルシフトを装備。

3代目「スープラ」の予想スリーサイズは全長:4,380mm、全幅:1,855mm、全高:1,290mm。

搭載エンジンは、2.0L直4ターボの「20G」と「30G」に加え、3.0L直6ターボの「40G」が用意されるようで、全てBMW製。トランスミッションはZF製8速A/Tのみとなるようです。

「20G」は198ps/32.6kgm、「30G」は258ps/40.8kgmをそれぞれ発生。最上級エンジンとなる「40G」は340ps/45.9kgmを発生する模様。

これまでトヨタとBMWによる共同開発との観点から、ハイブリッドモデルの存在が噂されてきましたが、車両運動性能重視のパッケージング上、バッテリー搭載スペースが無く、その可能性は低いようです。

ちなみに燃費は「20G」搭載モデルが17.0km/L、「30G」が16.6km/L、「40G」が14.4km/Lをそれぞれ開発目標にしているようです。

気になる車両価格は、2.0Lモデルが400万円から600万円、3.0Lモデルが800万円程度となりそう。

新型「スープラ」のデビューは、来年1月のデトロイトモーターショーとなる公算が高いようで、早ければ今秋の東京モーターショー17に参考出展される可能性もあり、その登場が大いに待たれます。

(Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

(クリッカー Avanti Yasunori)

さて、これを読んでどの様なご感想をお持ちになりましたでしょうか?

iDriveまで装備されるなんて・・・もう、まんまBMWですよね(笑)。私はびっくりしました。思ったより、BMWっぽさを前面に押し立ててくるんでしょうね。

エンジンによるグレード構成

エンジンは「20G」「30G」「40G」ときたら・・・もう、そのまんま「320i」「330i」「340i」と脳内で変換されてしまいました(笑)。それよりも何よりも、引用記事の見出しで「340psのBMWエンジン」と来たら、あの3L直列6気筒ガソリンターボを思い浮かべた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ですがよく見ると若干スペックが違っている様です。

現状でもっともエンジンがアプデートされている5シリーズと比べてみますと・・・

523i 530i 540i
最高出力 184ps 252ps 340ps
最大トルク 29.6kgm 35.7kgm 45.9kgm

523iを日買う対象として持って来ていますが。これはご存知の通り、日本では523iですが、本国では520iと呼ばれていて、実質的に対応すると思われることからこのようにしております。

そしてスープラのスペックは

20G 30G 40G
最高出力 198ps 258ps 340ps
最大トルク 32.6kgm 40.8kgm 45.9kgm

「540i」と「40G」は完全に対応していますが、そのほかの二つはパワーアアップを果たしています。特に「523i」に対応する「20G」は中々パワフルですね。

燃費は空力やボディの重さにも関係してくるので正直あまり目安になりませんが、少しよくなっています。まあ、スープラの方がボディサイズは圧倒的に小さいので、これは当たり前といえば当たり前ですね。

まだ改良の余地があったとは。

果たして同じ型式のエンジン稼働かはわかりませんが、まだBMWの現在のモジュラーエンジンにこれだけのパワーアップの余地があったとは正直踊らきです。いえ、さすがに少しはあるだろうとは思っていましたが、2L直列4気筒ターボの改善は著しいですね。

そして、BMWファンとしてちょっと複雑なのは、これが提携しているトヨタから先に出てしまうことです。これはBMWとトヨタの濃密な提携関係を示すものであると捉えれば、いずれBMWにもトヨタのフィードバックがあるはず、いえ、PHEVですでにフィードバックされているかもしれませんが、これからもあるだろうと思えることは歓迎すべきことです。個人的には特にNVHの遮断に関してのフィードバックが欲しいとは思っていますが・・・。

そしてもっと気になるのは、これ、次期3シリーズではこのエンジンになるのだろうか?ということです。

最近どんどん上級移行していっている感のあるBMWの新型車ですが、320iが200psになんなんとするスペックというのは、さすがにエントリーモデルとしては行きすぎでしょう。となると、318iを早々に導入し、かつ1.5L直列3気筒もブラッシュアップしてくるのではないかと期待してしまう自分がいます。

いかがでしょう?次期Z4(Z5)も楽しみではあるものの、それ以上に3シリーズがどうなるか、益々楽しみになって来ませんか?

暗く影を落とす価格

ただ、これだけエンジンパワーが上がってくると、そのぶん価格も容赦無く上がるでしょう。ドイツはアウトバーンがある限り、エンジンパワーによって厳然たるヒエラルヒーが存在しています。

ましてや、厳しくなる一方のヨーロッパにおける排ガス規制。この排ガス規制をクリアできないと莫大な罰金を課されるのはご存知の通りですが、そうなると、ハイパワー=燃費が悪いクルマは価格を必要以上に高く設定して買いにくく、PHEVやディーゼルなどは相対的に買いやすく、という価格設定にする傾向に拍車がかかるでしょう。

こう考えると、次期3シリーズのガソリン車は、私のような普通のサラリーマンには中々手が届かない高嶺の花、いえ、「高値」の花となってしまいそうですね。

とはいえ、純粋にクルマ好きとして楽しみにしたい気持ちもあり・・・中々クルマ好きの心って複雑です(笑)。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。