私は新型車のスパイフォトなどを見るたびに思うのですが、こういうテストってどこでやっているのだろう?と考えたことはありませんか?この度はなんと、当ブログの読者様から大変貴重なお写真を頂きました!これ、すごいですよ。
輸入車の新車テストなんて日本でやってないでしょ?
・・・とお思いになる方もいらっしゃると思いますが、答えは「いいえ、日本でもやっています。」ということになります。
これはもちろん、日本仕様にローカライズを行う上でのテストが大部分ですが、そうでないケースも存在します。
クルマにとって最も大事なのは耐久性。ここでいう耐久性とは、「長持ちするかどうか」ではなく、「過酷な環境に耐えられるかどうか」ということです。
たとえば、2017/7号のCGでは、レクサスLCの開発過程の記事があります。そんなに前から取材していたのかと驚きましたが、酷暑の環境として、夏のデスバレー(アメリカ、気温が50℃にも達する)で行なっていたり、厳冬期の北欧で寒冷地テストをしていたりします。
要するに世界中の過酷な環境でテストするわけです。そして、どこのメーカーだか忘れてしまい、今ソースも手元で探せないのですが、「真夏の東京の渋滞」をテスト項目にしているところもあるそうなんです。世界有数の過酷さ・・・だということですよね、クルマにとって。人にとっても過酷ですが(笑)。
今回頂いた写真はこちら!
だいぶもったいぶってしまいましたが、今回頂いた写真はこちらです。
ご提供頂いた読者様は以前も遭遇したことがおありだそうで、2013年9月の時はこの様な感じだったそうです。
カモフラージュの仕方が全然違いますが・・・2013年の方は、カモフラージュの軽さから2シリーズクーペであることが容易に判別できます。でもこれ、時期的には2シリーズクーペの発表前ですよね?!今調べてみると、2シリーズクーペの発表はドイツ本国で2013年10月、日本発売は2014年2月なんですよ!
改めて今回のテスト車を見てみると、2シリーズクーペとは違って完全防御ですね。これは、完全にブランニューの新型車だと思って良さそうです。後ろ姿から見える異形テールパイプも、新世代のBMWであることを示していると思われます。
それに加え、SUVではない4ドアのファストバックスタイル。となるとGTですが、3シリーズGTはLCIが施されたばかりで、今更完全カモフラージュでテストする意味はありません。
となると、候補はただ一つ。
G30型新型5シリーズをベースとするGT、次期型では6シリーズを名乗ると噂の6シリーズGTそのものではないでしょうか?
いやー、だとしたらこの写真ってすごいです。季節柄、渋滞といっても炎天下ではないのでさほど過酷な環境ではないので、どちらかというと日本向けのローカライズのテストかとおもいますが、もうそんな段階なんですね。
個人的には次期5シリーズベースのGTが本当に6シリーズを名乗るのか、まだ疑念を抱いてはいますが、思ったより開発ペースが早いと感じました。
写真からわかること
まずは上でも申し上げた異形テールパイプ。これはどうもこれからのBMWのスタンダードになっていきそうな感じですね。
そして、お尻周りのボリューム感は、現行5シリーズGTより少しスッキリした様に感じます。カモフラージュ柄のせいかもしれませんが、少なくとも、私は現行5シリーズGTの後ろ姿から受ける、若干鈍重そうな印象というものは薄らいだ様に見えます。
ボディサイドのキャラクターラインは・・・ちょっとカモフラージュでわからないですね。5シリーズの様な「ダブルプレスライン」でシャープな印象を出すのか興味があるのですが。
リアコンビネーションライトの造形は、G30型5シリーズの印象に近いですかね。まあ、これだってダミーかもしれませんが。
GTは「淘汰されない」車種
以前、当ブログでBMWやメルセデスの幹部の発言として、車種の整理に伴って淘汰される車種があることをご紹介しました。
当ブログでは最近の記事で「これからのクルマのカタチ」というものを大胆に予想しましたが、自分でもこんなに早くその予想が当たっていることがわかるとは思いませんでした。ですが、その記事で書いた内容通り、わかってみると非常に寂しいものです。ちょっと[…]
ここでGTをこの文脈で考えてみると、全体的なxDrive導入の流れの中で、3シリーズGTにxDriveをいち早く設定したBMWは、どうやらGTを一種のクロスオーバーと考えている節が伺えます。
そして、これからも生き残っていくクルマの例としてクロスオーバーが挙げられていたのは、ご紹介した過去記事の通りです。
つまり、GTは「淘汰されない」側なんですね。まあ、この写真が6シリーズGTだったとして、日本でテストしているということは、少なくとも日本にも導入されることはほぼ確実でしょう。
いかがでしょうか?素人なりに色々と考えて予想して見ましたが・・・当たっているかどうかは神のみぞ知る、といった所ですね。
あなたの受け取り方はどうでしたか?
末筆になりますが、改めて今回お写真をご提供頂いた読者様に厚く御礼申し上げます。
では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。