40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

E90からF31への乗り心地の進化を今更ながら実感。

BMW NO IMAGE

私が以前E90に乗っていたことは当ブログの中で何度か触れました。今日、久々にE90に乗っていた当時と同じ道を走って、乗り心地の進化を実感した出来事があったのでご報告します。

3シリーズの歴史上、初めてランフラットタイヤを標準装備としたE90

当時はかなりの衝撃をもって迎え入れられました。

ランフラットタイヤといえば、当時もまだ標準装備とするクルマはなかった時代です。本国ドイツですらオプションとされていたランフラットタイヤが、なぜか日本仕様は標準装備。

ドイツの方がよっぽど日本より舗装状態は良好なのに、かなりちぐはぐな気がしたのと同時に、「やるなBMW!」と思ったのを覚えております。

世の中には、クルマのパンクなんて一生経験しない方の方が多いでしょうが、不幸にして私はその時点ですでに3回もパンクを経験していました。そして、この記事の出来事で4回目です。

ランフラットタイヤのススメ

また、新婚旅行でドイツに行った際に、アウトバーンで前走者のタイヤがバーストして目の前で激しくスピン!という大事故も目の当たりにしました。

こうした経験から、私は非常にタイヤには敏感というか、神経質になっています。ですので、実は世間的には非難轟々であったBMWのランフラットタイヤの標準装備採用は、私にとっては大きなプラスポイントでした。

そうはいってもE90購入当初はゴツゴツ。

誤解しないでいただきたいのですが、この時期はランフラットタイヤ自体もできがあまり良くなかったということです。

E90の320iと323iに続けて乗りましたが、両者ともタイヤの銘柄はブリジストンのPOTENZA RE010でした。323iは熟成が進んだ後期型でしたので幾分マイルドにはなっていましたが、320iの時は段差となると身構えたものでした。

その段差で。

今日たまたまE90の320iに乗っていた当時に住んでいたところの近くを通りかかりました。

天気予報では曇りのち雨だったのに一日中晴れていたこともあって、高速道路も朝からだいぶ渋滞していましたが、一般道の方もかなり混んでいたんですね。

ですが、当時とった杵柄、裏道は知り尽くしていますので渋滞の五日市街道を避けて脇道に逸れました。

そこで、なぜか直進なのに段差がある箇所があるんですね。E90の時はいつも極限までスピードを落として身構えて通っていたのですが、必ずガツン!という硬質化つ強いショックに見舞われたものでした。

今日、現在の愛車320dツーリングで通りかかり、「あ、しまった。ここは通るんじゃなかった。」と思いつつも、来てしまったものはしょうがないので、昔のようにスピードを落として身構えて・・・。

あれ?

全然ガツンときません。ふわっと乗り越えてしまいました。拍子抜けです。

また大げさな、と思われるかもしれませんが、本当なんです。ちなみに現在のタイヤ銘柄は、納車当初から履いていたブリジストンPOTENZA S001。ブリジストンのフラッグシップでありながら、ランフラットかに当たっては非ランフラットタイヤと同等のバネ係数を実現して、乗り心地を大いに改善した、プレミアムスポーツタイヤです。

とはいえ、OEMのタイヤですので、アフターマーケットのリプレイス用のタイヤと比べて性能は落とされているはず。

それでもふわっと乗り越えるんです。ここまで違うとは思わなかったので驚くとともに、なんだか遠い昔を懐かしむような、変な感慨にふけってしましました(笑)。年ですかね。

最近のBMWの雑誌記事でよく出てくる「ランフラットを履きこなしている」という言い回し

これは経験したことがない方にはなかなかわからないと思いますが、要するに上記のようなことなんですよ。

ここまでくるのに、相当な改良を重ねたと思います。ランフラットタイヤは非ランフラットに比べて重量が嵩むので、まずはサスペンションの取り付け剛性を強化しなければいけませんよね。

あと、バネ係数で非ランフラットと同等と言っても、やはりサイドウォールは硬いので、特性は異なるのでしょうから、ダンパーも同棲を上げるとともにこのタイヤの特性に合わせたチューニングを施していることでしょう。

そのためには様々な構造やセッティングを試し、気が遠くなるほどの距離を走ってテストを行い、設計にフィードバックする、という地道な作業を繰り返してきたことは想像に難くありません。

そのおかげで、我々ユーザーはこのように改善された乗り心地を享受できているわけですね。

だからBMWはお値段もお高いんですね。

いやまあ、当然ですかね(笑)。

ですが、国産車だって相当なテストを行っているはずです。メーカーはそれぞれwテストコースをもっていて、そのテストコース中にほとんどありとあらゆる路面状況を再現しています。

ですが、先の新型5シリーズのプロトタイプのテストをご紹介した記事のように、とことん公道を実走してのテストを行えば、テストコースでは現れない状況に遭遇することでしょう。そして、その状況に対処していくことで、実際の路上で「使える」クルマになっていくのではないでしょうか?

新型車が出るとき、ボルボやメルセデス、BMWなどはテストの走行距離を誇らしげに言うこともありますが、国産車ではあまりそういうのは聞きません。

ここら辺の、開発コストのかけ方の違いというのが、長い目で見てより良いクルマを作ることにつながっていき、私の例のようにユーザーに還元される、ということになるのですね。ついでにコストも転嫁されていますけど(笑)。

やっぱり私はランフラット派。

もちろんタイヤの進化が大きな部分を占めはしますが、タイヤメーカー任せにせず、ユーザーには見えない不断の開発の継続によって、ここまでランフラットタイヤを履きこなして快適性を上げてきたというのは本当に賞賛されるべきだと思います。

実際、現代のランフラットタイヤを履いたBMWの快適性というのは、非ランフラットを履いた同等車種と遜色ないレベルに達していると思います。

改めて、私はこのままランフラットタイヤを履いていこうと心に誓いました。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。