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BMW X3の新型を見て思ったこと。

BMW

BMWのX3が発表されましたね。発表前から意図的かと思えるほど完全な写真がリークされていましたが、正式発表を受けて私が思ったことをご報告します。

新世代BMWらしいデザイン!だけど・・・

まあ、まずは写真を見ておきましょうか。

2017.6.27

BMW X3 新型を発表…3世代目は最大55kg軽量化

ドイツのBMWグループは6月26日、新型BMW『X3』を発表した。

BMWは2003年、初代X3を発表。『X5』に続いて、BMWがミドルクラスのSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)として投入したのが初代X3。初代と2世代目を合わせて、累計生産台数は150万台以上と成功を収めた。新型は、3世代目モデルとして登場。

新型X3には、BMWの最新デザイン言語を導入。フロントのキドニーグリルは、縦方向に大型化された。ヘッドライトには、最新LED技術を採用。LEDテールランプは、オプションで3Dルックが選択可能。空気抵抗を示すCd値は0.29。BMWによると、エアロダイナミクス性能は、クラスをリードするという。

新型のボディサイズは、全長4708mm、全幅1891mm、全高1676mm、ホイールベース2864mm。先代に対して、ほぼ同じボディサイズを維持。ホイールベースは、50mm延ばされた。長いボンネットと非常に短いフロントオーバーハングが特徴。

インテリアは、BMWの伝統であるドライバー重視のデザイン。収納スペースは歴代X3で最も豊富に用意されており、使いやすさも追求。荷室容量は550リットル。後席は40対20対40の3分割で倒れ、後席を倒せば、最大で1600リットルに拡大する。ウインドスクリーンの改良により、静粛性が引き上げられた。

トランスミッションは8速ティプトロニック。最新世代の4WDシステム、xDriveを組み合わせる。欧州仕様のパワートレインは、ガソリンとディーゼルの複数ユニット。全モデルが前後重量配分50対50と、理想的なバランスを実現した。エンジンやサスペンションなど、アルミ素材の使用を増やすことで、先代比で最大55kgの軽量化を果たしている。

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(レスポンス 森脇稔)

いかがでしたでしょうか?非常にクリーンなデザインで、台形テールパイプでこそないものの、新しい意匠のL寺型リアコンビネーションライト、ワイドなキドニーグリルと角が丸められたヘッドライト周りのデザインなど、新世代BMWの特徴がこれでもかというくらい盛り込まれていますね。これは人気が出そうです。

オプションの3Dルックのテールライトって・・・もしや、M4 GTSで採用されていた、OLED(有機LED)ではないですよね?だってあれ、すごくお高いんですよ?もしそうだとしたら・・・早くもお値段が下がったということでしょうか?

ただ・・・顔つきがちょっと優しくなり過ぎた気がします。なんというか、文字通り丸くなったというか。もう少し目力が強い方がよかったように個人的には思います。もう少し、つり目気味というか、目尻を鋭くする感じで・・・。

SUV(BMWはSAVと言っていますが)を購入される層って、私の偏見かも知れませんが、逞しさやワイルドさを求めているのではないでしょうか?

実は私、初代X5でも少し物足りなく感じていました。現行2代目になってからヘッドライト周りの目力が増して、SUVらしい押し出しの強さになり、こんな「ちょいワル」な特別仕様車も非常にマッチする、ワイルドなクルマになりましたよね。

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X3も初代はまあまあアクの強いデザインでした。ヘッドライト周りのラインが鋭くて、その当時のBMWのラインアップにない雰囲気を醸し出していたものです。

現行2代目は、X5と同じように目力が強まって、これまたこんな特別仕様車がお似合いでした。

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X1もほぼ同じ流れかと思いますが、サイズが小さいためか、そこまでワイルドな雰囲気ではないですが、クール系ですよね。

お分かりかと思いますが、私、現行Xシリーズのデザインが好きです。もちろん、1/3/4シリーズのハンサム顔も好きですが、Xシリーズのデザインからはタフさを感じられます。

そうした流れからいうと、ちょっと今回のX3の顔立ちは私の好みからすると優しすぎる気がします。確かに非常に上品です。街乗りのクロスオーバー的な使い方をするにはぴったりでしょう。表参道あたりのオシャレな街並みでも溶け込みそうな外観ですよね。

私が好むと好まないとに関わらず、BMWの狙いは正にここにあるのではないでしょうか?

つまり、SUVからより「アク」を抜いて、ブランドイメージの向上を図っているのでは?ということです。こう思うのは、以前ご紹介したこの記事と無関係ではありません。

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確かに、私も近未来のクルマの形はクロスオーバーがメインとなっていくのではないかと思っていることは、既にご報告しました。

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ただ、その流れが意外と早いのではないか?と危惧しているわけです。

ご存知の通り、既に日本車では正統派セダンやクーペといった車種は絶滅危惧種になっています。かつての「マークⅡ三兄弟のような車種展開の方が異常だったのかも知れませんが、それでも当時はそれだけ4ドアのセダン(というか「ハードトップ」ですが)が売れていたわけです。

その後の流れとしては、トヨタのRAV4の登場で一気にクロスオーバーSUVに火がつき、ホンダ・オデッセイの登場でミニバンに火がつき、今ではマークⅡ三兄弟に成り替わり、アル・ベル兄弟が幅を利かせています。

実は日本車のこの潮流、ドイツ車に先行していたのでしょうか?そう思うと、セダン・クーペ派の私としては少し憂鬱になります。この先、ドイツもミニバン天国化してしまうのか、と。

ボディサイズの肥大化が止まったのは朗報

ただこの新型X3で、際限なく思えたボディサイズの肥大化が止まったのは朗報です。

実は5シリーズもボディサイズは僅かに大きくなっただけでしたので、今にして思えばこれが前兆と言えなくもないのですが、ドイツメーカーもさすがに今まで理由にしていた「人間の大型化」には限界があると思ったのでしょうか(笑)?

ただ、引用記事には書いておりませんが、新世代プラットフォームであるCLARを採用しているはずなのに、重量減が50kgに過ぎないのが腑に落ちません。7や5では100kg前後削減していたのに。なんででしょう?SUVって元々重いので、かなり車重が削減されると期待していたのですが。

ですが荷室容量も550Lと十分に大きく、限られたサイズの中で最大限パッケージングを改良してきたのは嬉しいですね。

果たして「正常進化」なのか?

5シリーズの正常進化っぷりを体験しているだけに、X3はどうなのか、興味があります。

これはしょうがないと思うのですが、やはりまだSUVを作り始めて歴史が浅いBMWですので、私にはXシリーズのモデルチェンジは若干迷走気味に感じます。これは前モデルからのデザイン的な連続性という意味合いの方が強くて、走りに関していっているのではありません。

大体、SUVでcd値0.29ってすごいです。高速巡行を睨んでのことでしょうね。ということは燃費も現行モデルよりも相当アップするでしょう。

走り自体もきっと素晴らしい進化をしているのでしょうね。ホットモデルも用意されているようですし。

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「X3 xDrive M40i」というようなモデルが登場するのだと思いますが、どうでしょう?もっと進んで「X3 M」でしょうか?まあ、実際に登場するまでの楽しみとしてとっておくことにしましょうか。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。