40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

Primacy3は高速安定性も抜群でした。そして思わぬ効果も。

今日の東京都内と近郊の高速道路はエラい渋滞でした。今日はお出かけはおやすみして、家内の実家に行っただけでしたが、普段45分ほどの道のりに1時間20分もかかるなど、普通であればストレスの溜まる状況でしたが、新タイヤのおかげで非常に快適でした。

家内はPrimacy3初体験。

自宅を出てすぐ、家内に聞いてみました。

「どう?新しいタイヤ?」

「うーん、まだわからない。」

ですよね。

まあ、実のある回答を引き出すのは諦めて、とりあえず幹線道路を目指します。そこで多少走行速度が上がれば分かるだろうと。

ところが・・・幹線道路に出た途端に大渋滞!どこもここも、「こんなところまで渋滞が延びてくるの?!」というくらいに渋滞しています。これはしばらく感想は聞けませんね。

ようやく首都高速にたどり着いてランプを加速して上がる時、私も昨日と変わらぬPrimacy3の滑らかさにうっとりしていると、家内が自分から感想を言いました。

「確かに、今までと全然違うね。」

多分、この「今まで」というのは直近まで履いていたミシュランのスタッドレス、X-ICE XI3のことを言っているのだと思いますが、やはり違いはわかるようです。

昨日は息子、今日は家内のお墨付きを得られて本当に良かったです。

どう、「乗り心地」がいいのか?

今日は少し冷静に観察して、一体どう「乗り心地がいい」のかお伝えしたいと思います。

まず一番最初に申し上げておきたいのは、ゴツゴツした乗り心地がふわふわになる、といった類いのものではありません。当たり前ですが、サスペンションは変わっていないので、基本的な乗り心地は大きくは変わらないということですね。

一番違うのは、首都高速である継ぎ目です。おそらく、こうした目地段差というのはさすがにサスペンションの減衰だけでは間に合わないので、衝撃吸収の割合においてタイヤが果たす役割が大きいからだと思います。硬質なショックを伝えずに、軽い感じの乗り換え方をしますね。まるで非ランフラットタイヤのようです。

そしてそのほかにも、普段から感じられるのが、路面のザラザラ感がなくなること。これは運転している人限定なのかもしれませんが、全ての路面の舗装が良くなったかのように感じます。まるで新東名を走っているかのように感じる、というとちょっと言い過ぎかもしれませんが、見た目と伝わってくる感触が結構違います。

そして、高速道路の速度域になると、正に「滑るように」という表現がぴったりな感触です。ただ・・・どうして日本の道路ってああうねっているんでしょうか?!あれさえなければ、もうどこでも「滑るように」走っていくんですが、この「うねり」の収束はサスペンションの減衰に頼る領域ですので、この時の感覚は全く変わりません。

これは完全に私の感覚なのですが、スタッドレスの細かいサイプに比べるとザラザラ感がなくなり、POTENZA S001と比べると、明らかにスポーツタイヤとコンフォートタイヤとの違いを感じ、乗り心地・タイヤノイズの粒が全て丸くなる感じです。

このように変わってみて初めて気付くのが、路面からの入力って、結構ストレスを与えていたんだな、ということを改めて感じることです。まあ、以前Toto BMWさんの高速試乗会で7シリーズに試乗した時に、こうした路面からの突き上げや路面おザラツキ情報といったものが遮断されていることが快適性に繋がっているということはわかってはいましたが、それでも自分のクルマで経験してみると、強く感じますね。

高速安定性に驚き!

早めの夜ご飯を食べて、早くも渋滞のピークを過ぎた中央道を使って帰路につきました。いつものように調布ICから中央道に入り、そのまま首都高速を通って帰るのですが・・・鳥肌が立つほど気持ちがいいです。

何がって、ユニフォーミティの高さ・タイヤノイズの低さ・なめらか路面を走っているかのような乗り心地というものが混ざり合うとともに、ステアリングのセンター付近の座りが良くなっているので、漠然とした表現ですみませんが、正に「スーッと直進する」んですよね。

これは本当に気持ちがいいです。初めてF30で高速道路を走った時も、E90と比べて劇的に滑らかになった高速巡航の感覚に鳥肌が立ちましたが、正直申し上げて、S001からPrimacy3に交換した場合の感触はその時の感動に勝るとも劣りません。

そして直進安定性に関してもう少し申し上げると、これは一般道で交差点を曲がる時から思っていたのですが、いわゆる「キャスターアクション」が強くなっている気がします。つまり、ステアリングが自然と直進に戻ろうとする力が強めに働く、ということですね。これは直進安定性の良さと無縁ではないでしょう。どのようにしてこの直進安定性を高めているのか、素人の私には定かではありませんが、事実としてこれははっきりと感じます。

そして、中央高速上り線といえば、三鷹料金所を回り込むカーブがありますよね。その手前の上り坂でスピードが落ち、さらにこのカーブで急減速する車が多いので渋滞の先頭となる箇所でもありますが、私にとっては比較的高いスピードで、と言っても減速はしますが、左→右→左と緩やかに切り返した時のスタビリティを測れる箇所です。まあ、今日のように非常に空いている時限定ですが。

そこを通過すると・・・これが本当にコンフォートタイヤなのか?!と思うほど素直な反応を示し、高いスタビリティを持って走行できます。まず最初の左への下りカーブでノーズが左を向いてからすぐに右に切り込んでいくのですが、この時のノーズは反応に遅れがなく、そしてそこからまた左に切り返して直進に戻る時もステアリングを操作した時の反応に忠実にノーズが向きを変えます。ドライグリップの限界はS001より低いかもしれませんが、この素直な感触は、全くBMWのハンドリングの美点を損なっていないと言い切っていいでしょう。

そして最後に、高速道路を巡航していると思うのが、なんだか感覚的に前からロープか何かで引っ張られているような感覚があります。要するに、駆動輪である後輪が押し出して転がる前輪の走行抵抗が少ないんだと思います。もっと長い区間でECO PROモードのセーリングを使用した時の距離でも測定すれば恐らく正確なデータが得られるのでしょうが、今まで履いていたタイヤの感覚が身に染み付いている私がそのように感じるということは、やはり「ユニフォーミティ+転がり抵抗の少なさ」が相まってのことだと確信しています。

副次的な効果が。

先ほども申し上げたように、さほど遅い時間帯ではなかったのですが、ふと気がつくと後席が静まり返っているのに気づきました。息子も寝るには早い時間ですし、いつもはなんだかんだ言って寝ることはない家内までもが眠りについています。

これもPrimacy3の高い静粛性と、滑らかな乗り心地のなせる技でしょうか?!

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。