40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

BMWオーナーはキーを持ち歩かなくなる?!

これは驚きました。確かにそうです。おっしゃる通りなんですけど、本当にそれでいいのか?個人的にはすごく驚いたニュースを発見したのでご紹介しようと思います。あなたはどう思われますか?

キーって必要?

私がびっくりした記事はこちらです。

BMW、クルマのキーを廃止する方向で検討中

9/20(水) 10:30配信

Autoblog 日本版

写真:Autoblog

BMWはクルマのキーの必要性について再考していると、同社販売部門の取締役イアン・ロバートソン氏がロイターの取材に語った。
現在は顧客の誰もがスマートフォンを携帯しており、BMWのアプリがあればクルマのロックを解除できることから、従来のキーの存在する意味が薄らいできたという。

フランクフルト・モーターショーにおけるインタビューで、ロバートソン氏は「正直言って(鍵が)必要な人はどれだけいるのでしょうか?」と語り、今やエンジンを始動させるのに、キーシリンダーに鍵を差し込む必要がないことを挙げた。

「ポケットから取り出すこともないのです。だったら持ち歩く必要はありますか?」とロバートソン氏は言い、BMWが「鍵」を完全に無くす方向で検討中であることを明かした。

「現在その実用化の可能性と、当社で実現できるかを調査中です。(実現できるとすれば)それを今やるのか、それとも将来のどの時点なのかは今後の状況次第です」

ここまで聞くと、当然ながらテスラの「モデル3」のことを思い浮かべる。既に同車はドアの開錠/施錠やクルマの始動を、スマートフォンのアプリで全て行うことができる。

※この記事は『Reuters』に掲載されたEdward Taylor記者の記事を転載したもの。

By REUTERS
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

Autoblog Japan Staff

いかがですか?私も驚きつつも、内容に関してはうなづけるところも多いものでしたし、なんとなくこういう日が来るとは思っていました。

確かに、キーが手元になくてもなんとかなる。

実は私、お恥ずかしい話なのですがキャンプの時に一度キーを無くしたことがあります。

「無くした」というのは正確ではありませんね。「見当たらなくなった」という方が正しいです。撤収時にポンポンと荷物を積んで行って、さて帰ろうかという段になって気づきました。いつも右ポケットに入れておいたはずのキーがありません。

キャンプサイトを目を皿のように探してもキーは落ちてなくて、ええいままよ!とばかりに運転席に座ってエンジンスタートボタンを押したらちゃんとエンジンはかかります。ということは、車内のどこかにはある!ですが、こういう荷室の中からもう一度荷物を引っ掻き回して探す気には到底なりません。

これは一か八かとばかりに、とりあえずエンジンがかかるのだから大丈夫!きっと家について荷ほどきすればだこかから出て来る!と言い聞かせて帰路に着きました。幸い、途中に昼ごはんを食べる時に手持ちの小さな肩掛けバッグを持って外に出て何気なくドアノブに触れたらドアがロックされたので、この中だ!と判明してことなきを得ましたけど。

キーは手元になくてもなんとかなるんです。確かに、上の記事でロバートソン氏がおっしゃっている通りです。

キーはクルマのオーナーの証。

でも、キーが無くされたら現実問題として困ることもあるでしょう。例えばスマホの充電が切れていたら車を動かすことすらできませんよね?BMWのキーだって、実は物理キーが隠されているんですよね。

この、穴の横にあるポッチを押しながら上の部分を引き出すと・・・

このように物理キーが出てきます。これをドアの鍵穴に突っ込んで回せばちゃんと開けられるようになっているんですよね。これはキーの電池がなくなってきた時のためにこのようになっています。そもそも、キーの電池がなくなってきてるとエンジンもスタートできないのでは?と思うのですが、取扱説明書には、一応どんなに電池がなくても微弱な電波が出ているということなのか、ステアリングコラムの指定された部分にキーを押し当てながらスタートボタンを押すとエンジンが始動出来ると書かれています。もちろん、そのあと向かうのはコンビニですよね。キーの電池を真っ先に入れ替えましょう(笑)。

まあ、電池は上の状態からキーを上の穴に突っ込んで抑えを解除し、裏蓋をベリベリと剥がす要領で交換します。カッタイです。すごく。詳しくは取扱説明書をお読みください。ホント硬いですが、壊れるような勢いでこのように剥がれます。

電池はボタン型電池のCR2450というタイプです。まずこれを知らなければ買いにも行けませんよね。あらかじめ知っておくに越したことはありません。

今回はわかりやすいように予備キーの方でやりましたが、M Performanceキーケースにつけているキーの方ではやりにくそうです。というか、確実に外さなければ電池交換はできなそうです。

それはいいとして。

よく、ゴルフトーナメントやテレビ番組などででクルマなどが副賞として贈呈される時って、大きなキーを渡しますよね。実際に使うものではないですが、これが渡されることが象徴のようになっています。

ここをお読みの方も、クルマをご購入されて、ディーラーの担当営業さんにキーを渡された時こそが名実ともに自分の愛車になった!と感じられた経験がおありの方も多いのではないでしょうか?私なんかはそのクチです。キーをしげしげと眺めて喜びに浸るタイプです。

当ブログでも時々出てくるキーワードとして「所有する喜び」というものがあります。カーシェアリングが普及してきていますし、費用的にはその方が効率がいいかもしれないことはわかっていても、「いつも手元にあって自由に使えるから」などという理由を超越した、自家用車を所有する喜び。だからこそいつでも気が向いた時に、時間も関係なく気ままにドライブが楽しめるんですよね。

この所有する喜びを象徴するのが、キーではないでしょうか?キーホルダーにぶら下げてたり、ポケットに忍ばせたりすること。これが「喜び」という感情を形にしたものなのではないかと思うんですよね。

理屈ではそう。でもクルマは理屈だけではない!

そう、BMWがいうこともわかります。テスラの真似だの何だの揶揄されようが、合理的に考えると今回示した方向性は決して間違っていません。

ですが、なぜBMWがファンに選ばれるのか?それこそ、理屈抜きの「官能性」にあるといってよいでしょう。気筒数を選ばぬエンジンのスムーズな吹け上がり、ハンドリングの気持ちよさ・・・こういう感性に訴えかける部分こそがBMWが世界中で熱く支持されるファンを生み続けている理由だと思うんです。BMWもそれをよく理解して、ファンの期待に応えるクルマを生み出し続けてくれています。ですので、BMWはそうした感性の部分もよく理解していると思うんですよね。

たかがキー1つの話ではありますが、そのキーにはオーナーの万感の思いが詰まっています。初めてBMWを手にした時の喜び、納車でキーを手渡された時の感激・・・そしてお別れする時にキーを渡す際の寂しさまで、キーは常に一緒にいて、オーナーを見守ってくれている健気な存在です。

たかがキー1つ、されどキー1つ。

スマホにキーの機能を持たせるのはよいですが、物理キーもせめてオプションで結構ですから残して欲しいと思いませんか?

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。