今の2015年型320dではそんなことはありませんが、2012年型320iに乗っていた時は、自動防眩がルームミラーだけではなくドアミラーにも装備されているなんて知りませんでした。E90でもなかったので当然F30でもないものだと思っておりましたが、なんと装備されていた!ですがこれには理由があるのです。
自動防眩ミラーって何?
そもそも自動防眩ミラーって何?というあなた。確かに気づかないと思います。
昔のクルマや、現代のクルマでも廉価であることが求められるクルマではそうなっておりますが、ルームミラーの下に何かスイッチみたいなの、ありますよね?なんだろうと思って切り替えると、後ろが見えなくなって何が何だかわからない。あれ、実は暗いミラーに切り替わっているんです。昼間に切り替えてもよくわかりませんが、夜切り替えると、後続車のライトが暗くなっても映っているのではっきりわかります。ですがミラーが2つあることになるのでなんだか見える像が2重になるんですよね、この方式。
現代のクルマの自動防眩ミラーというのは、もちろんそんなものではありません。日中使用しているミラーの表面にじわーっと暗く色づけする・・・なんでしょう、アレ・・・が広がっていって後続車の眩しいライトの反射を軽減してくれます。
しかも、上で述べたように、現在のF30系のBMWではドアミラーにも自動防眩機能がついています。
ドアミラーをよーくご覧下さい。ミラーの外周の、ちょっと内側に何か縁取りのような細い線が見えませんか?そう、そこです。その内側が色が変わる範囲です。ですがルームミラーを見てこの「縁取り」がなくても大丈夫ですよ。ルームミラーは全体の色が変わります。
どういう仕組み?
「自動」で「防眩」してくれるわけですから、どこかに光を感知するセンサーがあるのは間違いありません。どうやら後ろからの光の眩しさはルームミラーで感知しているようです。私の320dでは実はどこにあるのかわかりませんが、2012年型の320iではミラーの上のスペースに丸いセンサーがあって、そこで感知していたようです。
自動防眩は、後ろからの光が一方的に眩しいからと言っていきなり黒くなるわけではありません。前からの光も取り入れ、前後の眩しさが一定以上違うときに防眩機能が作動しています。ということは、どこかに前の光を感知するセンサーがあります。
そう、それはルームミラーの裏です。ちょっと見てみてください。ルームミラーの支柱より運転席側にくぼみがありますよね?あそこにカメラがあるという誤解が多いのですが、そこが自動防眩のセンサーです。ちなみに、カメラはルームミラーの支柱の根元というか、映えている個所にありますよ。
320iで気づかなかったわけ
ご経験ある方も多いと思いますが、大型車が自社のすぐ後ろについて信号待ちなどで止まった場合、当然大型車は自車よりも幅が広いので両方のドアミラーに映りますよね。するとそこにちょうどライトの光が当たるんです。大型車の方には申し訳ありませんが、もう、眩しいったらありゃしません。ドアミラーはそもそも自分から後ろが見えるように調整しているので、そこにライトが入るとすべて自分の目に入ってくるんです。
320iの時、「ああまたか。もう眩しいなああああ!」とイラついてました(笑)。ミラーを手で覆って隠したり、渋滞で停車があまりに長く続くときはミラーを閉じてしまったこともありました。
ところが、ディーラーに点検に出した時のことです。1シリーズを代車で借りて楽しく運転していたのですが、なんとドアミラーにも自動防眩機能がついているではありませんか!なーんで3シリーズにはつけてくれなかったのよと、早速ディーラーに聞いてみますと、「3シリーズにも装備されていますが・・・」とのこと。あれ?
ルームミラーはどうやらかろうじて自動防眩機能が働いているようですが、ドアミラーは・・・そういわれてみるとちょと色がついているような(笑)。言われてみるとそんな気がしてくるなんて現金なものですね。ですが、「防眩」の役割をまったく果たしていません。
そこで、よくよくネットを徘徊して情報を収集してみました。すると、やはり自動防眩機能の働きが弱くて対策している方がいらっしゃるようです。その方法とは、ルームミラー裏のセンサーにフィルムを貼ること。こうすることで前は暗いのに後ろは眩しい、とセンサーが判断する状況を作り出して自動防眩機能を働かせるという寸法です。なるほど!
では物は試しと、私は大型車が後ろについて止まったときにルームミラーのセンサーを手で覆ってみました。すると、今まで何だったのかと思うくらいミラーが黒くなるんですね。依然として眩しいは眩しいですが、大幅に低減されてイラつくことはなくなりました。
320dでは?
これはもう、対策がなされたとしか思えないんですが、今度は対策しすぎです(笑)。ときどき、日中でもなぜか真っ黒になってます。何を感知しているんだか(笑)。ですので、もう、停車時にルームミラー裏のセンサーを手で覆う必要もなくなり、夜のドライブが一層快適になりました。
まとめ
対策されたのが何年型からなのか、詳細にはわかりませんが、おそらく2014年型からは変わっているのではないでしょうか?2014年型はそれまでのF30系の細かいネガをかなりつぶしているようです。当ブログでも過去記事で述べましたが、ディーゼルの振動・騒音対策をはじめとしてかなり重要な改良がおこなわれているようですので、中古でお探しの方は予算の許す限り2014年型以降を選ぶことをオススメいたします。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
今回はこの辺で失礼します。