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BMWが新たな電気自動車の開発を発表!素材はMINIとX3。

BMW

BMWがMINIとX3をEV化することを発表しました。MINIはともかく、X3とはまた随分ハードルが高い車種を選んだものだと思いますが・・・。ただ、記事のタイトルも気になったのでご紹介します。

目処は2020年までに発売。

記事はこちらをご覧ください。

BMW、電気自動車に舵を切る──MiniとX3のEV化を発表

BMWが、「Mini」とSUV「X3」を電気自動車化する取り組みを開始すると報じられた。「環境にやさしいこと」が各クルマメーカーにますます求められている。

TEXT BY MEGAN GEUSS
TRANSLATION BY SATOMI FUJIWARA/GALILEO

ARS TECHNICA (US)

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alejandro duran / 123RF

「Bloomberg」は9月30日(米国時間)、BMWが「Mini」とSUV「X3」を電気自動車(EV)にする取り組みを開始すると報じた。このニュースは、BMWの経営幹部たちが同社のEV戦略を慎重に検討しているという、9月はじめの報道に続くものだ。

BMWのハラルド・クルーガー最高経営責任者(CEO)はBloombergに対して、完全にEV化されたMiniとX3はそれぞれ、2019年と2020年までに発売される予定だと述べた。

3週間前には、MiniブランドのEV車をつくるというアイデアに、BMWの経営幹部たちが難色を示し続けているという報道があった。完全に電化されたクルマをつくるのにかかる投資費用は相当なものだが、BMWブランドのほかのクルマと比較した場合にMiniの利益率が低い、というのがその理由だ。

BMW幹部のなかにも、同社はEV分野への進出を進めるべきだと考える者はいるが、米国内での「i3」の売上げが芳しくないことを受け、ほかの幹部たちは、純粋なEVに追加投資をすることが財務的に理にかなった行為であると考えてはいなかった。

ロイター通信によると、MiniのEV版をつくるプロジェクトは、大型バッテリーを搭載できるよう、Miniのプラットフォームを完全に再設計する必要がある。また、Miniの製造工場も、新モデルに対応できるようにしていかなければならない。そのため、高くつくものになると予想されるこの方針を推進するかどうか、BMWの経営トップが決めかねていたという。

だがこうした懸念は、「パリモーターショー2016」での戦略会議のあとに投げ捨てられたようだ。クルーガーCEOはBloombergに対して、MiniのEV版もX3のEV版もどちらも、価格や走行距離の面で「競争力のある」ものになるだろうと語っている。

BMWはi3シリーズを諦めたわけではない。同社は今夏、i3のバッテリーを33kWhにアップグレードし、フル充電で約160km走行できるようにすると発表している。

BMWはEVへの投資に関して、ダイムラーのほか、フォルクスワーゲン(VW)とも競争しなくてはならないだろう。VWグループは9月28日、長距離走行可能な電気自動車「I.D.」を2020年に発売すると発表した。

VWグループは、1年前から続くディーゼル車の排ガス不正問題の影響を受け、同社が「環境にやさしい取り組み」をしていると見せたいプレッシャーにさらされてきた。

BMWなどの各自動車メーカーは、EV製造に積極的に乗り出すようにという、規制当局からの圧力も感じている。Bloombergは次のように書いている。「欧州連合(EU)は自動車メーカー各社に対して、2021年の目標に到達するため、2010年との比較で約2倍の燃費向上を求めている。これは、BMWにとっては大きな試練だ。同社は高級車のラインナップを強化して、自動運転技術への投資回収の足しにしようともしている」

引用元:WIRED

電気自動車に「舵を切る」?

舵を切るも何も、BMWは常に次世代車の開発に熱心でした。

Hydrogen7という水素エンジンを搭載した7シリーズ然り、iブランドの立上げとその技術を生かしたPHV車のラインナップの一早い充実ぶり然り。

そもそも自動車界の趨勢として化石燃料から電気への流れは大きい意味で動かないので、この記事のタイトルはちょっと時代遅れというか、的外れな印象は否めませんでした。

こういう流れの中での「正常進化」でしかないと思います。

i3のバッテリー密度改善の技術はこの計画を見据えていたのか?

私はそうだと思います。

日本に航続距離延長バージョンのi3が導入されたのはつい最近ですが、ヨーロッパでは早くから発表されていました。その際の反響の良さ、予約の好調さというのは今回の判断に影響を及ぼしていないはずがありません。

つまり、内燃機関を磨き上げてきたBMWというイメージだけでなく、環境対応に積極的な自動車メーカーとして期待されていることと、そこに確かなマーケットがあることを確信したのではないでしょうか?

バッテリー密度の改善と、省電力化の技術はこれからも続くでしょう。スマホと同じですよ。スマホが出た当時って、バッテリーがすぐなくなるのが当たり前だったのに、あれよあれよと言う間にバッテリーの持ちって改善されたじゃないですか?これと同じことがこれからの車業界で起こると思います。

しかも、一度スマホで経験があるが故に、より早いペースで進むと予想しています。

発売の目処が2020年って・・・あれ?なんか引っかかりますね。

以前お話しした、5シリーズのFCV(燃料電池車)の開発も2020年が目処でと発表されていました。こちらは発売ではなく開発の終了ですが・・・。

BMWの近未来が垣間見えた!i3改良版とFCV(燃料電池車)の発表。

2020年って、そうです。東京オリンピックの年ですよね。

東京オリンピックでは、当初計画では湾岸エリアと都心部(虎ノ門ヒルズと言われていますが)を結ぶ交通機関として、自動運転のEVバスを使用すると発表していました。

レンタカーでもEVを揃えようとしていたりするなど、自動運転とともに東京オリンピックでは日本の技術発展を見せつけるような意欲的な計画がてんこ盛りです。

自動車メーカーとして、反応しないのは嘘ですよね。しかもBMWの提携相手は、PHVだけでなく、すでに燃料電池車を市販していると言う意味で、最先端の技術を誇るトヨタです。

BMWがトヨタとともに、ドイツ御三家のライバルに先んじて電気自動車のラインアップを拡充しようとするのは、異常に厳しい欧州の排気ガス規制だけでなく、東京オリンピックで日本車に先んじられるのさえも防ごうと言う、かなり積極的な攻めの姿勢の表れなのではないでしょうか。

東京オリンピックが別の意味でも楽しみになってきました。

外環道をはじめとする首都圏のインフラが整うのも2020年がターゲットにされていますが、それだけでなく、自動運転車と電気自動車の本格的な普及の元年になりそうな気がします。

もうテスラがやっているじゃん!ともいいますが、従来の自動車メーカーが、従来の車作りの枠から脱してこの2大技術をものにできるかと言う、生き残りをかけた熾烈な争いの転換点となる年になりそうですね。

もしかしたら、2020年には自動車業界の勢力図が今からは想像がつかないほどに変貌しているかもしれません。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。