40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

i8試乗の思い出

BMW

私がお世話になっているディーラー、Toto BMWさんはBMW i 販売店でもあります。1年弱前の話になりますが、お声掛けいただきi8に試乗できる機会を頂きましたので、自分の思い出のためにもこのブログで記事にしておこうと思いました。その体験は、未来を身近に感じた、不思議な体験でした。

i8試乗!

昨年の夏のことです。Toto BMWさんにi8の試乗車が来ることをお教えいただき、息子を連れて乗りに行ってまいりました。

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息子が映っているので塗りつぶしていますが、ドアフルオープンで待っていてくれました!ちなみに隣はわが愛車、インペリアルブルー・ブリリアントエフェクトの320dツーリングです。

これ、まずは乗り込み方の説明から始まります。確かにドア開口部は非常に狭く、えらく難儀しそうです。その手順とは

  1. まず、サイドシルに足を外側に向けて腰かける。
  2. 左足をクルマの中に入れる。
  3. 体を回転させて、右足を入れつつ、体全体をスライドさせてシートに座る。

というものです。なんだかもう、一種の儀式ですね。降りるときはこの逆です。

ほうほうと思いながら聞いていると、小学校低学年で背の順でも前から2番目になってしまう息子は既に助手席に乗り込んでいました。一番乗り、取られました(泣)。

乗ってしまえば雰囲気はだいぶ違うものの、ドライバーインターフェースは見慣れたBMWのそれ。操作に迷うことはありません。

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エンジン?モーター?スタートボタンは左側のステアリング裏ではなくて左足の横あたりにあります。

では、出発です。

極めて文化的な乗り心地

道に乗り出して気づいたのは、そのスタイリングから想像されるようなハードな乗り心地ではなかったことでした。ですがロードノイズは容赦なく侵入してきます。しかも、かなりのレベルの大きさです。これは一応「スポーツカー」を標榜しているのでしょうがありませんね。

それにしてもとにかく周りからの視線がスゴイ!もう、四方八方から視線を注がれて恥ずかしいったらありはしません。過去にフェラーリF430を運転させてもらった時もそうでしたが、通りがかりの人が振り返って見るんですね。

もし私が買ったとしたら、変装して乗っちゃいます。

それはいいとして、上の写真では見切れてしまっていますが、シフトレバーは私の320dのスポーツシフトと同じ形でした。が、色が違います。320dではシルバーの所がガンメタです。それだけなのですが、すごくかっこいいんです。これ、オプションパーツで販売してほしいですね。私は間違いなく付け替えます。

エンジンはほとんどかからない。

実はこの写真の時は2回目の試乗だったんです。1回目の時はご担当のUさんが隣に乗って、

「今エンジンかかりましたよ」

と教えて下さったのですが。この時は私と息子のみ。いつエンジンがかかったのかわかりません。ですがグオーンというやる気にさせる音は時々聞こえてきます。でもこれ、スピーカーから出ている音なんですよね。その音自体も控え目で、ロードノイズが大きくてよくわかりません。

エンジンの振動というものは・・・これまたよくわかりません(笑)。なにせほとんどエンジンがかかっていない?と思われるので。

タコメーターをみればわかるだろうとお思いでしょう?こんな表示になっていて、どう変えればいいのかわからなかったんですよ。

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見たこともないメーターで、何が何を表しているのかよくわかりません。スピードはわかりますが。

ちなみに真夏の暑い日だったため、15:20なのに外気温計が37.0℃を指しています。ですので当然ながらエアコンは全開。効きは非常によく、途中で寒く感じて設定温度を上げたくらいでした。

で、また道が空いたところを見計らって一瞬だけアクセルを深く踏みます。すると盛り上がる(スピーカーからの?)エンジン音と背中を蹴飛ばされたかのような加速!正直に申し上げて、この試乗後若干気持ち悪くなってしまいました、といえばそのすごさがわかっていただけるでしょうか?

家族で乗れるスーパースポーツ?

ところで、このi8は外観からは想像できませんが4人乗りです。

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ウチの愚息が行儀悪く座っているのでまた消しを入れさせていただきました(汗)。左の方、若干見切れていますが、リアシートです。スペース的には結構広く、実用に十分な広さがあります。M2に乗ったときに同じくらいだと感じました。

ですが・・・運転席に大人が乗り込むのに難儀するのに、このリアシートにはどうやって潜り込むんでしょう?天井は低いので子供しか乗れなさそうな感じではありますね・・・。

荷物置きにするにしては、後席後端はちょっと遠くて手が届きません。ということは人が乗ることがあくまで想定されているんですよね。かなりアクロバティックな動きが要求されそうです。ご購入を検討中の方は、納車までにストレッチを十分しておくことをオススメします。これ、結構まじめに言っていますよ。

いまやこの技術がPHVや7シリーズにすでに採用されているのが驚き。

この時が私はPHV初体験でしたので、モーターのみで猛加速で走るその感覚に圧倒されました。まるでタイムマシンで未来に飛ばされたみたいです。それくらい、不思議な感覚でしたね。これは330eの試乗でも感じましたが、i8の時の方がより未来色を強く感じました。

330e試乗!新しい世界を見せてくれる環境対応車

その原因がなんだったのか、今でもよくわかりません。i8のガルウィングドアと特殊な乗り込みテクニックを要求される点、非日常的な内装とメーター、CFRPボディの軽さ、モーターによる強烈な加速、ガソリンをほとんど使わずに走れる解放感・・・こういったものの積み重ねがそう感じさせたのかもしれませんね。

そしてこの技術のうち、CFRPボディはG10型7シリーズ、PHVは225xe/330e/X5 xDrive 40eに既に還元されているというのですから驚きです。こうした実験的なクルマの技術が量産車に反映されるのって、もっと時間がかかってましたよね?特にパワートレインともなると結構大変なはずです。だって、言うなればi8がRX-78ガンダムで、今ラインアップされている各PHVがGMの各バリエーションと言う感じですよね?

まとめ

このクルマを買える予算があったとして買うか、と言われたら半分イエスです。この価格帯ですとポルシェ911など他にも魅力的なクルマがたくさんありますが、そちらの方に乗ったことがないので何ともいえません。ただ、候補に入れておかないと、間違いなくもったいないです。

ちょっと疑問なのは、バッテリーの充電が切れてエンジンのみでの駆動になったときのパフォーマンスがどうなるのか?ということですね。外見だけは未来のスポーツカーっぽいのに、走り出すとフツー、ということになってしまうんでしょうね。ノーマルのモードでは130kmくらいの航続距離なので、そうなる可能性は十分にあります。

結論としては、これをスポーツカーと捉えるのは間違いで、あくまで未来のクルマととらえるべきなのではないかということです。ですが、確実にドライバーをワクワクさせるものはあります。

半分イエス、というのは、こういうことです。

もし、お近くのディーラーに試乗車がある場合は一度試乗をお願いしてみるといいですよ。この未来的な感覚、1年弱経った今でも脳裏にありありと思い浮かぶくらいに強烈ですから。

色はブルーがかっこいいですかね。でもこんなレッドのSpecial Editionもあるようで、鮮烈で好きです。と、また買えるわけもないのに妄想してしまいました。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。