40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

クーペやカブリオレの未来はどうなる?!メルセデスとBMW幹部の衝撃的な発言。

BMW

当ブログでは最近の記事で「これからのクルマのカタチ」というものを大胆に予想しましたが、自分でもこんなに早くその予想が当たっていることがわかるとは思いませんでした。ですが、その記事で書いた内容通り、わかってみると非常に寂しいものです。ちょっとショックかもしれませんが、是非ともお目通しください。

さすがに車種が増えすぎなのはわかっていたようです。

実はこのタイトルのことに関しても、私が○十年前にまだ学生だった頃に習ったマーケティングのことと比較して懸念を持っていることを表明しておりました。

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そして、これからのクルマのカタチを予想した記事はこれです。

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上の記事はほぼ1年前、当ブログができてまもない頃に書いた記事ですが、下の記事はつい最近、10日ほど前に書いたばかりです。

そして、今日読んでちょっとショックだったニュースがこちら。ちょっと長いので写真は割愛してテキスト部分だけ引用します。

メルセデスやBMWが語る「今後淘汰されていくクルマのタイプ」とは?

2017/5/17 18:00 Ancar Channel

クロスオーバー全盛期を迎えた今

SUVやクロスオーバーといったタイプのクルマが台頭し始めた頃は、そのトレンドが長続きするかどうかは不明瞭でした。

しかし技術の進歩もあり、クロスオーバー車開発に対するメーカーの大規模投資もあり、現在のSUV・クロスオーバーは従来型のSUVにあった欠点をかなり覆い隠すほどまで洗練されてきています。

機能性や燃費に関しても、取り立てて不満足ではなくなったということです。

すなわち、こういった車高の高いクルマのブームは、今後もしばらくは不変と言うことができそうす。

しかしそうした中で、ドイツの自動車メーカー各社が、現在の状況を「車種が増えすぎた」と捉えているという報道があり、それが気がかりです。

「車種が増えすぎた」と感じる、ドイツ車メーカー幹部たち

『カー・アンド・ドライバー』誌はこのほどBMWの営業トップを務めるイエン・ロバートソン氏と、メルセデスのディーター・ツェッチェCEOと対談し、両者とも「ラインナップの過剰な拡大」を問題視していると伝えています。

BMWのロバートソン氏は「ラインナップを完成させるべく、今後さらにSUVタイプのX2とX7を追加します。さらに数車種、別の新型車も投入する予定です。ただ、逆に将来的には、いくつかのボディータイプを廃止することが決まっています」と述べています。

それでは実際に、どのようなモデルが「過剰」とされているのでしょうか?

クロスオーバーやSUVとしての派生車が急増しているので、「GLA」や「CLAクーペ」を思い浮かべるかも知れませんが、この両車は消滅しないということです。

実は残念なことにクルマ好きが興味を示すようなタイプ、つまりクーペやコンバーチブルが、リストラの対象となる運命にあるようです。

今はまだクーペモデルの新型車も続々登場中、しかし…

「クーペやコンバーチブルというのは、常にニッチ商品の扱いでした。 中国をはじめとする新興国の勃興で、セダンの市場は急成長しましたが、新興国でスペシャリティカーは売れていません」というのが、ツェッチェCEOの説明です。

ただ、メルセデスも現時点では「Cクラス」「Eクラス」「Sクラス」の各モデルにクーペもカブリオレも追加しており、BMWもそれに応じるかのように「2シリーズ」「4シリーズ」というスペシャリティモデルを出している(さらに最上級の「8シリーズ」も控えている)ので、この発言は矛盾しているかのようにも思えます。

では、どこにその兆候が見られるのか?

ヒントは、BMWがトヨタと共同開発している「Z5」にあるようです。

BMWとトヨタのコラボが暗示していた市場傾向とは?

Z5については、確かに登場が決まっています。

しかし、独立心の強かったBMWが独自開発の道を選ばず、トヨタとの共同作業としたのは、開発コストを下げることが念頭にあったからです。

トヨタからは次期「スープラ」として、その兄弟車がデビューする予定です。

つまり、BMW完全オリジナルのスポーツカーは、もう登場しないということを意味します。

またメルセデスのツェッチェ氏も、「スペシャリティカーのラインナップは、今のまま続くということはない」と明言しています。

すなわち、クロスオーバーに押される形で、徐々にスポーツタイプの小規模生産モデルたちは勢力を弱めていくことになるのでしょう。

それでも、「6シリーズグランクーペ」や「CLS」のようなクーペセダンはまだ需要も堅調で、新型も開発されている最中なので、すべてが悪い結果をもたらすことはないと予測されます。

要するに今は過渡期と言える時期なので、クーペセダンやクーペ、そしてカブリオレまで、新しいモデルを楽しむことはまだ可能です。

とは言え、(クーペセダンを除いて)スペシャリティカーの華の時代はとっくに過ぎており、淘汰されていくのも、そう遠い将来の話ではなさそうです。

これを踏まえると、欲しい人は躊躇せずに今のうちに買っておくのが得策かも知れません。

http://www.carbuzz.com/news/2017/3/20/Even-German-Automakers-Admit-Niche-Models-Have-Gotten-Out-Of-Hand-7738288/https://ancar.jp/

(文中強調表示は筆者)

これは・・・我々クルマ好きにとっては衝撃的です。嘘だと思いたいですが、具体的な発言をあげていますし、しかもその証拠としての兆候としてZ5をあげられると信じるしかありませんよね。信じたくなくとも説得力があるニュースです。

ですが、記事でも指摘していますが、ダイムラーCEOのディーター・ツェッチェ氏の発言はかなり矛盾していますよね。だって、特にメルセデスなんてC/R217型からSクラスにまでクーペとカブリオレを追加した張本人じゃないですか。BMWも後追いで8シリーズを追加しようとしていますが、ラグジュアリークーペは再び隆盛を極めて行きそうな雰囲気ですよね。

個人的な予想ですが

BMWの4/6シリーズグランクーペやメルセデスのCLA/CLSなどの4ドアクーペとの共食い現象が起きているのではないでしょうか?つまり、2ドアクーペも売れるには売れるけど、開発費に見合うほどとは言えない、つまり2ドアクーペの収益性が下がってきている、と。

こういう時にはクルマ好きでない人の意見が非常に役に立ちます。我々クルマ好きというのは、どうしてもクーペやカブリオレというものに憧れてしまいますよね。私もご多聞にもれずそうです。私は、息子がまだ幼稚園に入る前や幼稚園の頃、息子がドアノブをいじって走行中に開けてしまうこともあるだろうからとチャイルドロックをかけながら、このように考えました。

「これで本当に開かないよな?でも家内が乗る側の方はかけられないし・・・そうなると万が一チャイルドシートから抜け出て家内が座っている方のドアノブをいじった時、開いてしまわないだろうか?」

まあ、親バカの上に心配性というやつですね(笑)。そうすると、クルマ好きというのはとんでもない思考法で自分の好みを正当化しようとします。

「子供が小さい頃こそ、2ドアクーペなのではないだろうか?後ろにドアがなければ心配はない!」

世間的には「子供が生まれたらミニバンに買い換える」というのが常識的な流れなのに、その流れに真っ向から逆行するこのウルトラC思考(笑)。今では笑っていますが、半ば本気でそう考えていました。

この時、家内は猛反対しました。当然です。その反論の言葉が結構好きで、私は今でも覚えています。

「座席が4つあるのにドアが4枚ないなんて、不公平じゃん。」

なるほど、そういう考え方もあるのか!と目から鱗でしたね。まあ、元々私の車の好みというのは、「実用的でスポーティなクルマ」ですので、あっさりこの考えを引っ込めました。

クーペやカブリオレがなぜ利益率が悪いのか。この家内の発言のように考える方もいるのではないでしょうか?まあ、何より後席の乗り降りは圧倒的に4ドアの方が楽ですしね。

ですので変な話、4シリーズクーペはなくなっても4GCは残る、と言ったようなこともあり得るのではないかと思います。

もちろんそれだけではないとは思いますが。

他にもたくさん理由があると思います。2ドアクーペというのはやはりパーソナルカーとしての需要はありますが、どうしてもファミリー向けの車ではありませんよね。私なんかはかつて街中で見た、M4に家族らしき4人で乗っていた光景などが好きなのですが、それはクルマ好きの視点です。

クルマメーカーがこれからユーザーに訴求していくには、「クルマ好きでない方にも選んでもらえるクルマをいかに売っていくか」が成長の鍵となっているのかもしれません。ただし先進国に限って、のことですが。

ご紹介したニュースでも触れられている通り、クロスオーバーは生き残っていくと予想されています。BMWで言えばXシリーズ、そしてGTなどでしょう。次期6シリーズもGT化するとの噂ですから、この傾向を端的に表しているかもしれません。

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こうして見ると次期6シリーズといいZ5といい、BMWの方が早く「来るべき未来」に向けて舵を切っているように見えます。

全くなくなりはしないでしょうが。

もちろん、クーペやカブリオレが全くなくなるということはないでしょう。上のニュースでも言っている通り、「BMWオリジナルの」カブリオレがなくなるというだけで、車種としてはラインアップされるのではないでしょうか?ちなみに今BMWが開発中のフルサイズSUV「X7」も、開発中の噂があるロールス・ロイス初のSUV「カリナン」とかなりの部分が共用となるようです。まあ、これはグループ内での共用なのでZ5とはちょっと訳が違いますが。

ところで、このように車種のラインアップを爆発的に増やして、その後に車種を絞り込む傾向、まるでデジャブのような気がします。そう、かつての日本のメーカーがこの道を辿っていますね。例えば、トヨタなんて「マークⅡ3兄弟」という、ガワだけ違う車で爆発的なヒットを体験しましたが、現在ではマークXのみに縮小され、そのマークXも今度生産中止になるんですよね。

そこで増えたのがミニバンです。もうこれでもかというくらい、小さなものから大きなものまで各メーカーが取り揃えましたよね。軽自動車の世界ではトールボーイ。あれだけ「マークⅡ3兄弟」や「カリーナED/コロナEXiV」など、4ドアハードトップと呼ばれる天井の低いクルマが流行っていたのが嘘のような現状です。

でも、まだトヨタには86や、レクサスブランドでLFやSCがラインアップされていますよね?そして86はスバルとの共同開発でスバルの方ではBRZと呼ぶのはご高承の通りです。

この状況、Z5を絡めて見ると本当によく今のBMWはトヨタの状況とよく似ていますよね。

ただ、私も車種は整理した方がいいと思います。

当ブログで何度かご紹介していますが、私は学生の頃からCGを愛読しています。ご存知の方多いと思いますが、CGって巻末にクルマの価格表があるんですよね。非常に細かいもので、かつて編集後記でこの価格表のチェックと改訂が大変だというようなことを書いていた記者さんがいらっしゃいましたが、その努力の甲斐あって非常にクオリティが高いです。

ですが、私がCGを読み始めた頃とはだいぶ状況が違ってきています。メルセデスにしろBMWにしろ、価格表には全車種を書いていても縦1列に届かないくらいでした。それが今では縦2列を使うくらいに車種が増えています。そしてきわめつけは、かつては毎月日本車と正規輸入車の全てを網羅していたのに、今では隔月で日本車・正規輸入車と交互に掲載しているんです。

どのメーカーもちょっと増えすぎですよね。そう考えると、それだけの車種を開発するコストというのは高騰しますし、そ唸るとできるだけ教養かやエンジンのモジュラー化でコストダウンするけれど、それでもまかないきれない分はユーザーに転嫁する、ということになります。

車種を整理することで開発コストが下がれば、こうしたコストの高騰も抑えられ、車両価格が少し下がルことが期待できる・・・というのは希望的観測に過ぎるでしょうか?

どうでもいいですが、私も見習って、少し当ブログの過去記事を整理していこうと思っています(笑)。

今回は長くなりました。この問題はこれからも頭の片隅に置いて動向を見守って行きましょう。私達クルマ好きが、「あの頃の日本車は良かった」と思っている様に、車種が整理された暁には、「あの頃のBMWは良かった」と言う様になるかも知れませんからね。今のクルマ、大切に長く乗っていきたいです。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。