40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

BMW M4「CS」発表!どんどんM4がとんがった方向に?!

BMW

トップ画像はM4 GTSですが、上海モーターショーで発表されたM4 CS、もうご覧になりましたか?ある意味では時代の流れとは逆行しているようにも見えたのですがそうではないのでは?と思って考えてみると、その方向性がBMWらしくて一人で喝采しています。

これが理想のM4!

近年目覚ましい経済成長を成し遂げて、購買力のある巨大市場としては脚光を浴びている中国ですが、御多分に漏れずBMWも相当重要視しているのはご高承のことと思います。

1シリーズセダンや3シリーズセダンのロングホイールベース版(GTのベースですね)など、他国の市場では見れない、中国専用モデルが結構ありますよね。

そんな中国の歴史ある国際都市上海で行われたモーターショーで、M4CSが発表されましたが、個人的には「BMWは本当はM4を最初からこうしたかったのでは?」と思うほどのインパクトがありました。

BMW M4クーペの限定モデル“M4 CS”を発表。460馬力で価格は約1,356万円から【上海ショー2017】

オートックワン 4/19(水) 19:50配信

BMW M4 CS

2017年4月18日から行われている上海モーターショーにおいて、BMWは、M4クーペの限定モデルとなる“BMW M4 CS”を発表した。CSシリーズは、従来のMシリーズと異なり、公道で走れる限界までパフォーマンスを『最大化』させた、モータースポーツやクラブスポーツにインスパイアされたシリーズである。

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BMW M4 CS

◆BMW M4 CS|性能

価格や性能的には、通常のM4とM4 GTSの中間に位置する。エンジンはM4 コンペティションパッケージと同じ直列6気筒ツインターボエンジンとオイルクーラー付き7速DCT(MDCT)を標準搭載する。最大出力は、M4より10馬力アップした460hp(338kW)/6250rpmで、最大トルクは、M4より50Nmアップした600Nm/4000-5380rpmである。価格は約1356万円から。

ボディは徹底した軽量化がなされており、ボンネット、ルーフ、フロントスプリッター、リアスポイラー、リアディフューザー、 さらにはドライブシャフトのパーツまでカーボンファイバー素材(CFRP)で構成されており、車両重量は1580kg。

これらの改良により、0-100km/hは3.9秒ジャスト、ニュルブルクリンク北コースのラップタイムは7分38秒と、4シータークーペとは思えない高性能ぶり。なお最高速度は280km/hにまで達する。

BMW M4 CS

◆BMW M4 CS|外装

BMW M4 CSのブレーキは、フロントには4ピストン、リアに2ピストンのMコンパウンドブレーキシステムが標準装備。なお、オプションで、フロントには6ピストン、リアには4ピストンのゴールドカラーのカーボンセラミックブレーキキャリパーが選択可能だ。

新しいDTMデザインの軽量鍛造ホイールは、M4 CS専用のオービットグレーで着色され、フロントは19インチ、リアは20インチのホイールを装着している。さらに、M4 CS専用のセミスリックタイヤ、ミシュランパイロットスポーツカップ2を装着している。加えて、4本出しマフラーはステンレス製で、Mシリーズのロゴが入る。

カラーは従来のアルパインホワイト、サファイアブラックメタリック、フローズンダークブルー2の3色に加えて、サンマリノブルーメタリック、ライムロックグレーメタリックの新しい2色が選択可能。

BMW M4 CS

◆BMW M4 CS|内装

内装は、スポーティーかつ洗練された、アルカンターラとレザー素材を採用。センターコンソールは、ライトウェイトスポーツを彷彿とさせ、クラシカルなアルカンターラ素材で整えられている。

同様に、サイドブレーキカバー、ステアリングホイールにもアルカンターラ素材が使われており、ハイコントラストなステッチが施されている。

スペシャルライトウェイトMスポーツシートは、メリノレザーとアルカンターラ素材で構成されており、バックレストにはBMW Mのバッジがはめ込まれる。

なお、BMW M4 CSは、BWM誕生の地であるミュンヘン工場で生産され、2017年7月から製造開始予定だ。

エンジンパワーは既に存在しているコンペティションパッケージと同じものですが、iブランドで技術力を培ってBMWのお得意となりつつあるCFRPを使った軽量化など、マニア垂涎の変更点が目を引きます。

でも、他メーカーの方向性とは真逆のような。

以前当ブログでもご紹介しましたが、「マイルドヤンキー」ならぬ「マイルドスポーツモデル」のラインアップに各メーカーとも力を入れています。

BMWではM140iなどのM Performanceモデルしかり、メルセデスのC43AMG、アウディのS4しかり。実際、東京都心を走っていると、非常に多くのC43AMGを見るのには驚くばかりです。

そんな中限定モデルとはいえ、BMWはなぜ本格スポーツモデルのM4を、さらに過激にスポーツに振ったモデルを出して来たのでしょうか?

私はBMWの考えがなんとなくわかる気がするんです。

言葉を選ばす言えば、

「M」を安売りしたくない。「M」はあくまでBMWのスポーツ性を最先端で具現していなければならない。

端的に言うとこんなところではないでしょうか?

ここで、メルセデスの例でいうと、非常に高額だったAMGを、少しだけ購入しやすくしたC43AMGなどのモデルは、大成功を収めていると思います。これはAMGの名で長年培って来たブランド力のなせる技でしょう。そして実際にいいクルマなんだと思います。

ですが。

大変失礼な物言いをお許し頂きたいのですが、「ちょっとあざとい」気がするんですよね。AMGブランドの威光を笠にきて、ブランドを切り売りしているような気がしているんです。

私自身もAMGに憧れがあるのは疑いようがありません。一方で大多数のユーザーと同じく、「そこまで過剰な高性能はいらないんだよな・・・」と思っているのも事実です。

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そんな私が心配しているのは、「AMGのエクスクルーシブ感が削がれていってしまうのではないか?」という点です。

ここで今回のM4を見てみると、BMWはまだまだ「M」に最先端の技術を注入して走りを磨き続けるつもりなんだな、と思えます。つまり、BMWのブランディングとして、「M」は切り売りはしないという期待を抱かせてくれるんですね。

ここは、メルセデスとBMWのブランディング戦略の違いが鮮明になったと言えるのではないでしょうか?

まとめ

エラそうな事を書いてきましたが(笑)、やっぱりMの新モデルは、完全な新型でなくてもやはり心踊るものがあります。もちろん、普通のサラリーマンがおいそれと購入できる価格ではありませんが、10年後のモデルには、Mでないモデルにも技術がフィードバックされるはずです。

ということは。

10年後くらいには320dなどにもCFRPのパーツが多用される?!ことになるかも知れませんよ?!

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。