Mがまたまたやってくれました!M3とM4クーペのCompetitionをベースにした特別仕様車の登場です。しかも名前が「M HEAT EDITION」なんて聞くと、こちらまで燃えて来ますよね。でも、このエコカーの時代に?とちょっと気になりますが・・・。
M HEAT EDITION
まずはこの記事をご紹介しましょう。
BMW、直6ターボFRの「M3/M4 Competition」限定モデル「M Heat Edition」
12/25(月) 17:32配信
写真:Impress Watch
ビー・エム・ダブリューは、「M3 セダン Competition」「M4 クーペ Competition」をベースにした限定モデル「M Heat Edition(エム・ヒート・エディション)」を、2018年1月に全国30台(各15台)限定で発売する。納車は2018年2月より順次開始。価格は1361万~1385万円。
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限定モデルM Heat Editionは、M3/M4 CompetitionをベースにBMW Mが開発したM Performanceパーツを装着したモデル。
M3 セダン M Heat Edition、M4 クーペ M Heat Editionは、最高出力331kW(450PS)/7000rpm、最大トルク550Nm(56.1kgm)/2350-5500rpmを発生する直列6気筒 3.0リッターターボエンジンを搭載。トランスミッションは7速DCTを組み合わせ駆動方式は2WD(FR)となる。
エクステリアでは、ブラック塗装された専用20インチMライト・アロイ・ホイール666Mを装着するとともに、ミラー・カバーやリア・ディフューザーなどにカーボン素材を使用したM Performanceパーツを装着。
ボディカラーは、BMW Mが手がける高品質なオリジナル・カラーのなかから、日光によってダーク・ブルーから深みのあるターコイズに変化して輝くBMW Individualの「タンザナイト・ブルー・メタリック」を採用した。
インテリアでは、ブラックのメリノ・レザー・シートやアルカンタラ製のスポーツ・ステアリングのほか、「カーボン・セレクター・レバー」「ステンレス・ペダル・セット & フットレスト」などの装備を採用する。
Car Watch,編集部:椿山和雄
まあ、パワーアップはしていませんが、より雰囲気を重視したモデルになりますね。雰囲気重視といっても十分以上、むしろ過剰なほどの動力性能なのですが・・・。
そして特別装備の内容は、BMWのHPに詳しく掲載されています。
BMW M3 SEDAN & M4 COUPE HEAT EDITION
特別装備の内容はM Performanceのパーツがメインです。
- 専用20インチ Mライト・アロイ・ホイール・スタースポーク・スタイリング666M (鍛造/ブラック塗装)
- BMW M Performance エアロダイナミック・パッケージ
– フロント・スポイラー
– カーボン・フロント・スプリッター
– カーボン・リア・ディフューザー - BMW M Performance カーボン・ミラー・カバー
- BMW M Performance スポーツ・ステアリング・ホイールⅡ モーターレーシング・ブルー・センターマーク
(アルカンタラ・ステアリング・ホイール / カーボン・ステアリング・ホイール・カバー付) - BMW M Performance カーボン・セレクター・レバー・グリップ・カバー
- BMW M Performance ステンレス・スチール・ペダル・セット、ステンレス・スチール・フットレスト
- BMW M Performance キー・ケース
- M Heat Edition専用バッジ
いかがですか?!これだけM Performanceパーツがてんこ盛りのM3/ M4ってデモカーですら存在しなかったのではないでしょうか?見れば見るほどすごいです。とにかく、「カーボンとアルカンタラ祭り」とでも言いたくなるような内外装です。
個人的に思わずニヤリとしたのは・・・そう、「BMW M Performance キー・ケース」です。私のお気に入りグッズですね。
そしてまたこのボディカラーがいいですね。タンザナイト・ブルーって、メルセデスでも定番の紺色のボディカラーで同じ名前があったような気がしますが、まあ、いいです。とにかく、これはMのイメージカラーの一つですし、何よりも外装のカーボンパーツと相性が良くて凄みがある色なので、とてつもなくかっこいいですね。こんな迫力のある顔つきのクルマが高速道路で後ろから迫って来たら思わず避けちゃいます(笑)。
Mという存在に感謝
批判を覚悟で申し上げますが、どうしても日本の国民性って極端に走りすぎますし、あまりに均一性を求める傾向にあると思います。もっとどぎつい言葉で申し上げると、「全体主義的」です。
それがクルマに向いた時、我々クルマ好きというのはどうも肩身が狭い思いをするんですよね。そう、「今時ハイブリッドじゃないクルマに乗っているなんて、どうして?!」という同調圧力があるように感じてしまうんです。こういうのは特に、クルマがそこまで好きというわけではないけど何事にも一家言を持っているような方に多いです。
確かに、ハイブリッドでも運転して楽しいクルマがないわけではありません。BMWのPHVシリーズなんていい例でしょう。ですが、こういう方々のおっしゃるのはそういうことではありません。ハイブリッドは日本車が一番昔からやっていて進んでいる、だから日本車のハイブリッドに乗らないなんてありえない!ということなんですよね。
信じられないかもしれませんが、実際にこういう方、いらっしゃいます。私、一度面と向かって言われましたから(笑)。もう、みんながみんなプ◯ウスやア◯アに乗らなければいけないようです(笑)。
笑ってまともに相手にしませんでしたが、これは暴論にすぎますよね。クルマというのは、文化の一つです。そしてその証左は我々のようなクルマ好きという人種がいることだと思っています。
これは私見ですが、文化というのは均一性ではなく多様性があってこそ成熟していくものだと思っています。何もエキゾティックスポーツカーのメーカーが環境のことを考えていないわけではありません。逆にPHVなどは、その製造過程まで含めて考えると本当に環境負荷が言えるのか疑問符がつくことは当ブログをお読みの方であればご高承のことと思います。
ネコも杓子もHV/エコカーの時代において、環境性能を犠牲にしていない高性能車というのは従来からのクルマ文化の流れと、新しい潮流たる「エコ」をうまく調和させた存在だと思うんです。そういう意味では、BMWのMは今や本当に貴重な存在でして、なんの言い訳もなく環境性能が高い高性能車だと言い切れますよね。実燃費では、非HVの重いボディのミニバンよりも高速道路なんかでは下手をするとM3などの方が燃費が良かったりするのではないでしょうか?M3 Competitonの欧州における高速燃費って、6.7L/100km(約14.9km/L)ですからね。
このMの存在の貴重さに気づくのが、正にフルラインHVといった感じの日本車のラインアップを見ていて、というのも皮肉な話です。何も私はHVを否定するわけではありません。そして確かに日本車はHVでは一日の長があると思います。でも・・・直近ではちょっと違ってきていますが、結構最近までHVに走りを求めてはいけない、みたいなクルマばかりでしたよね。そして、それはしっかりと一部ユーザーに刷り込まれていて、物の見事に洗脳されてしまっている方がいて、クルマ文化をお認めになってくれていない、ということが嫌なんです。
ですがそんな中、日本車の中にも最近特に共感を覚えているメーカーがあります。何度か当ブログでも申し上げていますが、それはマツダです。最近になって、マツダが発表したフラッグシップSUV、CX-8の記事を読んでいた時のマツダの方の言葉が大変印象的でした。何故CX-8の最大牽引能力は750kg(ブレーキなし)なのか、という問いに対して、
「走りを諦めたくなかったから」
もう、誰も予想しなかった回答でしょうね。SUVには、海外での販売を考えるともっと思い牽引能力を持たせた方が有利です。欧米でのSUVやピックアップの用途って、ボートやキャラバン(キャンピングトレーラー)を牽引して走るのがメインですからね。実際、あのポルシェ・カイエンだって最大牽引能力は3,500kg(主ブレーキあり)という能力を持たせています。
でも、マツダはそれを捨てて、SUVで楽しく走ることを優先したんです。果たして商業的には、特に海外ではどうかと思いますが、それでもその心意気は賞賛に値すると思っています。もちろん、マツダ得意のSkyactive Dですので環境性能もバッチリですしね。
そして、MのHEAT EDITIONに込められた思いも、こうした心意気に通じるものがあると思っています。「HEAT」と名付けているくらいですから、クルマ好きの熱い思いを「忖度」してのことでしょう(笑)。BMWはクールを装ってブランドイメージを高める戦略を取っているので、マツダのような直接的な言葉では語らないかもしれませんが、間違いなくそこにはクルマという文化を楽しみ、運転する喜びを最大限感じて欲しいという願いが込められているに違いないと、個人的には思っています。
それにしても少ない!
上記のような思いがあるとはいえ、流石にモデル末期だなと思わざるを得ません。まあ、特別仕様車で魅力を高めないと売れないクルマでもないと思いますが、買えない私でも思わず身を乗り出しましたから、買える方はもっと前のめりになってらっしゃることでしょう(笑)。
そういう方は急いだ方がいいかもしれません。なんとM3/ M4それぞれで全国限定たったの15台!高額でもありますし需要がないと見込まれたのかもしれませんが、流石にちょっと少なすぎるのではないでしょうか?
そして、新車では到底購入できない我々に取っては、数年後に中古で出てくるときを狙うしかありませんが、これは5年後くらいまで覚えておきたいですね。その頃でもあまり値下がりしていないかもしれませんが、もしかしたらなんとかなるくらいの値段くらいにはなっているかもしれません。私も、「記憶しておくべき狙い目中古車リスト」に新たに加えておきました。頭の中で、ですけどね(笑)。
では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。