40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

軽油の品質はどこで入れても変わらない・・・でも、ホント?BMWと相性がいいのは?

BMW

以前も疑問を呈しましたが、給油後にエンジンの振動が明らかに増えたり、逆に少なくなったり感じることが時々あります。本当に品質は均一なのか、激安PBのGSでも大丈夫なのか、ちょっと調べてみました。

軽油の品質はJIS規格で決まっている。

そもそも軽油とはなんなのか?こちらに詳しく書いてありますね。

軽油-Wikipedia

まあ、当ブログをお読みの方で、まさか「軽油だから軽自動車を動かす燃料!」なんてお考えの方はいらっしゃらないと思いますが、そうした誤解が広まっているのも事実なようです。軽自動車はガソリンですよね。これを取り違えた場合にどうなるかは、以前当ブログの記事でもお話ししました。

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ガソリンエンジン車に軽油を入れたら、エンジンが不調になりますが、軽油を抜いてガソリンを入れなおせばいいのに対して、ディーゼルエンジンにガソリンを入れてしまうと、エンジンをかけた時点でアウトです。かけなくてもタンクからガソリンを抜くことはもちろん、タンク洗浄などが必要となりかなり修理費が高額になるので注意しなければいけません。

さて、上のWikipediaの中で、ディーゼルエンジンに使用できる軽油として必要な性能は

ディーゼル用軽油としての要求性状は

  1. 始動・燃焼を順調に行うため着火性の良いこと。すなわちセタン価が高いこと。
  2. 燃焼を均一に行うために噴霧状態を良くすることが必要である。そのため、燃料中に不純物を含まず、かつ、粘度が適当であること。
  3. 不完全燃焼による炭素すす)の生成を防止するため、アスファルトなどの高沸点留分が少ないこと。

(出典:Wikipedia)

と書いてありますよね。ここで「セタン価」と言うのは、ガソリンでいう「オクタン価」のことでして、要するに着火性の良し悪しと行ってもいいでしょう。いわゆる「ハイオク」と言うのは「ハイーオクタン」、つまりオクタン価が高いガソリンということで、自己着火しにくく、耐ノッキング性能に優れます。同様に、軽油においてはセタン価がある程度高くないと、断熱圧縮による自己着火が早期に起こってしまい、これまた都合が悪いことになります。

そして、Wikipedia中の表にありますが、以前当ブログでご紹介した冬用の凍結しない寒冷地用の軽油も書いてありますが、「試験方法」の欄は全て「JIS〇〇」と書いてありますよね。つまり、軽油の品質はJIS規格で定められているのであって、全ての軽油において、上記の3要件が担保されている、と行ってもいいわけです。

でも、違いを感じるのはなぜ?

かつてはニュースで「不正軽油」を使用していて、あるいは販売していて摘発された事例というのが報道されていました。最近ではすっかり聞かなくなりましたが、それでも、よく知っている方ほど、「ディーゼルエンジンは灯油でも走る」と言います。

そして、これは概ね事実のようです。「概ね」と申し上げたのは、決して灯油と軽油が完全に同一ではないからです。まあ、当たり前ですが。特に、潤滑成分が不足していますので、長期にわたって使用すると、少なからぬ悪影響がエンジンに及びます。

そしてそれ以前の問題として、ディーゼルエンジンに灯油を使用するのは違法です。これは上のWikipediaの項目にも書いてあるので多くを説明しませんが、必ず軽油を入れなければいけないのはいうまでもありません。

そして、今や日本の軽油はサルファフリーをいち早く達成し、品質も世界基準で比べても遜色のないものになっています。この硫黄分というのは金属腐食性があるのでエンジンにはよくないのですが、特にクリーンディーゼルのDPFなどに影響があったのでサルファフリー化が促進されたようですね。ですが、Wikiにも書いてあるように、実は硫黄は燃料系統の潤滑に必要な成分だったとかで、今の軽油には潤滑剤が加えられているようです。

ここで一つ、私は思いつきました。

この潤滑剤の違いが、私が感じる、給油の後に振動が大きくなったり小さくなったりするのに関係しているのではないか?ともすれば、燃費まで違うという例がちらほら散見されて「軽油の品質が均一でない」疑惑が生じる元になっているのではないか?

これは、私が度々入れている、BMW純正のフューエルクリーナーをはじめとした燃料添加剤を入れた後に、明らかにエンジンがスムーズになり振動も減る経験からそう思ったものです。

元売りメーカーごとの違いは気にするほどではないのか?

軽油の品質はJISで定められても、潤滑剤は違いますよね。まあ、ほとんどの潤滑剤は同様の効果を持つでしょうが、私が入れた限りではやはりBMW純正フューエルクリーナーが一番効果が体感しやすいです。

読者様からいただいた情報で、この添加剤はShellのOEMだということを聞いたので、今回給油するときにShellで入れてみました。すると・・・気のせいかもしれません、気のせいかもしれませんが心なしか音も振動もより減ったような気がします。

ここで「より」と申し上げたのは、その前に寸又峡キャンプの時にEssoで給油した後にも、音・振動共に軽減されたのを感じていたからです。その前に給油したのは・・・秩父でしたっけ?忘れちゃいました(笑)。

が、これは気にするほどのレベルかというと・・・うーん、どうでしょう?正直、いくつものGSが並んでいたらもしかしたら選んで入るかもしれませんが、わざわざ探すかというと、ちょっと微妙です。

ここで、ネットで面白い、対照的な記事を発見したのでご紹介しておきます。

格安ガソリンスタンドの裏話

燃料メーカーによる品質の差

いずれの記事もガソリンをターゲットにして書いてありますが、軽油も同様と考えていいでしょう。

いかがですか?上の記事は「気にしなくていい」派、下の記事は「気にするべき」派です。特に、下の記事で例としてあげている、V6エンジンの不調の例などは読むとぞっとしますよね。ですが、BMW、いえ、BMWに限らず欧州車のガソリンエンジンはハイオク指定ですので、清浄剤が入っているのでそこまで神経質にならなくていいでしょう。

ですが、軽油となると話は別。清浄剤は入っていないので、品質がもろに影響しそうな気もしますよね。もちろん、これはBMW純正フューエルクリーナーや、ワコーズのフューエルワン・ディーゼルワンなどを入れておけば気にすることでも無くなりますが。

一方で、上の方の記事で述べられている、PBブランドのGSの方が検査が厳しくて十日に一度サンプル提出をしなければいけないという話を聞くと、品質の担保という観点では特に問題はなさそうです。

もうこれは、クルマとの相性というのもあると思う以外にしょうがないようです。さらにGSによってはあまり軽油が出ないために潤滑剤の品質が経年劣化しているものもあるかもしれませんし、そうなると一概に「ここがBMWのディーゼルにはオススメ!」と言えるほどの根拠もありません。ただ、Shellは相性がいいようですので、幹線道路沿いでトラックの通りが多く、軽油が多くさばけているようなShellのGSで給油すれば、ハズレを引くことはないでしょう。

ですがここはやはり、かつてエネオスさんが発売していたプレミアム軽油、復活して欲しいですよね。と、ここで、ENEOSさんがの方で、軽油にこれを入れればかつてのプレミアム軽油と同じものになるという商品を発見しました。

ENEOS エコフォースGエクストラ ENEOS エコフォースD

ディーゼル用はもちろんエコフォースDの方です。こちらはエンジン内部の洗浄だけでなく、セタン価の向上までうたっていますね。まさに「プレミアム軽油」の再来というわけです。

でもこれ、やはりある程度大きいENEOSのGSとかでないと売っていないんですかね?とりあえず、通販ではないみたいです。通販であれば気軽に試せるのですが・・・。

さて、あなたはどうしますか?

正直、私もわからなくなってきました(笑)。タイヤはミシュランが好き、というのと同じ感覚で、「燃料はShellが好き」という感覚が私には元々あります。ですので、今回のShellの軽油でスムーズになったように感じるのもプラセボかもしれません。個人的には確かによくなったのを感じますが、人に自信を持って進められるかというと、まだまだ経験値が足りません。

ENEOSのエコフォースDも試してみたいですしね。車種は違いますが、セタン価の向上が必ずしも吉と出るわけではないというレビューもみんカラで拝見しましたし、これだってベストの選択かどうかわかりません。何より、コストがあまりにかかりすぎるようでは、日本でクリーンディーゼルに乗る動機のうちのかなりの部分が犠牲になってしまいますし。

しかも、まだまだ本当に音と振動が減るのか、燃費が向上するのか、はっきりしてはいません。ですがこの話題、これからも折に触れて当ブログで継続的に観察していきたいと思います。

さて、ところであなたならどうしますか?

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。