40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

BMWのデザインの特徴、「ホフマイスター・キンク」にはこんな効果が!

BMW

以前当ブログで、BMWのデザインアイコンをご紹介しました。その中でホフマイスターキンクについても触れたのですが、最近になって気付いたことがあるので、ご報告します。

ホフマイスター・キンクって?

そもそもそれ、何よ?と思いますよね?私もクルマ雑誌で初めて見た時はそう思いました。

簡単にいうと、フロントサイドウィンドウとリアサイドウィンドウの下端が真っ直ぐ後ろに向かって伸びていくじゃないですか?そのままずーっと辿って行ってください。

すると、最後に上に行くところ、セダンならCピラーで、ツーリングならDピラーのところでちょっと斜め上に跳ね上がってから折り返して天井に向かって行きますよね?

ここの斜め上への跳ね上がりを「ホフマイスター・キンク」といい、BMWのアイデンティティであると言われています。

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上の記事でもご紹介していますが、昔のBMWでも必ずホフマイスター・キンクはあるんですよね。

これは1960年代のBMWのチーフデザイナーであるホフマイスターさんが始めたもので、BMWが意匠登録しているらしくて、他のメーカーはそのまんまは使えないそうなんです。

ですが、最近では似たラインを持つクルマもありますよね。レクサスとか。

マセラーティもですね。

まあ、まんまホフマイスターキンクではないのでいいのでしょうね。

ところで、なんのためにあるの?

私が、とあるコインパーキングでボーッと他のクルマを眺めながら息子と家内が戻ってくるのを待っていた時のことです。

私の目の前で、1台のハッチバックが方向転換しようと切り返しをしていました。ハッチバック車の割には(というと偏見かもしれませんが)ボリューム感のあるスタイリングで、シャープなプレスラインも入っているその白いクルマを「カッコいいデザインだなぁ・・・あ、これマツダのアクセラか!いいな、これ。でもグリーンエリアが狭いな、特に後席が・・・」などと眺めていました。

アクセラのカッコいい所は、サイドウィンドウ下端のラインが後ろに向かってすっと真っ直ぐ斜め上に上がって行って、これも最後はホフマイスター・キンクっぽくラインが立ち上がり、横から見ると獲物に飛びかかろうと力を貯めている肉食獣っぽく見える所じゃないかとこの時思いました。

思えばALPINAも前下がりのスタイリングで、同じような雰囲気を出していますよね。あれもALPINAの特徴として有名ですが、もちろん私も好きなポイントです。

そこで気付きました。

なるほど。BMWはホフマイスター・キンクがあることで広いグリーンエリア(要するに窓の部分です。)を確保しながら、ちょっと前下がりのイメージを出しているのか!

これは個人的感想ですので、「?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんし、反対に「今ごろ気付いたの?」と思われる方もいるかも知れません。が、私的には一大発見でした(笑)。

見慣れる過ぎると気付かないこともある。

私はホフマイスター・キンクをすっかり見慣れてしまっていたようでして、逆に他のクルマってどうしてたっけな?なんて思い出せないこともあったりします。

あっさり言ってしまうと、まあ、大抵真っ直ぐなままで、天井に向かって折り返しています。例えとしてメルセデスのCクラスを載せておきましょう。

BMWがなぜこのホフマイスター・キンクにこだわる、いえ、BMWのアイデンティティとして採用し続けるのか、色々理由はあると思いますが、大きくは二つあるのではないかと思います。というか、私が思いつくのは二つです(笑)。しかも勝手に思いついたものです。

一つ目は、前下がりのイメージを作ること。これがなぜ重要かというと、前下がりのクルマって、先ほども申し上げたように、獲物に飛びかかろうとしている動物は後ろ足に力を溜めて前屈みになりますよね。つまり、このように前下がりのイメージを持たせることで、「後ろに力を溜めている」ように見せることで、BMWはFRであることを強調しているのではないかと。それに、クルマは「速い」ことも憧れの一つとなりますが、同時にその速さも予感させる効果もあると思います。

もう一つは、先ほど申しあげた、グリーンエリアの確保です。前下がりにするにはアクセラのように、サイドウィンドウの下端のラインを全体的に後ろに向かって斜めに跳ね上げれば簡単に出来ますが、その分リアウィンドウが小さくなってしまいます。ホフマイスター・キンクにすれば、十分なグリーンエリアを確保しながら前下がりイメージにできるので、後席の快適性も損ないません。

つまり、「家族みんなでドライブ」することがちゃんと考えられているのではないかと。

ちょっとこじつけっぽいですか?

まあ、個人的に勝手に考えたことなので許してください(笑)。

ですが、それでもいいですよね?だって、デザイナーはもちろん確たる意図があって作っているのは当然なのですが、ユーザーがそのデザインを都合よく解釈するのも・・・ありだと思います。

ちなみに、iシリーズが横から見てもイマイチBMWっぽくないなーと思っているあなた!鋭いです。i8はこのホフマイスター・キンクはあるにはあるのですが非常に目立たなくて、i3には・・・見当たりません。

さて、あなたにはホフマイスター・キンクはどの様に見えますか?先ほど申し上げた様に色々な解釈があってもいいんですよ。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。