40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

エコドライブ、却って非エコな結果になっていません?

BMW

週末に東京都内を走っていると、頻繁に渋滞に出くわします。交差点の交通容量が足りないのも原因ですが、そのただでさえ足りない交通容量をさらに少なくしているのが、巷間流布されている「エコドライブ」だと思っています。今回は、批判を覚悟であえて言わせていただきます。

「エコドライブ」ではどんなことが推奨されているのか?

全部で10項目あります。ここに羅列するのもなんですので、以下のリンクをご覧ください。

エコドライブ10のすすめ

いかがでしょう?私はある項目を除いては全て合意します。特に、車間距離を適切に保って加減速の少ない運転をするというのには大賛成です。首都高速を始め、高速道路の渋滞ってほとんどこれで軽減できると思います。

ですが、どうしても私が賛成できないのが、1番始めの項目、「ふんわりアクセルeスタート」という項目です。

5秒で20km/hに到達するような加速って・・・どれだけ遅いか、やって見られたことのある方いらっしゃるでしょうか?BMWのECO PROモードの加速も、本線料金所などからの加速は相当じれったいですが、それでも5秒後には少なくとも40km/h近くには達しています。

渋滞していたらエコも何もあったものじゃありません。

私が東京、つまり都市部在住だからといいうのではなく、地方の郊外でも同様です。夏休みに旅行などにいくと、「なぜこんなところで渋滞するんだろう?」という箇所で渋滞に遭遇することがよくあります。

最近は渋滞工学という分野の学問もあるようで、ようやく研究が進んできましたが、私としては「最近」でしかないことが驚きです。だって、渋滞って昔からあるものじゃないですか?それなのにただ単に「クルマが多いから」で片付けられてきていた、ということでしょうか?

これは国の怠慢以外の何物でもありません。渋滞のコストを払うのは我々ドライバーです。そう、渋滞って色々なコストがかかるんですよ。すぐに思いつくのは通行時間が増えることによる燃料消費の増大ですが、他にも時間がかかったことによる機会損失というのは相当なものです。

渋滞というのは、その道路の交通容量をほんの少し超えるだけで発生すると言われています。交通容量というのは、単位時間当たりに通過できるクルマの数をいうらしいですが、交通容量を1%超えたら、もう立派な渋滞が形成されるそうです。

では、交通容量が確保されていれば渋滞しないのか?はい、そうなんです。逆に言えば、設計上の交通容量を下げる要素が少なからず存在するので、渋滞が発生すると私は思っています。

交通容量を下げる原因って?

私も研究者ではありませんが、都合上、渋滞が発生する3大パターンで見て見ましょう。

サグやトンネル

サグってご存知ですか?道路で、緩やかーに下っていったあとに、緩やかーな登りに転じる箇所のことです。

例えば首都圏でその名を交通情報で聞かぬ日はないくらい有名な渋滞名所、関越道花園IC付近。あそこはサグが渋滞の原因です。他にも中央道元八王子BS付近など、首都圏で「何もないのに渋滞する」という箇所はサグが原因だと思っていいでしょう。

では、なぜサグで渋滞するのか?これは、下りから登りに転じたことにドライバーが気づかないためです。そうすると、登りでクルマのスピードがどんどんさがり、後続車との車間が詰まります。後続車がブレーキを踏み、それが後ろのクルマに伝播していき・・・最後には停止するほどのブレーキになってしまい、渋滞が形成されるわけです。

ここで「?」と思いませんでした?ベルトコンベアーのように、車間が若干つまりつつも、前走車の速度に同調して後続車がついていけばブレーキなんて踏まなくていいのでは?と思いますよね。

私もそう思います。ですがこの「速度が低下」するのが交通容量を下げる原因なんですね。すると、今まで流れていたようなクルマの台数でも、上り坂の部分だけ交通容量が下がるので、そこが先頭となって渋滞するという仕掛けです。要するに、この時一番先頭でスピードを落としたクルマが渋滞の原因を作っていることになります。実際、東京近郊の東名高速を走っていると、横浜青葉IC近辺の登りと下りの連続で、今まで100km/hで走っていた前走車がいきなり70km/hくらいまでスピードが低下することもあります。

トンネルも同様です。圧迫感を感じてスピードを落とすドライバーがいて、後続車が(以下略)という感じです。

私は登り坂だなと思ったらすぐにアクセルを若干踏み込んで、むしろ加速するくらいの気持ちで運転しています。

こういう場合に、ACCは渋滞を形成しないために一役買いそうですね、特にサグで。登りでもスピードをキープしますし、前走車に一定の間隔でついていくわけですから。

合流

これは論を待たないでしょう。またも東京の話で恐縮ですが、首都高速3号渋谷線下りの大橋JCT〜池尻ICまでは、左から中央環状線からの合流、その先右側から池尻ICからの合流、そしておまけにその先三軒茶屋ICまでの上り坂のトリプルパンチでまともに動きません。

私が見ていると、合流する際に1台づつ交互に行くのは良いのですが、合流してくるクルマを入れるときに停止して前に入れる方がいるんですよね。双方が動きながら、合流車がちょっとだけ早いようにして合流すればもっと流れも良くなると思うんですけど・・・。

交差点での交通輻輳

右折車線のクルマが伸びて直進レーンまではみ出している、信号が青の時間が短すぎる・・・全て交通容量を減少させる要因です。これは、もうクルマが多いので道路の構造を変えるか、バイパスでももう1本通すかしないとどうにもならないでしょう。

ですが、ドライバーの心がけ次第でなんとかなるのが、青信号で1回で行く台数を増やすこと。どういうことかというと、当たり前のことですが、例えば信号待ちで前に何台かクルマがいる時って、自分の前のクルマが動き出すまでエラく時間がかかりますよね?それはそうです。先頭のクルマが発進して、後続のクルマが先頭よりも遅いスピードで発進して、次もさらに遅いスピードで発進して・・・となっているので、自分のところに動きが伝播してくるときにはすっかり渋滞ペースになっています。

結論から言うと、先頭車はもっと素早く、強く加速するべきだと思っています。当ブログでも何回か同様の主張をしていますが、実際、私がドイツで新婚旅行に行った時なんて、信号待ちの先頭でちょっとでも発進が遅れるとクラクションを鳴らされましたし、道がわからなくてゆっくり加速(といっても日本的基準では飛び出すほどの加速)しているとまた鳴らされて・・・と都市部での運転に自信をなくすほどでした。でも、だからこそあんなに都市部では車線も狭くてクルマがひしめき合っているのに渋滞していないんですよね。

「アクセルを踏むのが悪」のような考え方をするように教え込まれています。

私が通っていた教習所ではそんなことはなく、むしろ路上教習で新大宮バイパスの流れが速いところに来ると「はいもっと加速して!流れに乗って!」と言われていましたが、どうも友人たちの話を聞いていると他の教習所ではそうでもないようですね。教習所というのは、とにかくゆっくり、アクセルはほとんど踏まずに運転するような運転しか教えないそうです。

もちろん、そのままアクセルを踏み続けてはダメですよ?ですが、スタートでは強く踏んで、そのあと徐々に緩めて巡航速度に持って行く・・・なんていうのはどのドライビングテクニック本でも書いてあります。そして、世の中半数以上の方が実践されていますよね。

運転技術以外にも、例えば年齢による認知力の衰えなど、いろいろな事情がある方が運転しているのは承知しています。ですが、ここで「5秒で20km/hまで加速して、燃費良く運転しましょう!」なんて渋滞を助長するようなことを言っているのが私にはどうしても納得が行きません。

いや、事実だと思いますよ?確かにそう加速すれば燃費はいいと思いますよ?ですが、渋滞によるコストと機会損失を他人に負わせてまですることでしょうか?社会全体として、「非エコ」になる結果をもたらしてまですることでしょうか?

私にはクルマを運転することの社会性を全く理解していない人が作った標語としか思えませんし、怒りすら覚えます。

渋滞解消の秘訣は「譲り合いと他人を思いやる心」

私はこれに尽きると思うんです。

合流車線で入ってこようとするクルマがいたら、入れるのが当たり前です。ですので私は必ず1台ずつ交互に行くように入れますし、自分が合流するときもそうします。入れるのが当たり前なんで、ハザードを2回点滅させるお礼なんていらないと思っています。

そして、他人を思いやる心。先ほども申し上げたように、いろいろな事情を抱えた方が運転しているんです。自分だけエコランに徹したり、あるいは自分の運転技術を過信してものすごいスピード差で追い越したりするのはやめましょう。高速道路では、明らかにスピード違反でも、もしかしたらドライバーさんのお母様がご危篤で急いでいるかもしれないじゃないですか?まあ、そういうときにクルマで行くなという話もあるとは思いますが、それでも、そうとでも思えば、追い越し車線で後ろに付かれても先に行かせてあげようと思うようになりませんか?

週末に走っていて、高速道路も一般道もあまりにひどい運転のクルマが多かったので、熱くなって書いてしまいました。例えば、東名高速の追い越し車線を、100km/h制限のところ80-90km/hで延々占拠して後ろに連なっているのに、登りでは60km/hくらいまでスピードが落ちちゃう方とか、青になっても、モーターだけで発進しようと躍起になっているのか、非常に緩慢な加速しかしない某人気国産PHVとか。

本当に、ドライバーの意識ひとつです。クルマの中という閉鎖された空間にいるので忘れがちですが、周りにはたくさんの人が、それぞれの事情を抱えてそうこうしていることを忘れないようにしたいものです。

・・・という今回の記事の内容は当ブログの読者さまには釈迦に説法状態ですね。ですが、どうしても言いたかったんです。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。