40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

BMW X5ディーゼルとマセラーティ・レヴァンテを乗り比べるという贅沢!〜X5試乗編

BMW

息子の誕生日プレゼントを買いにToto BMWさんにまたもお邪魔してきました。実はfacebookで告知されていて知っていたのですが、Xシリーズ試乗フェアと、グループ会社が取り扱っているマセラーティ・レヴァンテの試乗もできるというのを知っていたんですよね。狙いはもちろん、X5とレヴァンテ、ガチンコ勝負です。今回はX5ディーゼル試乗編としてお届けします。

息子の誕生日プレゼント

後ほどの記事にそのBMWグッズのインプレは譲りますが、以前Toto BMWさんにお伺いした時に「それ」が1つだけショーケースの中に飾ってあるのは知っていました。そしてそれがToto BMWさんでは最後の一つということも。類似商品はAmazonにもありますが、息子は「それ」が欲しいとのこと。

そこでこっそり、Toto BMWさんに事前に電話して聞いてみました。するとまだあるとのこと!早速お取り置きをお願いし、本日それに託けて行ってきた、というわけです。

展示車も豪華!

さて、Toto BMWさんに到着するし、まずは店内へ。すると豪華展示車がお出迎えです。

まずはまっくろくろすけ、X5 BALCKOUT。

あ!指が入っちゃいました。すみません。

でも見事に全身真っ黒です。すごい迫力でした。

そして、新型5シリーズもブルー・ストーンにオイスターの内装のクールな530i。

この組み合わせはカタログカラーそのものですかね。実物は・・・ものすごい存在感です。目立ちます。綺麗すぎて触れません(笑)。

このほかにも218dの特別仕様車、クロスカントリーの他に740Li、i3といつになく5台がひしめいていました。他のディーラーではもっと広いスペースがあってもっとたくさんの展示車がありますが、Toto BMWさんは展示スペースが狭いのでこれが限界です。ですが、Toto BMWさんの真骨頂は「丁寧な顧客サービス」にあるので、多少展示車が少ないからといって行かない理由にはなりません。

さあ、いよいよまずはX5ディーゼルに試乗です!

試乗車はX5 35d xDrive M Sport、アルピン・ホワイト

これです。

実はX5のディーゼルには、まだ出たての頃に試乗しそこなっています。当ブログに何度か登場した、現在ニュージーランド在住のシンガポール人の友人と初めて訪れた時に、といっても彼はその場で契約してしまったので2度目はないのですが(汗)、試乗車はあったのに不調で乗れなかったんです。何年か越しで願いが叶いました。

さて、早速乗り込もうとしますが・・・た、高い(汗)。いえ、お値段ではないです。お値段も高いですが、座面が・・・。平均的日本人の身長の私では、腰の位置よりもはるかに高いところに座面が来るので、「よっこらしょ」という感じで運転席によじ登らなければいけません。

もう、後は見慣れたBMWの運転席が広がっています。いえ、かなり違いますね。コントロールディスプレイが大きい!

うーん、大きさが伝わりますかね?これはもう出発して信号待ちの時に撮影したのですが、画面が大きいので字が大きくて非常に読みやすいです。乗り込む時は中年には優しくないのに社内環境は配慮している・・・ってそんなわけないですね。

では早速、エンジンスタート!3L直列6気筒ディーゼルエンジンに火を入れます。

もう、言葉は悪いですが、ぶったまげました。エンジンをスタートしただけで「マジか〜!!」と叫んでしまうくらい。

なんですか、このディーゼルなのに6気筒のスイートな感触を持つエンジンは?!しかも音が小さいです。私が3シリーズで一番静かだと感じた340iよりも静かじゃないですか。しかも振動は一切なし。えも言われね高級感を醸し出しています。

気を取り直してディーラーをでて左折し、青梅街道に合流します。まずは軽くアクセルを一踏み。

すごい加速です。6気筒らしくスムーズに回転を上げつつ、この小山のような巨体をなんの苦もなく引っ張り上げます。これ、大げさな表現ではありません。ディーゼルでこれならガソリンはいらないのでは?という感じです。現に、X5のライバルであるメルセデスのGLEはAMGでなくノーマルのラインではディーゼルしかないですもんね。納得です。

そして、道が空いた頃を見計らってフルスロットルを試してみましたが、踏み続けることができません。それだけすごい加速です。

加速に気を奪われていましたが、ロードノイズの侵入も極めて少ないです。あれ?これ、M Sportだったはず。で、タイヤは・・・

もう恒例となったタイヤチェックですが、SUVにも関わらずコンチネンタルのSportsContact5。しかもリアは写真の通り285/45R19という極太サイズ。それなのに、ロードノイズの「ロ」の字も感じません。しかも乗り心地がソフト。

何を大げさな、M Sportだぞ!とお思いになる読者の方もいらっしゃるでしょうが、これは誰がなんと言おうと、はっきりとソフトな乗り心地です。M Sportの乗り心地はどちらかと言うと苦手な私が言うのですから、間違いありません。まろやかな乗り心地です。

ボディが重いことが聞いているのだと思いますが、サスペンションが盛んにストロークしている様子がはっきりと伝わってきます。というか、なんだかタイヤが非ランフラットで、空有気圧が足りない状態のような感じです。

そして、この「空気圧が足りないような感じ」というのは、乗り心地の良さだけでなく、実は別の部分、ちょっとネガティヴな事実にも当てはまります。それは、前後左右への揺さぶられ方です。絶対的な視点が高いのもあるのでしょうが、揺すられ感が強く、BMWらしいフラットな乗り心地ではありません。速度域が低かったからかもしれませんが、早くも後席の家内から苦情が出ました。

「結構揺れるね。」

やはり、という感じではありますが、私と同じことを感じてていたようです。それでも私はSUVにしては結構抑えられている方かも?と思っていたので、あえて「そう?」と「私はそう感じていないよ」感を出した返事をしておきました(笑)。

この後帰る道すがら、なんかの乗り心地に似ているなーと思っていたのですが・・・思い出しました。東海道線の2階建グリーン車の2階席の乗り心地に似ています。あれよりもっと小揺れが少なくて快適ですけど。

そして、ボディは大きいのですが、車線が狭い青梅街道でもあまり気になりませんでした。比較的アップライトな着座姿勢で座らされるため視点は高いですし、結構フロントのエッジが立ったデザインをしているので、それが実用では見切りの良さに繋がっています。が、やはりこの大きさは狭い道ではちょっと苦労するでしょうね。なんせ全幅はほぼ2m(1,960mm)に達しますから。

そしてステアリングの感触は相変わらず極上。これはサーボトロニックが付いていますね。低速では軽く、ある程度のスピードで巡航するときはしっとりと重く、フリクションも感じない、そしてインフォメーションは豊富という、絵に描いたようなBMWのそれです。

視点が高いことによる違和感というのは特に感じませんでした。ですが明らかに他の車よりも高くて、いつもだったら前にいたら視界が遮られるようなミニバンなどがいても窓を通して前が見えるので安心できます。

それよりも、なんだか落ち着かないなーと思ったのが、ウィンドー下端の低さです。

これは私がドライビングポジションから右ドアミラーを見下ろしたところなのですが、このウィンドー下端が低いの、わかりますか?3シリーズでは肩あたりまでありますが、このX5では肩は丸出し、さらに言えば上腕部くらいまでそうで、ちょっと腕を上に上げるだけで窓枠に肘をかけられそうです。

荷室をチェック。広大だけど、2段階ハッチの下側がジャマに感じました。

試乗から戻ってきて、次なる試乗車、真打のレヴァンテの準備ができるのを待っている間に、展示車のブラックアウトで荷室をチェックしてみました。

まずは上だけ開けたところ。これでは奥まで届きませんね。下側も開けましょうか。

広大です。広大過ぎます。そして、これで全開にしたのに、下側のゲート?がおジャマで結局奥まで届きません(笑)。

床下収納はどうだろう?と思って見てみますと・・・

アドブルータンクを積んでいるディーゼルでもこんなに大きな床下収納があるんですね。これなら、オートキャンプに行く時に、シュラフやマットなどの一番最初に片付けなければいけないものが全部入りそうです。撤収作業を効率的にできそうでいいですね。ダンパーによる支持が付いていますので、手を離しても開いた状態を維持できるのもポイントが高いです。

このリアハッチの2段階ゲート、3シリーズや5シリーズにおけるツーリングのリアガラスだけが開くのと同じような感覚で使えばいいのでしょうかね?その割には下側ゲートは高さが少ないですし・・・。この下側ゲートの横に回り込まないと荷室の一番奥まで手が届きませんので、ここに荷物をとると平均的日本人の身長の方はちょっと厳しいかもしれません。

まあ、荷室が大きいのは、オートキャンプでは絶対的正義ですけどね。

まとめ

結論から言うと、X5のディーゼルはすごく魅力的でした。ディーゼルでも高レベルの静粛性を確保し、乗り心地も穏やか。視点が高いので高速道路などでも見通しが利くでしょうし、長距離クルージングには非常に有利だと思います。

動力性能も不満はないどころか、高性能といっても過言ではないと思います。あの重々しいボディを猛然とダッシュさせる力を持つ3L直列6気筒ディーゼルは、スポーツディーゼルと呼べるほどです。これを元にALPINAがチューンしたエンジンが、3年連続で世界一のスポーツ・ディーゼルと認められたのも納得です。

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今回は試せませんでしたが、M Sportであれば山道でのハンドリングもSUVらしからぬ軽快感が味わえるとのことでしたので、高速道路での余裕やxDriveの全天候性能を勘案すると、これ以上何を望むのかというくらい、クルマに求められるもの全てが詰まったクルマですね。

私は他のSUVに乗ったことはあまりなく、実質的に以前試乗したX1が初めてでしたが、予算が許し、大柄なボディの取り回しに困らない環境にいらっしゃる方であれば十二分に満足できると思います。そして、実はSUVにしてはゆすられないようですので、SUV入門車としてもいいのかもしれませんね。X1も同じことが言えるので、BMWのXシリーズは全般的に乗用車からの乗り換えで違和感を感じないのかもしれません。

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そして・・・BMWディーラーなのになぜかあるレヴァンテの試乗車の準備が整いまして・・・ですが長くなってしまったので次回にさせていただきたいと思います。

今回はこの辺で失礼します。ありがとうごいました。