天気の良い週末。私は目覚めた時からウキウキしていました。以前Toto BMWさんでお世話になって、今は系列会社のマセラティシーラーに転勤となった方が、マセラティ試乗に誘ってくださったんです!最近街中でもしばしば見かけるようになり、洗練されたデザインと高い動力性能で注目度の高いマセラティの最新モデルを試乗出来る機会なんてそうそうありませんからね。
レヴァンテ・ディーゼル試乗編はこちらから
さて、前回に引き続きマセラティ市場は続きます。次は待望のモデル、レヴァンテ・ディーゼルです。「マセラティでディーゼル?」という反応の方が多いかと思いますが、実はこのモデルこそマセラティを体現しているものであると思いました。疑っている方にこそ[…]
きっかけはFBの投稿
ご参考までに、この以前のご担当さんは当ブログでも頻出でして、私が現在の愛車320dツーリングを購入した時のご担当さんその人です。当ブログのデビュー記事に始まり、あまりにも多く登場しているので改めてのご紹介は避けますが、私が安心して320dツーリングを購入し、しかも今に到るまでBMWライフを楽しんでいられるのはこの方のおかげです。
そのご担当さんが、FaceBookにマセラティ・ジャパンの投稿をシェアして投稿していたんですね。マセラティといえば、私たち世代のクルマ好きには、ビトゥルボに始まり、カリフ/シャマル/ギブリ/クアトロポルテなどの存在が浮かぶと思いますが、非常に少数生産ながらいいクルマを作るメーカーとして記憶している存在なのではないかと思います。
ご存知かもしれませんが、このところマセラティは全世界で大幅に生産台数を伸ばしており、しかも秀でたデザインとエモーショナルなクルマ作りに磨きをかけています。そんなメーカーのクルマに私が興味がなかろうわけもなく、ネットでBMW以外にもマセラティの記事があると思わず読んでおりました。
このところMYも2018年に切り替わり、ラインアップも拡充していることを案内している数々の投稿に対して、私は全て「いいね!」ボタンを押しておりました。するとメッセンジャーでご連絡をいただき、「試乗しにきませんか?」とお誘いいただいたんです。
とはいえ、マセラティといえば押しも押されぬ高級車。一番お安いギブリのベースモデルでも900万円超と、庶民の私はお呼びでないメーカーです。非常に敷居が高いのですが、ここは行くしかない!と覚悟を決め、お邪魔することにしました。
マセラティだらけ!
お邪魔したのは「マセラティ幕張」さんです。
ここは場所的にもいいところにあります。ガラス張りのショールームは目の前を走っている国道14号線から丸見えでして、きっと誰もが目を惹かれるに違いありません。
そんな場所にあるので迷いようもなく到着しましたが、駐車場に入ると見事にマセラティだらけ!中古車も展示してあるので、もう圧巻です。こんなにマセラティが揃っているのは初めて見ました。
これはもうショールームの中ですが、駐車場にもたくさん止まっていました。ですが、メルセデス試乗の時ほどのアウェー感はないのが不思議です。
いつ時間が取れるのか・・・と言っておきながら、思いついたらいてもたってもいられない性分なのが私の悪いところです。今日、たまたま家内に用事があって、午後中私と息子だけだったので、息子を説き伏せてCクラスの試乗に行って来てしましました。 Cク[…]
これはギブリのMY2018。ヘッドライトがLED化されています。
ご参考までに申し上げておきますと、マセラティはMY2018で大きな大きなモデルチェンジを行いました。外観はほとんど変わっていないのですが、
- 高度運転支援機能の追加(レベル2)
- グラントゥーリスモ・グランカブリオ以外のモデルに、クアトロポルテですでに導入されていたトリムラインオプション(グランルッソ・グランスポーツ)を拡充
と言った内容です。マセラティと言うと少しクラシカルな、もっといえばちょっと時代遅れ感があるイメージをお持ちの方も多いと思いますが、今や押しも押されぬ高級ブランドとしてBMWに勝るとも劣らない今日的な内容にアップデートされています。
ちなみに上の方の写真で一番手前に写っているのはクアトロポルテ。「クアトロポルテ」って実はイタリア語で「4ドア」程度の意味しかないのですが、イタリア語で言い、かつマセラティの車名となると非常にかっこいい響きがしますよね。
あ、申し遅れましたが私、実はクルマ好きとしてはクルマには機械的な正確さと冷徹さを求めるのではなく、どちらかと言うと人間味や味わいというものを求めるタイプですので、マセラティは昔から好きなんです。今でも街中でギブリやクアトロポルテ、そしてレヴァンテと言ったモデルを見ると「おっ!」と反応します。
黒いクアトロポルテの内装がこの鮮やかな赤いフルレザー内装。黒と赤の組み合わせが好きな私にはたまりません。しかもこうして見るとそう広く見えないのですが、実はシートサイズがかなりたっぷりしていまして、後席に乗り込むと広大としか表現しようのない空間が広がっているんです。ちなみに、この状態で運転席シートは私のポジションに合っています。
そしてレヴァンテももちろん展示してあります。
このボディカラー、非常に鮮やかな青でいいですね。「ブルー・エモツィオーネ」という色なのですが、マセラティのデザインによく似合っています。もちろん、赤系も似合っています。
これは駐車場の裏手で見たグラントゥーリズモですが、赤もかっこいいですね。内装のタンレザーもかなりお洒落です。
そして、美味しい飲み物をいただいていると、久しぶりに前担当のUさんがいらっしゃいました!お元気そうで何よりですし、相変わらず爽やかです。
若干の近況報告等が終わると、早速の試乗です。
試乗車はグラントゥーリズモ!
まずは手始めに、白(イタリア語ではビアンコですね。)のグラントゥーリズモからです。
が。
左ハンドル!うーん、右ハンドルもラインアップされているのですが、これは緊張します。だって、こう見えて(どう見えて?)グラントゥーリズモのサイズって、全長は4.9m超、全幅は1.9m超ですから。
ということでまずはUさんに運転してもらいます。
ドアを開けるとそこはまごうかたなきマセラティの世界。ちょっとけばけばしいくらいの豪華さです。
グラントゥーリズモは、正直今となってクラシカルな部類のクルマに入ります。
4.7LのV8エンジンから460psを絞り出します。絶対的にはハイパフォーマンスカーであり、ハイチューンなエンジンの部類に入ると思うのですが、昨今のダウンサイジングターボのスペックを見慣れると慎ましく見えますよね。まあ、あとでそれはとんでもない勘違いだとわかるのですが。
そしてこのクルマの魅力は何と言ってもエンジンは自然吸気であることです。今時なかなかないですよね。イタリアンスポーツカーの雄、フェラーリもダウンサイジングターボに舵を切っていますし、ポルシェも911のエンジンはアップデートされてターボになりました。効率という点ではいいのでしょうけれども、自然吸気エンジンならではのリニアなパワーの立ち上がりや、乾いた排気音というのはやはりクルマ好きにとっては大きな魅力です。特にマセラティは音にはこだわるブランドであるとUさんもおっしゃっていたので、いやが応にも期待が高まります。
ところで、当日は息子と行っておりました。Uさんが運転席で私が助手席に座ると・・・息子は必然的に後席ということになりますが・・・そこは流石にこのボディサイズであるだけあって全く問題ありませんでした。運転席横のレバーを引き上げると、背もたれが倒れてシートが静々と前にスライドしていくのですが、シートがスライドする前に息子はスルスルと後席に潜り込んでちゃっかりシートベルトを閉めてました(笑)。しかも後席も広そうで、息子の足元にもかなり余裕があります。
私はというと助手席に収まり、後ろの方にあるシートベルトに手が届かなくて悪戦苦闘しながら、過去の当ブログでのコメント欄での議論を思い出して、右手(ドア側の手)でシートベルトを取りに行ったところ、簡単に取れて安心しました。いつもは左手でシートベルトを取りに行くのですが。
さて、エンジンをスタートさせます。
ファオンッ!
これですよこれ!子供の頃から憧れていたスーパーカーの音!マセラティがスーパーカーかというと絶対的なパフォーマンスの点では劣るかもしれませんが、豪華な内装とエンジン音の演出でまごうかたなきスーパーカーだと私は思います。
そしてディーラーの駐車場を出て、広い道でUさんが低いギアで引っ張ってくださいました。しかもスポーツモードで。さらにマニュアルモードで。この時、排気バルブが全開になっています。ということは・・・
ファオオオオオオン!
もうたまりません。全身に鳥肌が立ちました、本当に。昨今のダウンサイジングターボでは絶対に出ない音です。ターボがつくと、ターボの消音効果でどうしても排気音は低く湿ったものになりがちです。試しに昔、そうですね、アイルトン・セナや佐藤琢磨選手が出場していた頃の自然吸気エンジンのF1の音と、今年のターボエンジンのF1の音を聞き比べてみてください。明らかに昔の方が乾いた、甲高い音が出ているのがお分かりになるかと思います。
そのくらい違います。グラントゥーリズモのいかにも抜けのいい、乾いた排気音に心がグッと鷲掴みにされます。
ただ、ここですごいのがその排気音というのが決して暴力的ではないところです。私はかつてフェラーリF430を運転したことがありますが、その時は排気音の抜けはいいのですがあまりに音量が大きすぎて、これは1時間も乗ると音で疲れてしまうだろうな、というくらいのボリュームでした、ところがグラントゥーリズモの排気音はそこまで暴力的ではありません。抜けのいい乾いた排気音を響かせているのに、どこか上品さを併せ持つと行ったらいいのでしょうか、さすがはラグジュアリーブランドの面目躍如ですね。
試乗コースを1周して、今度は私に運転を変わります。
ドキドキドキ。
もう、排気音より私の心音の方がうるさい状態で(笑)、どうしようもありません。鮮やかなレッド、いやイタリアですからロッソのスポーツシートに身を沈めてエンジンをかけようとすると・・・今時珍しい、キーを差し込んでひねるタイプなんですね。これもなんだか気分が盛り上がります。
一声咆哮してアイドリングが安定したのを確認し、静々と駐車場を出ます。その時に気づいたのが、ステアリングの感触。ねっとりと重いんです。いや、「重い」のは理解できます。スポーツモデルですから。ですがこの「ねっとり」感は・・・。
「ステアリングアシストは油圧式ですよ。」
今度は助手席に座っているUさんが教えてくれました。これまた今時珍しいですよね。効率向上と高度運転支援機能への対応で電動パワステ化が進む中、クラシカルな操作性を残しておくという。何もマセラティに技術がないわけではありません。現にMY2018ではギブリ・クアトロポルテ・レヴァンテの各モデルとも電動パワステ化されています。それに伴って、高度運転支援機能も搭載されています。
確かにグラントゥーリズモとグランカブリオはすでにモデル末期ですが、アップデートはできたはずですよね。そこをあえてしなかったのは、私は意図してやっているように思います。つまり、昔ながらのスポーツカーのテイストをあえて残そうとしたのではないかと。骨太で、男性的な力強さを感じさせる操作系を維持したのではないかと。
これには私は賛成です。マセラティは4ドアもクーペも作ってきましたが、何と言ってもスポーツ性が一番のラグジュアリーブランドです。そのマセラティの伝統を受け継ぐものとして、非常に貴重な存在だと思うんですよね。
でも、もうグラントゥーリズモ・グランカブリオのモデルライフも長くはなさそうです。寂しい気もしますがこれも時代の流れ、なのですかね。
さて、そんなことを思いながらノーマル状態で恐る恐る運転している私にUさんが話しかけます。
「スポーツモードにしましょうか?」
と。そしてシフトレバー周りのボタンを操作します。
非常にスッキリしたセンターコンソール周りでして、写真ではシフトレバーに隠れてしまっていますが、スイッチ類は整理されているので、慣れれば扱いやすそうですね。
Uさんがスイッチを操作すると、音が1段階上がりました。そこで勧められるままにシフトレバーを右に倒してマニュアルモードにします。ちなみにシフトレバーこそ違いますが、操作はBMWと同じく、前に押してシフトダウン、後ろでシフトアップのパターンです。まあ、ですがこのクルマではシフトにそんなものは使いません。
このシフトパドルですよ。これはフェラーリと同じく、ステアリングを切っても「そこに留まる」タイプです。ステアリングと一緒に回らないので、安心してシフトアップ・ダウンができます。こっちの方が絶対にやりやすいですし安全だと思うんですけどね・・・。
ですがこの方式、デメリットもあります。つまり、ステアリングと一緒に回るシフトパドルであれば、それだけステアリング近くに配置できるのですが、このようにステアリングと一緒に回らないタイプですと、ステアリングの稼動部から離して配置する必要がありますよね?そうすると、ウィンカーレバーが遠くなるんです。
Uさんにこの点を指摘すると、
「そうなんですよ。マセラティは全てのモデルでウィンカーレバーが遠いです。イタリアの人は指が長いんでしょうかね(笑)。私なんか、少し持ちかえないと届きません。」
とおっしゃっていました。幸い私は手が大きいのでそこまで持ちかえなくても届きましたが、このウィンカーレバーがかなりぶっとい代物ですので、操作性は悪くは感じませんでした。手を大きく産んでくれた両親に感謝です。
それはいいとして、マニュアル・スポーツモードに変貌したグラントゥーリズモを信号が青になって発進させた瞬間、またも世界が変わりました。
もう、目から入ってくる景色の流れの速さに頭が付いて行きません。「慎ましいスペック」というのが大きな間違いであることに今更ながら気付きました(笑)。この感覚はM4やM6を試乗した時も体験しましたが、そこにあの快音が加わっているので自制できません。しばらくしてハッと気づいてシフトパドルを引いてシフトアップしましたが、幕張の街に乾いた排気音を響き渡らせてしまいました(汗)。
大体考えてみれば、このクルマに積んでいるエンジンは系統としてはフェラーリ458 Italiaなどに搭載されていたエンジンに連なる、生粋のスポーツエンジンです。いくらスペックが慎ましやかでもそれは錯覚であって、獰猛さも隠し持っている事を十分に意識しないといけませんね。
それにしてもこのクルマ、改めてすごいです。すでにデビューから10年も立っているモデルとは思えません。ライントレース性もよく、ステアリングを切った通りに向きをクイっと変える様はBMWと共通するものがあり、全く違和感を感じさせません。スポーツモデルらしく、サスペンションはファームな方だと思いますが、それもスポーツモードだからでしょう。
というのも、マセラティは早くから「スカイフック理論」を取り入れていました。日本でも一時期日産でしたかね?スカイフックサスペンションと言っていましたが、それよりもはるか昔からです。というか、「スカイフック」という言葉を私が初めて聞いたのは、マセラティの先代のクアトロポルテ、あの、ケン・オクヤマ氏デザインでマセラティ飛躍のきっかけとなったモデルの時でしょうか、ですから1990年代ですよね。
スカイフックサスペンションというのは、要するに空(スカイ)からフックで吊り下げられているかのように路面の凹凸をやり過ごして、ボディをフラットに保ち快適性に寄与する、というものです。ボディをフラットに保つという考え方に、またもBMWとの共通点を見いだせるのですが、現代のグラントゥーリズモのサスペンションにも当然受け継がれています。
つまり、スポーツモデルでありながら過度に過激ではなく、運動性能を追求した結果として快適性も兼ね備えている、ということなんですね。
結論:欲しい方は急いだ方がいい、現代の技術が詰まりながらも古き良きスポーツカーテイストを濃厚に残しているモデル
その後も時折低速ギアで引っ張って快音を響かせながら戻ってきました。快音が鳴り始めるのは2,500rpmくらいからですかね、3,000rpmを超えると明確に咆哮をあげます。つまり、マニュアル・スポーツモードでは、ちょっと引っ張るといつでも野獣状態(笑)。一度だけさらにその上、5,000rpmまで引っ張ったのですが、この辺りから甲高い音が混じり始めます。さらにイエローが始まる7,500rpmまで引っ張ってみたかったのですが、流石に怖いですしスピードも出過ぎそうなのでやめました。
ディーラーの駐車場に戻ってくると、かなり気分が高揚していました。イタリアの文化として、単純明快に「クルマたるもの早くてかっこ良くなければ!」というものがあると思います。それは歴史上、やんごとなき人の馬車を作成するコーチビルダーとしてカロッツェリアが発展したことでもわかると思いますが、これってクルマ好きの本質を深くえぐっていると思うんです。
そして、それをどのようにプロダクトとして表現すればいいのか、イタリアの人はよくわかっています。フェラーリ然り、ランボルギーニ然り。このようなエキゾチック・スポーツカーメーカーでなくても、アルファロメオ、フィアットなど、かっこ良くて走りが楽しいクルマはイタリアにはたくさんあります。
さて、その中で、いえ、グローバルにみてその中でマセラティというブランドはどのあたりの立ち位置にいるのか?
この記事の中で繰り返し申し上げているように、基本はラグジュアリーブランドなのでしょう。ですが、あくまでクルマは早いもの、かっこいいものという価値観からすると、豪華な内装だけではなく、エクスクルーシブなスタイリングやスポーツ性もラグジュアリーに取り込まれるのではないでしょうか?
グラントゥーリズモに限らず、マセラティはクルマを降りてからもうっとりと眺めたくなるスタイリングをしています。とりあえず、私も眺めてみました。
この角度、マセラティの特徴たるグラマラスなヒップラインがお分かりになるでしょうか?
おっと、恒例のタイヤチェックをしていませんでしたね。
上がフロントですが245/35ZR20、下がリアで285/35ZR20の前後異径のピレリP ZEROです。そういえば、ショールームのクルマもぜーんぶピレリP ZEROでした。
しつこいようですが、このお尻のボリューム感ですよ。でも、実用上は結構気をつけないとすぐにぶつけちゃいそうで怖いです(笑)。まあ、買えないので無用な心配ですが。
マセラティ・グラントゥーリズモ、本当にすごいクルマでした。この高揚感、実は帰りの道中も続いていまして、運転しながら「すごいなあ、本当にすごいなあ」と息子に話しかけていました(笑)。
デビューから10年ということで古さを感じることもあるかもしれません。特にカーブ手前にある注意喚起の凹凸ではボディ剛性はBMWの方がはるかに高いことを思い知らされましたが、そんなことはどうでもよくなるんです。あ、この表現、いつもクルマ雑誌で読んで胡散臭いと思っていたのに自分でも使ってしまいました。胡散臭いと思ったことを車雑誌の方々にお詫びしたいです。
そして、このクルマの魅力は何と言っても自然吸気エンジンの乾いた咆哮です。そのための儀式として、エンジンスタートはボタンではなくキーを差し込んで回す方式だったりとか、実は古いだけの部分がちょうどいい演出となって泣かせるんですよね。
もし、手元に資金が潤沢にあったら、私は購入候補として迷わずノミネートします。そのくらい惚れ込みました。あ、オープンが欲しいので、もしかしたらノミネートするのはグランカブリオの方かもしれませんが・・・。ですが現実は厳しく、今日試乗したグラントゥーリズモ スポーツで1,890万円!しかもこの巨大なサイズのタイヤですし、あの咆哮を楽しみたかったら燃費も悪くなりそうですので、維持費も相応にかかります。実際、Uさんがおっしゃるには、
「このクルマに乗っている方はみなさんエンジンを回されるので、大体燃費は4-5km/Lですよ(笑)」
いやー、並大抵の気合いでは購入できませんね。ですがこの「手が届かない感」がマセラティをしてエクスクルーシブたらしめているとも思いますし。
しかも。
このグラントゥーリズモ、今や絶滅危惧種となった「ラグジュアリークーペ」の貴重な一つであるというのもポイントです。ラグジュアリークーペの絶滅を憂う記事は以前書きましたが、そう考えると益々持って貴重な存在といえます。
当ブログでは最近の記事で「これからのクルマのカタチ」というものを大胆に予想しましたが、自分でもこんなに早くその予想が当たっていることがわかるとは思いませんでした。ですが、その記事で書いた内容通り、わかってみると非常に寂しいものです。ちょっと[…]
それでいて、後席のスペースも十分に確保されていて実用性もあるという・・・。このクルマをもし購入しても、当ブログのタイトル通り、「家族みんなでドライブ」にいけるでしょう。
特にBMWオーナーには違和感なく楽しめると思います。ステアリングの正確さ、運転の楽しさということでは、BMWに引けをとりませんし、考え方にはBMWとの共通点も多いです。BMWをより享楽的にしたクルマ、と言うと想像しやすいかもしれませんね。
さて、私が憧れるマセラティは、スーパーカー世代の私を正に童心に帰らせてくれる貴重な体験となりました。ですがこの体験、まだ続くんです!
次回は・・・大注目モデルのレヴァンテ・ディーゼルの試乗レポートをお届けしたいと思います。
いやー、長くなってしまいましたね。ここまでお読みいただいた読者さま、お付き合いくださいましてありがとうございました。
では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。