BMWに乗って家族みんなでドライブ行こう!

アウディA4アバントも試乗して来ちゃいました。ただの試乗のはずが、タイヤ選択問題も進展!

Cクラスの試乗で吹っ切れたのか、無性にアウディの試乗もしてみたくなりました(笑)。そして今日、またも家内が用事があるということで、空き時間を利用していってまいりました!

純粋にアウディA4に興味があった。

前に当ブログでもアウディA4を見に行ったことは記事にしましたが、この時は混雑によって時間切れとなり試乗はかないませんでした。

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本当にこの時はチラ見で終わってしまい、「かっこいいなあ〜」という感想だけで終わってしまったので、今回はそのリベンジというわけです。

万善を期すため、ディーラーに電話して事前に試乗車があるか確認した上で向かいました。

まずはアウディA4アバント 2.0TFSI quattro

私のクルマの用途から考えられる条件を改めてご紹介しておきますと、

という、中々矛盾した要素も入っていまして、これを満足するレベルで満たすクルマってそうそうありません。

長距離をこなすので安定性や快適性だけでなく経済性も大きなファクターになりますし、その安定性や快適性にしても相当高レベルのものが求められます。

この要件を満たす数少ないクルマがアウディA4アバント。以前からかなり興味を持って注目しておりましたが、ようやく念願叶って試乗できることになりました。

お邪魔させていただいたのは、アウディ調布さん。このお店は数少ない直営店舗の一つでして、展示車も10台くらいあります。ディーラーに到着して、オシャレでイケメンのセールスさんに上記のようなことをつらつらと話しておりますと、「まさにA4アバント、しかも2.0 quattroがぴったりだと思います。」とのこと。そしてキャンプに行くのでallroad quttroにも興味がある旨雑談的にお話ししますと、「allroadの試乗車もございますので、試乗なさってください。かっこいいですよ。」との嬉しいお申し出をいただきました。断る理由などあろうはずもありませんよね。ありがとうございます。

写真に関しては、こちらのディーラーさんからのお願いで掲載NGですので、アウディHPの写真で我慢してください(笑)。

試乗車はタンゴレッド・メタリックの2.0 TFSI quattro。Sラインではありません。内装はレザーパッケージ付きで、シートは本革のアトラス・ベージュ、加飾パネルはウォールナットという、大変華やかな仕様でした。この外装色、HPでは若干くすんで見えますが、実物はものすごく鮮烈な赤で、アウディのデザインによく似合っています。

運転席に乗り込み、バーチャルコクピットの切り替えなどのコクピットドリルを受けて出発です。

このバーチャルコクピット、触れればそこにメーターがあるかのような鮮明でリアルな画像を表示します。ナビ画面も映せて、非常に気に入りました。

さて、エンジンボタンを押してエンジンをかけますが・・・あれ?エンジンかかってます?これ?なんか失敗した?と思ってタコメーターを見ますが・・・ちゃんとかかっています。このアイドリングの静かさ、もはや初代セルシオをも超える静けさと無振動さです。

ディーラーから公道に出る際の歩道の段差を乗り越えますが、さすがにランフラットタイヤではないのでふんわりと優しい乗り心地。ですが、道を走り出すとすぐに、芯がしっかりしているのがわかります。CクラスよりもBMWに近い乗り心地ですね。ステアリングインフォメーションの豊富さはやはりBMWに軍配が上がりますが、路面情報との隔絶感はありません。この感想を言うと、同乗していたイケメンセールスさんが、「アウディとBMWはその点で考え方が似ているかもしれません。アウディも最終的に操作するのはドライバーという考え方です。」とおっしゃっていました。

今日の東京はあいにくの天気で、私が試乗をお願いした時間帯は夕方遅くでしたので雨もかなり降っていました。ですがフロントの接地感がしっかりとステアリングを通して伝わってくるのでまったく不安はありません。

で、周囲が暗かったのでライトが点灯していましたが、そこで気になるのがマトリックスLEDヘッドライト。ですが、残念ながら市街地では明るいのでずっとロービームになってしまうとのことでした。このマトリックスLEDヘッドライト、かなり画期的ですよね。メルセデスやBMWでも上級車種には装備されていますが、夜の高速道路の運転や郊外での運転を楽にしてくれること請け合いです。

そして走っていて何よりも凄かったのが、タイヤがまるで絨毯の上をいっているかのように滑らかだったこと。いえ、絨毯の上ではないですね。抵抗なく転がって行くのですが、路面が鏡面仕上げかのように滑らかな乗り心地なんです。これがすごく上質感を感じることに繋がっています。サスペンション自体はそんなに柔らかくなくゴツゴツする箇所もあるのですが、それが却って路面状況を伝えて安心できました。

そして試乗コースの終盤、甲州街道ではある程度のスピードにのって走ることができましたが。そうした速度でも上質感は損なわれません。踏めばどこまでも湧き出るパワー。それはそうです。このクルマ、185kw(252ps)/ 370Nmを発揮するハイパワー車ですからね。エンジンの回転を上げると、メルセデスと違いエンジン音が室内に透過してきます。もちろん、全く不快なレベルではありません。そして音質自体はエンジンの息吹を感じさせる、中々スポーティな音でした。

この試乗車、オプションのバング&オルフセンのスピーカーシステムが付いていまして、これがまた大変いい音を奏でるんですよね。これだけでも欲しくなっちゃいました(笑)。

室内のイルミネーションもいい感じです。すごく雰囲気よく照らしてくれますし、特に前席のカップホルダーが私の320dツーリングと同じ位置にあるのですが、縁取るように白いLEDで照らしているのは、美的観点からも実用性の観点からも非常にいいものでした。

そしてやはり流れるウィンカーですよ。

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前車のリアに映った、自分が運転する試乗車の流れるウィンカーをうっとりと眺めてしまいました(笑)。これは実はオプションでして、LEDライトパッケージですとリアだけ、マトリックスLEDライトパッケージにして初めてフロントも流れるようになるとのことです。購入するなら是非つけたいですね。イケメンセールスさんに、流れるウィンカーはカッコイイだけでなく被視認性が高いので、安全性も高いと思う、と私の考えを伝えると大きくうなづき、教えてくださいました。

「この流れるウィンカーは、クルマをを大きく見せる効果があります。つまり、外側に向かって広がることで、より幅が広く見えるんですね。これは見栄のためではないんです。もちろん、そうしたデザイン上の理由はありますが、歩行者は、『大きなクルマほど見る』というデータがあるんです。つまり、歩行者に対する注意喚起にもなるというわけです。」

うーん、なるほど。ドイツの自動車メーカーは独自の研究をしてアイデアをクルマに盛り込んでくることに本当に長けていますね。

試乗から戻ってきて、改めて出来の良さに感心して周囲を回って観察してしまいました。特にタイヤの滑らかさが素晴らしかったので何気なくタイヤに目をやると・・・なんと!ミシュラン・プライマシー3(STではなく無印)じゃないですか!しかも225/50R17!ランフラットではありませんが、なんという僥倖でしょう!ですがまだ判断するのはまだ早いですね。アウディ自体のNVHの遮断が優れているのかもしれませんから。

次はA4 allroad 2.0quattro

次はホワイト(ソリッドかメタリックかは聞き忘れてしまいました)が鮮烈な印象のallroad quattro。こちらは特にコクピットドリルを受けるまでもなく乗り込みましたが・・・たった4cm車高が高いだけで乗り込みやすいです。これから年齢を重ねて行くに従って足腰も衰えていくことを考えると、この乗り込みやすさは大きなアドバンテージになりますね。

そして早速走り出します。視点が高いというのは特に感じませんが、逆に車高が上がったことによる腰砕け感も感じません。室内の上質さは相変わらずで、オーディオの音も素晴らしい・・・とここで、気づいたんですが、先ほどはAピラーにあったトゥイーターが見当たりません。あれ?随分いい音だからこれもバング&オルフセンじゃないのかな?と思いきや、イケメンセールスさんから一言。

「標準オーディオですよ。標準でも結構いい音しますでしょ?」

はい。します。すごいです。これはBMWとは雲泥の差ですね。

ですが、allroadに乗り換えてから気になることが一つ。先ほどの普通のアバントはあんなに滑らかに、鏡面仕上げの路面を走っているかのような乗り心地だったのに、タイヤのザラザラ感が結構伝わってきます。これはきっと、クルマの性格上オールシーズンでも履いているんだろうな、とタカをくくっていた私を、試乗から帰ってから驚愕の事態が襲うのですが、それはまた後ほど。

2台の試乗を終えて。

イケメンセールスさんもおっしゃっていたのですが、A4は一クラス上を目指して開発している、とのことでした。確かに、2.0TFSI quattroに関していえば、エンジンのパワー・フィーリング、内装の上質感、快適性の高さ、先進的な技術等々、Eセグメントでも戦える実力を持っています。

ボディサイズも4,735mmの全長を誇り、これはドイツ御三家のDセグメントの中では最長です。が、相変わらずスペースユーティリティが残念なことになっています。

パワーテールゲートやBMWで言うところのコンフォートオープン、40:20:40の分割可倒式リアシート、505Lの荷室容量などを聞くと使い勝手は良さそうなのですが、やはりリアシートの足元が狭いです。

私が適切な運転姿勢をとった後ろに座ると、膝の前には手のひら1枚分くらいのスペースしか残りません。これはちょっと注釈が必要でして、無意識にBMWと同じドライビングポジションを取った私の失敗もあります。実はBMWのドライビングポジションの方が特殊で、他のクルマではもっとアップライトに座らなければいけないんですよね。大体、ペダルの角度がもっと上から踏むようになっていますし。

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そうすればもう少し広がるでしょうけどね。後席はだいぶ高めの位置に座るので視界も良く、天井高も十分なためにそこまでの圧迫感はないのですが、ボディサイズの割には足元はやはり期待値よりも狭いと言わざるを得ません。

そしてもう一つ気になった、allroadでのタイヤの若干ガサツな感触。降りてみて私を襲った驚愕の事態とは・・・履いているタイヤをチラ見して、二度見しました。

なんとピレリ・チントゥラートP7じゃないですか!225/55R17とハイトが高いにも関わらずこのザラついた感触!

この時点で私の次期タイヤ候補からピレリは脱落しました。うーん、ピレリには憧れもあってすごく期待していただけに残念です。ランフラットではないので単純に当てはめることはできないと思いますが、あの上質感をタイヤのゴロゴロ感で邪魔しているな、と思っていたので、ちょっと私には受け入れられません。

さようなら、ピレリ。

なぜかステアリングを切り遅れる。

そしてもう一つ、アウディには1年以上前になりますがA6のallroad quattroにも乗ったことがあります。その時と同じことが今回も起こりました。

なぜかステアリングを切り遅れるんです。交差点などのスロースピードでも大きく膨らんでしまいます。

なんででしょう?確かに、BMWはエンジン縦置、しかも6気筒が収まるようになっていますのでボンネットが長く、前後重量配分と運動性追求の観点からオーバーハングが短くホイールベースが長いので、ちょっとステアリングを切るタイミングは他のクルマとは違うかもしれません。それにしても・・・なんででしょう?運転席の位置関係なのか、ステアリングのギア比がアウディの方がスローなのか・・・今の所理由はわかりません。

まあ、慣れの問題ですので欠点とは思っていませんが。

結論:Dセグメントの枠を名実共に飛び出した上質な快速ワゴン。

正直、参りました。個人的にはCクラスよりも好きです。

まさに「技術による先進」を掲げるアウディ渾身の1台と言っていいでしょう。Dセグメントの標準を大きく押し上げたことは間違いありません。

思えば先代A4も、当時としてはDセグメントの枠を飛び出たボディサイズでデビューしました。これ以来、Dセグメントでも全長4,600mmオーバーがすっかり定着しましたが、さすがに歴史はBMWより長いアウディ(と言っても6年くらいですが)、メルセデスやBMWとは一歩違った提案をしてきますね。

ですが問題はそのお値段。廉価グレードの1.4TFSIでも476万円!2.0TFSI quttroでは、試乗車と同じようなオプションをつけていくと750万円超え!

BMWですと、フルオプションで330iツーリング、少し頑張ると340iの価格帯ですね。それはこの上質感も納得が行こうかというものです。BMWにしても、340iはすごいパワーと珠玉のフィーリングの直列6気筒エンジンが手に入りますし、上質感は同等です。

アウディはquattroで万能車ではありますが・・・幾ら何でも高すぎるかと。まあ、2.0とつくからそう錯覚するんですよね。パワー、トルクから考えると、一昔前のアウディですと3.2FSIと呼ばれていたであろうエンジンのパワーですから。

まだまだ先のことになるとは思いますが、次期候補車選びの時、この試乗のことを思い出すとアウディが気になってしょうがなくなるでしょう。選択肢として外すのはあまりに惜しすぎるいいクルマでした。

そして帰りに私の320dツーリングに乗り込みます。今度こそはあの上質感をたっぷり味わった後だからガサツに感じるかも・・・と思いきやそんなことはなく、やはりタウンスピードどころか狭い買い物道路の交差点を曲がる時から感じられる正確な操縦性は素晴らしいものがあります。乗り心地だって、比較して見ると多少のゴツゴツ感はあるものの、そこまで負けていません。

BMW 特有のオルガン式のアクセルペダルも、吊り下げ式よりも格段にコントロールしやすいですね。

改めてBMW320dツーリング、経済性や価格も考えるとすごいクルマです。そう思えるクルマだということを再確認できた意味でも、今回のアウディA4試乗は非常にいい経験になりました。

そして純粋に試乗しに行っただけなのに、期せずしてミシュラン・プライマシー3とピレリ・チントゥラートP7の乗り比べまでできるという・・・。一石二鳥とはこのことです。以前の記事で申し上げていた、Cクラスの試乗では狙ってもできなかったにも関わらず、今回は狙ってないのに「二鳥」を得てしまいました。人生、こんなものです(笑)。

最後になりましたが、こうした試乗の機会を快くご提供くださいましたアウディ調布さんと、詳しいご説明をいただいたイケメンセールスさん、本当にありがとうございました。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。

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