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BMW のアンビエント・ライトはどちらがお好き?

最近のクルマには室内の間接照明、通称「アンビエントライト」がほとんどの場合に装備されています。私の320dツーリングにも装備されていますが、色が2色から選べるようになっています。

アンビエント・ライトって?

最近のクルマでは常識となっていますが、要するに間接照明です。

クルマの室内照明といえばあの、ドアを開いたときに点くライトですよね。そして、運転席に座ったまま手元の地図が見れるように付いているマップランプ。今では紙の地図を運転席で見ることなんてなくなりましたので、「リーディング・ライト」なんて呼んでいますが、私のような世代はマップランプと思わず言ってしまいます。

ですがこれらのライトは、暗闇の中でスイッチを入れると明るすぎるので、点灯すると窓の外が見えなくなりますよね。そうした中で流行りだしたのがアンビエント・ライトです。大抵、ドア周りですとかに下向きに仕込まれていて、見たい部分をなんとなくぼーっと照らすようになっていて、いい雰囲気を醸し出しています。

BMW3シリーズのアンビエント・ライトは2色

3シリーズに限りませんが、大抵のBMW車では2色から選べるようになっています。

iDriveのMENUから「設定」の中の「ライト」を選ぶと、一番上に出てくるところで色を変えられるのですが、これがそのものズバリ色の名前にはなっていません。「クラシック」と「スポーツ」。これでは一体どんな色なのかわかりませんよね。

「クラシック」とは、メーターパネルと同じように、赤に近いオレンジ色で照らします。こんな感じですね。

まずは運転席側ライトスイッチ周り。

シフトレバーのあたりも、上にある照明に仕込まれたライトが照らします。

上の方、少し見切れてしまっていますが灰皿の辺りにも光源があって、ドリンクホルダーのあたりを照らしています。

ちなみに、光源はこんな感じ。例として、室内灯に仕込まれている光源です。

次は、「スポーツ」にしてみましょう。実は購入時にはこちらの方がデフォルトとなっています。

全然違いますでしょ?

さて、どちらにするか・・・

息子に聞いてみましたところ、「白がいい」とのこと。要するに「スポーツ」の方ですね。

確かに、この白い光は明るくて手元がよく見えます。夜間に高速道路のIC間の真っ暗な区間を1台で走行中でも室内がほんのりと視認できて、あの独特の心細さを紛らわせてくれます。

ですが、私は「クラシック」の方が好きです。まあ、赤いライトの方が雰囲気が良いというのもありますが、夜間の運転ではあまり白い光を目に入れたくないというのもあります。

「暗順応」ってご存知ですか?例えば、今まで明るいところにいて、急に真っ暗なところに入ると何も見えなくなりますが、暗闇に目を凝らしていると徐々に見えるようになってきますよね?これが「暗順応」です。要するに、目が暗いところに慣れて、暗い箇所でもよく見えるようになるということです。

私は映画が好きでよく見ますが、例えば「レッド・オクトーバーを追え!」などの潜水艦モノの映画ってご覧になったことはおありでしょうか?潜水艦って、潜航中は赤いライトになっていますよね?そう、まさにBMWのアンビエント・ライトの赤というかオレンジのように。

この二つ、もちろん関係があります。もっというと、メーターパネルの照明がオレンジ色なのも、高速道路のICの照明がオレンジ色なのも関係があります。

このオレンジ色というか赤いライトは、暗闇に慣れた目、つまり暗順応している状態を壊さないんです。暗順応して暗いところでもよく見えるようになるのは時間がかかるのですが、せっかく暗順応しても白色光を見ると暗順応状態は一発でおシャカです。また時間をかけて暗順応するしかありません。

こういうわけで、BMWのメーターパネルの照明はオレンジ色になっているというわけです。

ということは・・・アンビエント・ライトも「クラシック」のオレンジ色の方が暗順応を壊さなくていいので、安全性が高いということになります。

そうはいっても最近はクルマの室内は白色光に溢れています(笑)。

上の暗順応の話は本当のことなんですが・・・もはや有名無実と化しているようでして、最近はコントロールディスプレイの表示など、室内は白色光に溢れかえっていますよね(笑)。ということは、もう既にメーターパネルの照明がオレンジ色である意味などないわけです。現に、昔は同様にオレンジ色だったメルセデスやアウディも徐々に白色照明のメーターパネルに変わっていっています。

これは、ライトの輝度が増したからだと思います。昔のクルマのライトって結構暗かったですよね。学生時代のクルマおたく仲間が中古のVWジェッタを購入した時、私はもちろん隣に乗せてもらいましたが、ライトのあまりの暗さに驚きました。アウトバーンの国のクルマのライトがこんなに暗くて大丈夫なのか?!と。もしかしたら日本向けにローカライズされて光量が抑えられていたのかもしれませんが、日本でもちょっと暗過ぎるくらいでした。

こうした状況でしたので、昔は暗順応を壊さないオレンジ色の照明だったというのは意味があったわけです。だから「クラシック」なんですね。

それでも私は3シリーズではクラシックのオレンジ色の方が好きです。単なるノスタルジーかも知れませんが、上で述べたような過去に想いを馳せつつ、オレンジ色に照らされた室内で夜の高速道路を疾駆する、なんていいですよね。

ところが、最近の2シリーズアクティブ/グランツアラーやX1の室内では、スポーツの白色光の方が似合うように思います。2シリーズやX1でも「スポーツ」という名前だったかどうかは忘れてしまいましたが。モダンなデザインの最新BMWのインテリアには白色光の照明が映えます。いえ、BMWだけではないですね。アウディA4に試乗した時もそう感じました。

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最近は、実用性もさることながら、クルマのインテリアを綺麗に見せるための装備の一つとしてどんどん発展していってますよね。そしてそれぞれに特徴を競っています。例えば、ジャガーは青ですとか、メルセデスは・・・ぐるっと取り囲むように配置されて、色を何色かに変えられるんでしたっけ?Sクラスだけですか?

こうなると、暗順応云々という話はもっと古臭く感じられて(笑)、「クラシック」とはうまいネーミングセンスしているな、と妙なことに感心してしまいます。

私のチョイスは「クラシック」!

まあ、簡単に切り替えられるわけですからその日の気分によって変えてもいいのですが、私はほとんどクラシックのままです。

なんだかこの色の方が暗闇では落ち着きますよね。手元もおぼつかないほどの暗闇の中を運転している時って、ある意味で非日常を楽しんでいるわけです。白色光はなんだか現実に引き戻されてしまう感じがして、もうちょっと非日常に浸りたい私は、中々クラシックから離れられません。

ですがこのアンビエント・ライト、ある程度年式が新しい3シリーズにお乗りだと明るくてわかりやすいですが、私の前車であったMY2012のF30では暗くて暗くて、本当に点灯しているのかどうかわかりませんでした。アンビエント・ライトの照度はメーター照度と連動するのですが、この目立たな過ぎるアンビエント・ライトをなるべく明るくしようとして、常にメーター照度は最大にしていましたね。それでも暗すぎました。

実はこれ、コーディングで明るくできるんですよ。

Carly for BMWでできること。 〜 FEM編

現在のMY2015の320dツーリングではデフォルトで「very high」になっておりましたが、My2012はきっと「very low」とかだったんでしょう。全く使い物になりませんでしたから。

ついでに、メーター照明の調整と切り離して、アンビエント・ライトの照度調整ができるようにもコーディングできます。でも・・・ダイヤルは一つですので、どうするんでしょうね?アンビエント・ライトの照度はきっと固定になるので、最初に自分の好きな明るさに設定してからコーディングし、メーター照明が明る過ぎる場合に暗くする、といった使い方になるのでしょうね。私自身は常に照度最大にしていたいのでいじったことはありません。

まとめ

「クラシック」というネーミング、上記のように考えてみると少し哀愁が漂うネーミングですよね。

モダンBMWのインテリアはオレンジ色を廃し、白色光の世界になっていくのでしょうか?そのうちメーターパネルも・・・?

とここで気づきました。そういえば、エアコンの操作パネルは、後期型からすでに白色の表示になっていますね。

ああ、ますますクラシックのオレンジ色に哀愁が・・・ですが私は未だクラシック派です。気分は潜水艦の艦長で。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。

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