以前当ブログでもご紹介したアルミテープチューンですが、調べれば調べるほど興味がむくむくと湧き上がるのを抑えられませんでした。そこで思い切ってやってみましたが、結果は驚きのものだったんです。今回はまずは準備編です。
アルミテープチューンって?
まずはおさらいです。
巷では「オカルトチューン」なんて言われていますが、私が色々と調べてみた結果は、決してオカルトチューンなどではない、というものでした。
これを一番強く確信したのが、航空機についている放電索の存在を知った時です。
要するに、セントエルモの火の原因でもある静電気を放電する、という目的です。そういえばそのものズバリ「セントエルモの火」という映画がありましたね。私は見ていませんが、テーマ曲の「St Elmo’s fire」が大ヒットしましたので、そちらは聞いていました。あ、話が逸れてしまいましたね。航空機の放電索の話でしたっけ。
そして、航空機は流体力学の塊ですので、静電気によって空気の流れが乱されたら大変なことになります。大体、燃費が悪くなって、航空運賃が上がってしまいますよね。
その航空機で使われている技術ということですから信頼がおけると考え、試して見ることにしたわけです。とはいえ、ボディ表面にぺたぺたと銀色のアルミテープを貼るには忍びません。できるだけ目立たないように貼ることが前提です。
まずは導電性のある接着剤を使っているアルミテープを入手!
色々と調べてみると、気をつけなければいけないことがあるようです。
トヨタ純正のアルミテープを入手しても良いのですが、大きいので確実に表に貼ることになります。ちょっとそれは勘弁、ということで、代替品を探しました。
ネットの情報でよく「100均で買ってきたアルミテープで効果あり!」といっていますが、それは普通に貼っていたら効果は望めなさそうです。というのは、接着剤が電気を通さない材質でできているからです。
私が調べてみた限りでは、激安のペラペラアルミテープはほぼ接着剤が絶縁体となっているものでした。そこで、導電性のある接着剤であることを明記している、こちらを購入しました。
これ、アルミ「箔」テープと言っていますが、「箔」と聞いて想像するようなペラペラ具合ではありません。むしろかなりしっかりしたアルミです。裏紙もついて巻かれているので、加工もしやすいですね。
そして、貼る際には貼る面を脱脂してテープがすぐに剥がれないようにしなければいけません。
というわけで、貼る前にはこれで拭くことにしました。
では、貼っていきますか。
貼る際には、トヨタの純正テープのように、なんとなくアンテナのような形にして端の部分を多く作った方が放電しやすいという話がありました。
ただ、そうは言っても面倒ですよね。ですので、裁縫などで使うギザギザのはさみ(あれ、なんていうんでしょう?)を家内に買ってきてもらって、それで切ることにしました。そうすれば、少しでも端の部分の長さが増えるかなーと思いまして。
で、貼る場所ですが、まずは一番ポピュラーなのはどうやらステアリングコラムだそうです。フロントホイールハウジング内で発生した静電気がステアリングコラムを伝わって放電されることによって、空力が改善されるというのですが・・・。どうやらネット上では「確かに効果があった!」という意見と「全然効果はない!」という意見に二分されています(笑)。
まあ、とりあえず効果はなくても貼ってみますか。物は試し、ということで。
まあ、この妙な貼り方は・・・一応アンテナっぽくということで(笑)。結構スペースが大きかったので、広々と貼ってみました。
そして、これだけではいけません。実は私がこのアルミテープチューンで狙ったのは、ハンドリングよりも直進性の向上です。トヨタのエンジニアが進めている貼り付け場所があるのですが、その中から私は以下の場所を選びました。
貼り付け箇所 | 貼る方向 | 効能(?) |
フロントバンパー両端 | 横長 | 直進性の向上 |
フロントガラス両端 | 横長 | ダウンフォースの増加(ハンドリングの向上) |
リアバンパーのリアサイドガラス後端あたり | 縦長 | 直進性の向上 |
他にもサイドガラスも直進性に効果ありとのことですが、これはさすがに見えないように貼るのは内装をバラさないと無理でしたのであっさり断念しました。フロントガラスは?絶対に見えちゃうんじゃない?と思われるかも知れませんが、これには理由があります。
私は、以前ご紹介したように天井から吊り下げ式でレーダー探知機を設置しています。
今やフロントウィンドウ近辺にはドライブレコーダーやレーダー探知機など、電子機器がつけられていることが多いですよね。実はこのようにしていると、それだけでフロントガラスは帯電するらしいのです。しかもフロントガラスって面積が広いですし、一番まともに正面からの風圧を受けて、いかにも空気との摩擦が大きそうですよね。ということで、ここはさすがに貼ることにしたというわけです。
で、結局実際に貼り付けた箇所はこちら。
まずはフロントバンパー下。
本当はサイドの下に貼りたかったのですが、手探りで探ってみるとネジがあるようで綺麗に貼り付けられなさそうでした。そこでちょうどこのフロントフォグとそこから内側に続く装飾?エアインテーク?の下あたりに貼っています。この貼る場所を決める際には、いつもコメントをいただいている読者様のブログも参考にさせていただきました。
そしてフロントガラス。
これは運転席側です。ガラスと下の方の樹脂パーツ部分両方にかかるように貼り付けました。最大限目立たないように、大きさも抑えています。こうなると本当はもっと切り込んでアンテナ状に細くしたほうがいいのでしょうね。ところで、助手席部分ですが・・・
えっと、わかりますかね。アルミテープの上に何かわざわざガラスに窓を設けてある箇所があるんですよね。これは何かわかりませんが、何らかのセンサーが外に向いているに違いありませんので、塞がないように貼りました。
そしてリアバンパー。
すみません。これじゃあわかりませんね。向かって右が進行方向です。従ってリアバンパーは左側なのですが、このタイヤハウジングのところ、正にリアサイドガラスの後端あたりですが、ちょうど裏側に縦に貼れるスペースがありますので、できるだけ大きめに貼りました。
さて、こんなところですかね。とクルマを眺めていて、ハッと気付きました。
どのサイトか忘れてしまったのですが、自動車ジャーナリストの方が、このアルミテープチューンによる空力改善のイメージを野球のナックルボールに例えてご説明されていたんです。どういうことかというと、ナックルボールとは無回転であることで空気の抵抗を最大限受けます。そうすることで、ボール表面の微妙な凹凸で空気が乱流となって、左右上下に揺れるわけですね。つまり、アルミテープを貼る前のクルマはナックルボールのようなものだというのです。そしてこれをトヨタのエンジニアも、当たらずとも遠からず、と言っていたんですね。
そして、樹脂パーツ及びガラスに静電気は溜まるので、そこを放電するように貼らなければいけない、ということを合わせて考えると、私は大事なところを一つ忘れているかも知れないことに思い当たりました。そう、ドアミラーです。
フロントガラスのところでお話ししたように、電子機器があるとそれだけで帯電します。ドアミラー内部は、ミラーヒーター、リモコン調節などのモーターなど電磁的機器が盛りだくさん。ということは相当帯電しますね。ここで起きる乱流を整流できたら、風切り音対策にもなるし、走行安定性も高まるのではないか?
そう考えて、ドアミラーにも貼り付けました。
これはドアミラーを畳んだ状態で撮っています。ドアミラー下部の樹脂むき出しの部分にペタッと1枚。
他に効果がありそうなところはないだろうか・・・と考えましたが、一つパッと思いついたのは、ルーフスポイラーです。ここはボディ上面を流れた空気がボディから離れるところですので、空力を大きく改善することができそうな気がします。ですが、目立たなく貼るにはどこに貼ればいいのか、ちょっと思い付かなかったので、またの機会に回すことにしました。
そしてもう1箇所、エンジンルーム内です。
えーっと、確か私がネットで調べたところでは、空気の流れる部分で、狭くなっている部分に貼って整流すると効果あり、というトヨタの見解をどこかで見ました。ということは、吸気口につながる部分かどこかに貼ってやれば・・・と思ってボンネットを開けて見ましたが・・・。
ん?どこ?文系脳には皆目見当がつきませんでした。
というわけで、あっさりと断念。どなたか教えてください(笑)。
効果はというと、確かにありました。
この後、少しだけ一般道と高速を織り交ぜたルートで試して見ましたが、確かに効果はありです。具体的にどうだったのか、今回は準備だけで長くなってしまいましたので、次回の記事でお伝えしたいと思います。
12/19追記:効果を確かめる為に走行した時の印象を記事にしております。こちらも是非ご覧ください。
では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。