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BMWのFR車でタイヤローテーションって必要なの?

タイヤを交換したばっかりで気の早い話ですが、もう途中のタイヤローテーションの事を考えています。私は殆どローテーションってしないのですが、やはりした方がいいのでしょうか?

今までのクルマ人生でローテーションしたのはたったの1回!

しかも、BMWに乗っている時ではありません。某国産FF車に乗っている時に1度したっきりです。

ご存知のことと思いますが、FFって前輪が全てを受け止めます。コーナリングパワーやトラクションはもちろんのこと、ブレーキング時に荷重がかかって大きなストッピングパワーを発揮するのも前輪です。

従って、FF車では相対的に前輪の減りが激しいですよね。それもあって、一度点検の時にローテーションをお願いしてやってもらった時があるのですが、前後輪のタイヤを見比べて見て、タイヤローテーションとは安全性の観点から非常に理に適ったものである事を痛感しました。

じゃあなぜこの記事のタイトルの様に思うのか?それは、私が考えたのがこういう事だったからなんです。

なるほど、溝がまだ深い後輪を前輪に持ってくるのは正しい考えだなあ。FFは前輪が重要だし、ハイドロプレーンを防ぐ意味でも溝が深い方がいいもんな。

320dは後輪の減りが早い!

320dに限ったことではないかもしれませんが、FRのBMW車は後輪の方が減りが早いです。以前当ブログでも申し上げましたが、ブレーキパッドの減りも後輪の方が早いという、ちょっと考えると不思議なことが起こるのですが、これは後輪が直噴エンジンの大トルクを受け止めていることと、電子デバイスが微妙に働いて、後輪を積極的に使っていることがあると思います。

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M Sportの方はこういった悩みがなくて羨ましいです。前後異サイズですからそもそもできませんもんね。ですがタイヤ選びはサイズがなくて本当に大変そうですが・・・。

実際、今回S001からPrimacy3へのタイヤ交換の時も、後輪はピンチでしたが前輪はまだまだいけそうな感じでした。写真に撮っておけばよかったのですがそこまで気が回らず・・・すみません。

ここまでだと益々「やっぱりローテーションした方がいいんじゃない?」って思いますよね?でも、私が考えているのはちょっと違うんです。

気になるのはハイドロプレーン。

「ハイドロプレーン」、免許をお持ちの方は必ず知っている言葉だと思います。ちなみに、著名な自動車評論家の故徳大寺有恒さんの本を読んでいた時に知ったのですが、「ハイドロ」プレーンというのは日本の言い方で、英語圏を始めとした海外では「アクア」プレーンと言うそうです。

雨の日に一番怖いのは、ウェット路面が滑ることもさることながら、このハイドロプレーンが起こることです。念の為どう言う現象かご説明しますと・・・まあ、簡単です、要するにタイヤの残り溝が十分ないもしくはスピードを出している状態で水溜りに突っ込むと、タイヤの排水が追いつかず、タイヤが水の上に浮いてしまって路面をグリップしない、という現象です。カー用品店でもよくデモタイヤが置いてますよね。磨り減ったタイヤと新品のタイヤでは排水性がこうも違うんですよ!的な。

このハイドロプレーンに遭遇したら、何もできません。いかに優秀なBMWの電子デバイスと雖も、スピードが落ちてタイヤが路面をグリップするのを待つしかないんです。ハイドロプレーンが起きている状態でハンドルなんか切ろうものなら、まず曲がらずに真っ直ぐに行って、タイヤがグリップした途端に急激なコーナリングパワーがかかってスピンモードに陥ります。

これが怖くて、私はタイヤ選びの最優先事項に「ウェットグリップ」を挙げていたわけです。排水性が良いタイヤでないと、しかも初期の性能を長く保つタイヤでないと、いつ何時いかなる電子デバイスでも如何ともしがたいハイドロプレーンの餌食になるか、わかったものではありませんからね。

そして、このハイドロプレーンを考えた時、まず水溜りに突っ込むのは前輪です。前輪に十分な溝があり、相応にスピードを落としていればハイドロプレーンは起きませんよね。そして次に水溜りに入るのが後輪です。後輪は、前輪が水をかき分けた後に入っていくので、相対的に前輪よりもハイドロプレーンを起こしにくいと考えられます。

もうお分かりですよね。私が一番最初に申し上げた、FF車では後輪が減りにくいから、溝が十分残っている後輪を前輪に持ってくるのは理に適っていますが、後輪の方が減りやすいBMWで、わざわざ溝が少なくなった後輪を前輪に持ってくるのは、全く理にかなっている様には思えないんです。まあ、バックで全開バリバリに走る方もいらっしゃらないでしょうから(笑)、やっぱり前輪が溝が深い方がいいですよね。

案の定、タイヤ交換の時に言われました。

Tire fitterさんではなく、その前のイエローハットでですが、やっぱり言われたんです。

「ローテーションしていればもっと持ったと思うんですけどね・・・」

確かに、晴れの場合だけ考えればおっしゃる通りです。ですが、日本という国は、どの地域でも年間降水量がそれなりに多く、時には集中豪雨だってあります。特に私が住んでいるような都市部でも、ゲリラ豪雨があるときは「どこの熱帯雨林だ?!」と思うほどの雨が降ります。そしてハイドロプレーンは、決して高速道路でだけ起きるものではありません。タイヤの溝が浅くなってくれば、それこそ市街地の常用域でのスピードですら起こり得る現象です。

そう考えると、FRのBMWでのあのタイヤの減り方を見る限り、タイヤのライフを長持ちさせるためだけのローテーションって、意味がないどころか、むしろしない方がいいのではないか?と思ってしまうんです。だって、「後輪が減りが早くて溝が残っていないけど前輪はまだ十分溝がある。じゃあ前輪を後輪に、後輪を前輪に持ってこよう!」って、溝って雨が降った時にハイドロプレーンに陥らないようにするためのものなのに・・・本末転倒じゃないですか?

まあ、後輪が余り減っていないうちにものすごくマメにローテーションすれば、ハイドロプレーンの恐れもなくしかもタイヤは長持ちするのかもしれませんが、ジャッキが標準では搭載されていないBMWで、ジャッキを購入してまで頻繁な重労働をする(タイヤ交換って重労働です。)のも・・・イヤですし(笑)。

ただ、これはあくまで私個人の考えです。世の中的に余りにタイヤローテーションを勧める風潮があるのですが、「それって本当に必要なの?」と思ったので、今回記事にしてみました。

あ、ちなみにタイヤをローテーションするときは前後を変えるだけで十分ですよ。昔は左右も入れ替える、つまり右後輪は左前輪に、と言うように推奨されていましたが、今時のタイヤは回転方向が指定されている場合が多いので、左右を入れ替えると回転が逆向きになってしまいますから。それこそ、ハイドロプレーンが起きやすくなりますのでご注意ください。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。

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