BMWに乗って家族みんなでドライブ行こう!

異国の地での生活開始!

大変お久しぶりです。一部ではponta死亡説も流れたとか流れていないとか(笑)の様ですが、この通りちゃんと生きています。実はこの度、オランダでの生活を開始することとなりました!というわけで、当ブログ「オランダ編」の始まりです。

まず困るのが空港からの足

まあ、オランダに住むことになった経緯は省かせていただきます(笑)。当ブログとは直接関係がないと思われますので。

色々な苦労というかバタバタを経て(それこそ当ブログのメンテをする暇もないほどでした。)、こちらに来るときは既に家が決まってる状態ではありました。とはいえ、日本のサラリーマンたるもの、到着したらまずはオフィスに出頭するものです。

となると、地理に不案内かつ日本ではカーナビタイムに頼りきりだった、方向音痴な私にはハードルが高すぎるというものです。だって、タクシーは高すぎますし。

というわけで一抹の、いえウソです、多大な不安を覚えた私は、日本出発前にレンタカーを予約することにしました。慣れない右側通行・左ハンドル、そして知らない土地で運転することと、持って行く荷物を考えて、予約したのは・・・3シリーズのツーリングです(笑)。とはいえ、これは実は一種の賭けです。なぜなら、私と同行する家族も含めて、全員分のビッグサイズのスーツケースと人を載せられるかどうかわかりませんよね。

ちょっと待って!あの320dツーリングはどうしたの?

おっと、申し上げ忘れていました。我が愛車320dツーリングの運命について、です。

結論から申し上げますと、私の両親に預かってもらっています。もちろん、両親の足として活躍する前提で。要するに、預けて行くから好きに乗っていいよ、という状態で、私の身近にあるんです。

これが早くに決まったので、日本にいるときは楽でした。というのも、出発前日はもう自宅を引き払ってホテルに宿泊する予定だったのですが、ここに行くときに使えたからです。そう、家族3人分のスーツケースと人を載せて。

もう、何がなんだかわからないですよね(笑)。後席左側には息子用のチャイルドシートがあるので、4:2:4の真ん中の2と右側の4を倒し、そこに私と家内の分の古いスーツケースを二つ、横に立てて入りました。そして機内持ち込みサイズのスーツケースと、今回追加で購入したビッグサイズのスーツケース、それに手荷物と、全て飲み込んでいます。

いや、いい実験になりました。正直、私もまさかこれほど入るとは思っていなかったのですが、ちゃんと私が持っていかなければいけない人とモノは全て3シリーズツーリングに積載可能ということがわかり、到着後の不安が一つ減りました。

現地でのレンタカー

さて、長い長いフライトの果てにたどり着いたアムステルダム。乗り物の中では熟睡できないタチの私はもうクラクラしていますが、それでもちゃんとオフィスに出頭し、その後に不動産屋と待ち合わせて、既に借りている家に向かわなければいけません。

レンタカーオフィスは空港の隅にあります。ネットで調べるとお分かりかと思いますが、アムステルダムのスキポール空港は比較的作りがコンパクトで、到着してからさほど長々と歩かなくてもたどり着けました。

ここでも長い長い手続きを経てようやく借りられたのが・・・こちら!

希望通り3シリーズのツーリングです!やった!ボディカラーは私の好きなメディテラニアン・ブルーです。つくづく綺麗な色ですねー。

実はちょっと不安だったのが、レンタカーってよく「3シリーズツーリングか、同等の車」って書いてあるじゃないですか?その「同等の車」だったらどうしようと密かに不安だったんです。実際、10年くらい前の話ですが、家内との新婚旅行の時はBMW5シリーズをリクエストしていたのになぜかボルボのS80とかでしたからね。

ところで、なんだか違和感を感じました。この時より前に来た時には、オランダは黄色いナンバーに黒字だったはず。実際、周りを見渡してもそういうナンバーばかりです。ですが・・・なぜか白地に赤字のナンバーですよね。

ん?左端に「B」の文字?これって・・・ベルギー?なぜに?

まあいいです。オランダでは目立ちそうですが。

ところで、お気付きの方もいらっしゃるでしょうが、これは318dのツーリング、LCI後の後期型ですね。なんだかこの時点で嬉しいです。LCI後というのもそうですが、318dという日本にはない車種に乗れるんですから。

ところで、レンタカーで3シリーズツーリングというと、お高いとお思いでしょう。実は4日間借りたのですが、それで20,000円強でした。

これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれだと思いますが、私は安い方だと思います。普通はこの2倍くらいかと。ですが、予約の時に気づいたのですが、他のレンタカー会社では2倍くらいの値段がしているんです。ですが私が借りたところはなぜか格安。

Rentalcars.com

ここで探したのですが、候補はいくつも出て来ます。その中でも「SixT」というところだけが格安なんですよ。本当に、他のところの半額近くなんです。なんでだろう?もしかして距離行った中古とかなのかな?と少し疑っていましたが、なんのなんの、ピンピンに新しい車です。

とにかく、既に日本で予行練習済みの経験を生かして同じように積み込み、勇躍運転席に乗り込もうとしました。

が。

やってしまいました(笑)そっちは助手席!無意識に右側に向かってしまうんですよねー。これから右側通行なのに果たしてこんなので大丈夫なのかと。気を取り直して左側の運転席に乗り込みます。

日本でこれをBMWとして売ると素っ気ない仕様ということになるのでしょうが、私にはむしろ好ましく感じました。シート地はざっくりとしたジャージ地のようなファブリック、シートだけはスポーツシートでしたが、調整は全て手動です。そして、エアコンもついていて、ヨーロッパ車としては贅沢な部類に入ると思うのですが、それでも日本とは違ってマニュアルエアコンで、かつ左右独立温度調整でもありません。

ここで困ったのが、シートのスライドをどうやればいいのかわからなかったんです。幸い、シート位置はほとんどあっていたので微調整をしたかっただけなのですが。手動でスライドを調整するというと、大体シートの前のレバーですが・・・スポーツシートなので日本と同じくサイ・サポートが伸縮するだけ。他にレバーが見当たりません・・・そういう場合は外側にあるはずなんだけどなぁ・・・と探していたのが間違いでした。

私が「外側」と申し上げたのは「シート前面の、ドアに近い側」という意味ですが、日本ですと右ハンドルなので「外側」にあるんですよね。そう考え直してみると・・・ありました!シート前面の右側(つまり内側)にレバーがあります!これでめでたく微調整できて、ぴったりのドライビングポジションを取ることができました。

いやー、こんなところは右ハンドルでも左ハンドルでも共通なんですね。

これがインパネです。マニュアルエアコンの操作パネルですが・・・これで十分ですよね?大体、左右が仕切られてもいない車内で左右独立温度調整したって、結局は混ざり合ってしまう気がするんですが・・・。

ですが、ここで助かったのはカーナビが標準で装備されていたことでした。普段から「純正カーナビはいらない、アップルCarPlayなどがあれば十分だ」と行っている私ですが、この時ばかりは純正カーナビを使うことにしました。だってこの簡素さ、明らかにCarPlayは装備されていないですから(笑)。

おっと、オランダの地でも恒例のタイヤチェックです。

標準?の205/60R16なのですが・・・銘柄は・・・とチェックしたところで気づきました。ブリジストンなのは間違い無いのですが、このタイヤ、M+Sです。そう、例のオールシーズンタイヤですね。

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なるほど、そういえば運転席の左上に「M+S 210km/h」って書いてあったのはそれだったんですね。要するに、タイヤが210km/hまでしか耐えられないからそれ以上出さないでね、と。

どうやら、ヨーロッパでは、国によって違いはあるそうですが、雪が降った時にはウィンタータイヤを履いていないと違反になるケースが多いそうです。オランダのお隣のドイツでは、冬はタイヤ側面にスノーフレークマークが入ったタイヤを履いていないと確実に違反だとか。これを睨んで、レンタカー会社では、国境を超える可能性があるようなクルマには予めオールシーズンタイヤを履かせている、ということなのでしょう。

やっぱり交通の流れが早い!

日本の成田空港や羽田空港もそうですが、空港ってどこに向かうにもいきなり高速道路です。

ちなみに、オランダでは高速道路は全線無料。制限速度は場所にもよりますが、最速で130km/hです。しかも、非常に整備されていて、路面は新東名や新名神のように滑らかです。この路面状態がどこでもそうなのかはおいおい判明するでしょうが、本当にすごく綺麗で、オールシーズンタイヤであることなんか全く気になりません。こういう路面であればノイズや乗り心地って、どのタイヤでも大差ないような気がします。だからヨーロッパのタイヤは騒音にあまり気を使ってないんでしょうね。だって、乗り心地・騒音とも不利なオールシーズンタイヤを履いたこのクルマでも、我が家の320dと乗り心地や騒音に差がないと感じましたから。

そして、エンジン音はLCI後のモデルでさらに静かになっていますね。レンタカーの駐車場で、室内に乗り込んでからエンジンがかかっているかどうかわからなかったくらいです。高速道路で加速のために回転を上げていっても、全く振動や騒音が高まらず、非常に快適性が高いです。その遮断度合いはまさにより上位のモデルにも匹敵するものとなっています。

さて、その静かな318dですが、満載状態にも関わらずグッと鋭い出足を見せます。もちろん我が愛車320dに比べると線が細い感じは否めませんが、明らかに318iより力強いです。

これに気をよくして高速道路の合流に向かいますが・・・流れが早い!この辺りの高速道路の制限速度は100km/hで、しかもみんな制限速度を比較的よく守って運転しているのですが、車線数が3−4車線あるのにクルマがひしめき合っている中、100km/hで走っていくのでそう感じるのでしょうか?とにかく、難易度が高いです。

しかも、アムステルダム近辺はジャンクションがしょっちゅうあります。その度に一番中央寄りの追越車線から、一番右側の分岐まで一気に車線変更するクルマがいたりするので全く気を抜けません。

その上、きわめつけは車間が非常に詰まっています。これは私が混んでいる時間に運転したからと言いうのもあるでしょうが、日本の感覚ですと、ずーっと後ろのクルマから煽られているような感じです。まあ、本当に煽っているというか、遅いと感じているのであればさっさと左側から追い越していく(右側通行なので左側が追越車線です!)ので、そうではないとわかってはいるのですが、とにかく落ち着きません。

これを総合的に例えるなら、「朝のラッシュアワーの、まだ渋滞する寸前の混み具合で、100km/hで秩序立って流れている状態」とでも言えるでしょうか?これはそのうち、家内に写真でも撮ってもらってご紹介したいと思います。

操作系の違い

写真には撮り忘れたのですが、ここで右ハンドルと左ハンドルの操作系の違いをご紹介します。

まず有名どころですが、ATのシフトレバー。スポーツモードにするには、日本仕様では左に、つまりドライバーから見て向こう側に倒しますよね。ですが右ハンドルですと、同じく左側に倒すのでドライバーから見ると「手前に引く」操作になります。

こういう辺りはものぐさせずに修正して欲しかったですね。そもそもスポーツモードにするくらいですから、ドライバーも気持ちが入っているので力が加わる「手前に引く」方がやりやすいと思います。

そしてもう一つ、iDriveです。

これは最初から予想がついていましたが、左ハンドル仕様、というかヨーロッパ仕様の方が圧倒的に操作しやすいです。日本語のひらがなやカタカナではなく、アルファベットしかないというのがこんなに目的地を設定しやすいとは!ぐるっと円の形にアルファベットが出てくるので、くるくる回して押し込むだけで簡単に文字入力できます。

あと、私は右利きだからというのもありますが、手書き入力もできます。右ハンドル仕様ですと左利きの方でないと無理だと思うのですが、左ハンドル仕様なら逆に右利きでないとできません。ですが、アルファベットの入力が苦にならないので、私は使いませんでした。というか、この簡素な318dは、iDriveのダイヤルも小さかったので、手書き認識機能はついてなかったと思います。

無事家に到着!

オフィスでの着任報告を終えて無事に家に到着しましたが、その時点で既にヘロヘロです。カーナビ任せで来ているので詳しい道順はこの時わからなかったのですが、比較的近くの高速道路のICまで来て、そこから住宅街を10分ほど抜けて来たような気がします。

たまたま私の家の近くには大きな道、そうですね、日本でいうと幹線国道くらいの規模の道路が通っているのですが、そこも路面が素晴らしくスムーズです。でも交通量は全然多くありません。片側2車線ですが、信号待ちで止まるのは、1車線でせいぜい5台くらいと行ったところでしょうか?さっきの高速はなんだったの?というくらい走りやすいです。

で、家の近くまで来たのですが・・・ここでやっちゃいました。それまでは気をつけていましたし、オランダにはこういう標識がありまして、

曲がった時などはこれにしたがって車線に入っていれば逆走することなどはなかったのですが、私も「もうすぐ着く」という気の緩みがあったんでしょうね、家の近くの道路で思わず左側を走ってしまいました。

「左側走ってるよ!」

家内に指摘されてハッとなり右側車線に戻りましたが・・・周りに1台もクルマがいなかったのでよかったです。いやー、これはでも・・・「海外の日本人ドライバーあるある」ですよね。これからも気をつけていかなければなりません。

家に着いて荷物を降ろしていると、早速ご近所さんに会いまして、挨拶を交わしました。その際に、「ベルギーから来たの?」って・・・あ、やっぱり目立ちましたよね?あのベルギーナンバー。そうですよね。みんな黄色地に黒字のところを白地に赤字ですもんね。もちろん、「いやー、レンタカー借りたらなぜかベルギーナンバーでして」と弁解しておきました。

318d、日本でもあり!なのに・・・なんで導入しないの?

家にたどり着いて思ったのですが、街中でも平均速度が高い(私の家の近くの大きな道は制限速度70km/hです。)、しかも信号はそこそこあり、という状況で、荷物満載状態の318dで、停止からの出だしや加速、高速での伸びなど全てにおいて全く不満はありませんでした。むしろ信号からの加速では、日本よりはるかに出足が早い現地のクルマをリードできるほどです。

これはBMW Japanは318iよりも318dを導入すべきだったのではないか?という気が強くしています。もちろん318dの方が320dよりもさらに燃費はいいでしょうし、平均速度がそこまで高くない日本にぴったりなのはむしろこちらなのではないかと。

で、スペックを調べてみました。

最高出力は110kw(150hp)/4,000rpm、最大トルクは320Nm/1,500-3,000rpm。

通りで出足が鋭いわけです。十分に太いトルクを低回転域から発揮しています。

そして燃費はEU複合サイクルで4.8-4.5L/100km(20.8km/L-22.2km/L)!まあ、日本の燃費表示と直接比較するわけにも行きませんが、320dよりもさらに5%ほどは低燃費です。

こういう仕様で、装備も私が借りたレンタカーくらいに簡素にしたものを日本で導入してくれれば、低価格を設定でき、日本でのBMWユーザーの裾野ってもっと広がると思うのですが・・・やはりBMWにも「豪華さ」を求めてしまうのが日本のユーザーなのでしょうか?

さて、この318d、オランダ到着から最初の週末にかけて活躍してくれまして、その間、生活をするのに必要な家電や買い物をわんさとしました。ですが常に荷物を余裕で飲み込み、頼もしく走ってくれて、こちらで中古を買うとしたらこれもいいなあ・・・なんて考えておりました。

本当ならばここで燃費をご報告したいのですが・・・距離をちゃんと測っておらず(トリップメーターを最初にリセットし忘れました。)ご報告できないことをお詫びします。

さて、次回は私の中古車探しの顛末をお伝えしたいと思います。よく、「オランダは公共交通機関が発達していて、クルマが必要ない」と観光ガイドには書いてありますが、それは観光に限った話であって、生活するとなるとやはりクルマがないと不便です。そして、オランダ特有の自動車事情も。これがかなりの曲者だったんですよ。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。

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