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BMWの新車発表は1シリーズが先か、3シリーズが先か?

いよいよ新世代BMWの波が量販シリーズである1シリーズと3シリーズに及んできました。FF化される1シリーズと、FRに止まる3シリーズ、どちらが先に発表されるのでしょう?今回はだいぶカモフラージュが軽くなってきた1シリーズの話題をご紹介します。

1シリーズもワイドなキドニーグリル!

ご紹介したいのはこちらの記事です。

2017.9.25

公開はジュネーブ?パリ? FF化されるBMW次期1シリーズ、新デザインのワイドグリル見えた!

BMWのエントリーハッチバックモデル『1シリーズ』 5ドアの次期型プロトタイプが、また一つカモフラージュを脱ぎました。

新たに露出したのは新デザインのキドニーグリルです。現行モデルより明らかにワイドになっているのが確認できます。ヘッドライトはダミーで、エアダクトも隠されていますが、情報によれば次期型はより躍動的なフェイシアを持つといいます。

プラットフォームには、「X1」と共有する「UKL」を採用。駆動方式は「FF」へ変更されると共に、ホイールベースを延長。ライバルであるVW「ゴルフ」と差別化を狙うクーペルーフとなりますが、現行より広い室内空間が確実視されています。

パワートレインは1.5リットル直列3気筒ガソリン&ディーゼル、2リットル直列4気筒ガソリンエンジンのほか、PHVモデルも期待できるでしょう。また最高出力400psとも噂される「M140i」の登場も確実視されています。

注目のワールドプレミアは、2018年。早ければ3月のジュネーブモーターショー、遅れれば10月のパリモーターショーになるでしょう。

(APOLLO)

(clicccar APOLLO)

見た感じではまだまだな気もしますが、意外と中身は仕上がってきているんでしょうね。結構ボリューム感のあるボディで、室内も広そうに感じました。

FF化されてFRみたいなプロポーションでトラクション性能は大丈夫?

プロファイルを見る限りでは、FFっぽいボンネットの短さや、フロントオーバーハングの長さと言うのはあまり感じません。

いや、ですが次期1シリーズにはホットモデルも準備されているようですので、FF化されるとなると前輪のトラクションを稼ぐ必要があるので、フロントにしっかりと荷重をかけざるを得ないはずです。それでもこのように一見FRのようなプロファイルにするのは・・・流行なのでしょうか?

最近では、アウディがこのようなプロファイルですね。もし街中でアウディを見かけることがあったら真横からよく見てみてください。FF(あるいはFFベースの4WD)とは思えないほどフロントのオーバーハングは短いです。FFと言えばエンジン横置きが相場だったところ、アウディではエンジンを縦置きしているのに前輪にしっかりと荷重をかけているようですね。

ところが、FFでこうしたプロファイルを見るのは初めてではありません。一時期、ホンダでインスパイアとビガーと言うアッパーミドルクラスと言われた兄弟車があったのを覚えてらっしゃいますでしょうか?

この写真はビガーですが、懐かしいですねー。ちょうどトヨタのマークⅡ3兄弟とアッパーミドルクラスの覇を競っていた頃のクルマです。

この写真を見ると、意外とフロントオーバーハングが短いと思いませんか?当時にしてはこれって画期的なことだったんです。これでもこのクルマ、FFなんですよ。しかも、直列5気筒エンジンを縦置きにして、通常であればフロントの車軸の上に重量物であるエンジンを置いてトラクションを稼ぐところ、フロントの車軸の直後からエンジンを縦置きして、そのことを「フロントミッドシップ」と言っていたわけですね。

古い話で恐縮でながら、今でも覚えているのですが、「アサヒ・スーパードゥゥゥラァァァイ」の宣伝のごとく「FFミッドシップ、ストゥレイトファァァイブ」と言うCMのセリフが今でも頭に浮かびます(笑)。

まあ、重量物がクルマの中心寄りにあると回頭性は上がるでしょうけど、このクラスのクルマにそこまでの回頭性がいるかと言われると私んは当時から疑問だったのですが、伸びやかなスタイリングで当時は非常な人気車でした。

この当時学生だった私ですが、同窓に家のクルマがインスパイアだと言う男がいまして感想を伺ったところ、「トラクションコントロールがすげーよく効くんだよ!結構ハイテクだぜ!」と言うトンチンカンな答えが帰ってきました(笑)。釈迦に説法かとは思いますが、確かにこの当時登場したてのトラクションコントロールを装備していたのはこのクルマの特徴だったと思いますが、「トラクションコントロールが働く」=よほどアクセル操作がラフか、圧倒的に前輪のトラクションが足りない=前輪の荷重不足と言うことですよね。

どちらかと言うとこのクルマは後者だったと言うのがメディアの評価だったので、私はご機嫌な彼の気分を害さないように生暖かく見守るだけでした。ちなみに、この時以来、ホンダのクルマが再び「フロントミッドシップ」なるエンジン配置を売り文句にしたことはありません。

ところが、これも技術の進化なのでしょうね、アウディではこのフロントミッドシップ的なレイアウトを復活させ、エンジン縦置きのFFと言う特異なエンジン配置に挑んでいます。「アウディはヨンクだから・・・」とお思いのあなた、ちょっとお待ちください。アウディはむしろFFモデルの方が量販モデルなんですよ。ですが、トラクション不足の声を聞くことはないので、後輪のサスペンションのセッティングや前後荷重配分の妙で十分なトラクションを得られるようになっているのでしょう。

BMWと言うとFRのイメージが未だに強いですが、既にBMWではX1や2シリーズのツアラー系と言うFF車があります。歴史が浅い?いやいや、もっと言えば、BMWはMINIで長くFFを作っているんです。

何が言いたいのかと言うと、BMWでは既にFFの経験が豊富なので1シリーズがFF化されてホットモデルが出てきてもトラクションに不足を露呈するようなことはないだろうと言うことです。もっとも、M140iなのかM1(!)なのかわかりませんが、きっとホットモデルではFRっぽい操縦性を目指して、xDrive化され、駆動力も後輪よりになるのではないかと個人的には睨んでいます。

より限界域でも良好なトラクションを追求する、と言うことですね。

デザインは新世代BMWらしくなる?!

引用記事によるとヘッドライトユニットはダミーと言うことですが、ワイドなキドニーグリルと相対的に面積が小さくなったヘッドライトユニットが新世代BMWに共通するデザインアイコンを感じさせますね。

斜め後ろからのカットなど、結構なボリューム感を感じさせます。個人的には「塊感」みたいなものを感じました。もちろん、褒め言葉ですよ。

おそらく、BMWが本音のところで一番売りたいのは、1シリーズとX1、X2と言ったクラスだと思います。もちろん、理由はヨーロッパで施行予定の、例の厳しい排ガス規制ですね。燃費が良いクルマが売れるほど、CO2排出量の平均値が下がりますから。ならば、と思いつくEVやPHVですが、正直、EVやPHVはバーゲン価格すぎるので、利幅は少ないと勝手に思っています。

と言うわけで、前回記事のX2と同様に、この1シリーズはBMWの(新排ガス規制下における)命運を握ると言っても過言ではないモデルなわけです。となると、今までの顧客の要望を踏まえ、室内をより広くと言う要望に答えてFF化し、さらにBMWらしい「駆け抜ける喜び」も兼ね備えなければいけません。しかも、双方ともかなりの高レベルのものが求められますよね。

ここまでは3シリーズとて同じなのですが、これにさらに1シリーズには「おしゃれさ」も求められると思うんです。それは、今までの1シリーズの特別仕様車(Fashionistaなど)をご覧いただければおわかりいただけると思います。

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女性や若い世代の顧客層を増やす役割を担っていますからね。BMWは都会的、と言うイメージを定着させるためにも頑張って欲しいところです。

個人的には大期待!

実はX2以外にも、この1シリーズにも非常に注目しております。

次期3シリーズがどうなるのかまだわかりませんが、ライバルの動向を見ているとサイズ拡大は避けて通れないでしょう。今のF30系でも結構大きいと思うのですが、これ以上大きくなると、まず車幅が大台と言うか、ベンチマークたる1,800mmを超えてきそうです。そうなると、ちょっと大きすぎるんですよね。まあ、2〜3cmだったらいいですけどね。

ですので、現実問題として、これからのBMWの入門車は1シリーズになる可能性があるんですよね。3シリーズがBMW入門車だったのも今は昔、昨今では2シリーズアクティブツアラーが入門車化しています。時代も変わりましたね。

ですが、そんな時代の移り変わりも受け入れて、いつまでもクルマを楽しみたい、と言うのはクルマ好きの方共通の願いでしょう。3シリーズオーナーの方々もここは一つ、BMWファミリーの末弟の登場を大いに期待して待つ、と言うのはダウンサイジングの世の中に即した楽しみ方なのではないかと思います。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。

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