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一畑電車の体験運転!

旅行最終日、今回の旅行の最大のハイライトと言っても過言ではありません。島根県東部の私鉄、一畑電車の体験運転に行ってまいりました!と言っても運転したのは息子で、私は同伴者として行ったのですが、それでも十分に退屈しないどころか、これまでにない新鮮で楽しい体験でした!

一畑電車って?

一畑電車とは、島根県の松江しんじ湖温泉〜電鉄出雲市・出雲大社前を結ぶ路線です。JRの山陰本線が宍道湖の南側を通るのに対し、一畑電車は宍道湖の北側を通って松江市と出雲市の間を結んでいます。

中井貴一さん主演の映画「RAILWAYS」の舞台となり、後述しますが、ある大人気アニメ映画でも参考にされているようです。


使用している車両は京王線や東急東横線といった路線で活躍していた車両を使用しており、東京在住の私には懐かしい形の電車が現役で走っておりました。

体験運転の概要

運転体験の紹介ページはこちらです。

一畑電車デハニ50形体験運転

我が家は息子が運転者、私が同伴者として付き添う「キッズプラン」を申し込みました。ちなみに、年齢の下限はキッズプランでしたらないようですね。と言ってもあまり小さいと何にもわからずにキツイかもしれません。息子も事前の講習の冊子は「漢字が読めねー!」と言っていました(笑)。ですが、運転に必要な操作は繰り返し先生役の運転士さんが教えてくださるので大丈夫でした。

ここで念の為申し上げておきますが、運転するのは、現役ではありませんが、デハニ50系という昭和3年製造の古い電車ながら、本物の電車です。日本全国でもここしかない様で、私たちが行った日もなんと福島からご参加の方もいらっしゃいました。

ちなみに、現役の電車も体験運転できる「プレミアム体験運転」も回数限定で開催されています。

一畑電車プレミアム体験運転

私たちが申し込んだのは1日コースで、午前中が研修、午後が体験運転のコースです。

講習スタート!

まずは朝の9時半からの受付スタートに合わせて、一畑電車の雲州平田駅に向かいます。

私たちはこの日が宿をチェックアウトする日だったので、朝食の時間も早めにして部屋を片付けて荷物をまとめるのにてんやわんやでした。途中で、食べようと思って買っていたスイカが見つかって慌てて食べたり(笑)。

それでもなんとか受付時間に間に合い、受付をすませました。家内はそのまま、申し込むといただける1日乗車券で観光に出発です。かわいい「しまねっこ電車」に乗って行きました。

さて、私と息子は雲州平田駅に残って、やたらと明るいアテンダントのお姉さんに案内されて講習スタートです。

講習は車庫脇の小さな建物の中で行われます。内容は一畑電車の路線や車両の紹介のほか、鉄道を運転するための免許の話など、興味のある内容で他の参加者の方と一緒になって、盛んに「ほう」「へー」と言って聞き入ってしまいました。

ちなみにこの日は金曜日でしたでしたので、運転体験者は息子の他に3人。うち一人は息子と一つ違いの男の子で、残りの二人のうちお一人は女性でした。というか、もう一人の男の子のお母様でした。こちらの方々は一族みなさんで同伴していたので、大家族でいらっしゃってました。

体験運転は金・土・日と開催されていますが、やはり土・日はかなりいっぱいのようで、金曜日は空いているそうです。

座学の最後には発進〜停止の手順をDVDで見て、机の上に置かれているブレーキレバーの部品の一部を使って練習します。

うちの息子はシミュレーターなどはやったことがあったのですが、ほとんどがワンハンドルと言って、レバー1本で発進も停止もできるものですが、何せ運転するのは昭和3年生まれの古い車体。当然昔ながらの2レバーですので、真剣に聞き入っています。

それが終わると、検車場などの見学。これのアテンダントのお姉さんが案内してくれましたが、100年前の建物やレールなどが残っていて、これまた大変興味深い内容でした。

途中から細くなってますが、これが100年前のレールだそうです。


また、建物の奥の塗り壁の部分からが100年前の建物。

構内に止まっていた、もう1台の「しまねっこ号」が可愛かったですね。シートがピンク、ハート形のつり輪(一つだけ)、床に向かいの方との出会いを演出するあみだくじが書かれているのですが・・・ちょこんとしまねっこが乗っているんです。中に入れませんでしたので窓の外からですが、わかりますかね?

床のアミダくじ。

しまねっこが座っています。ちょっと参加者の写り込みがありますが、気にしないでください(笑)。

ちなみにしまねっこ号、外から見るとこんな感じです。


その後は、午後に運転することになるデハニの中も見せていただきました。乗り込んで、座席に座ってみると妙な既視感。

「これ、『千と千尋の神隠し』の電車じゃん。」と私が息子に話していると・・・ビンゴでした。

私も気分はカオナシで座ってみました。

そしてこの見学が終わると食事休憩です。私達は事前にお弁当も申し込んでおきました。というか、大人のコースはお弁当が付いていますが、キッズコースはお弁当が付いていないかったので、別途追加で申し込む必要があるんですね。

弁当は「バタ弁」です。一畑電車は「バタデン」と呼ばれているので、それをもじっているんですね。

いよいよ体験運転へ!

さて、いよいよ体験運転です。これを実際に運転します。

ここで、参加回数が2回以上のマスターコースの方が合流します。今回はお一人でしたので、まずはその方が車庫から出庫し、約150m(とおっしゃっていました。HPでは120mと書いていますが。)を運転します。一人あたり2往復、都合4回ですね。

さすがです。うまいです。ピタッとスムーズに止まります。それも当たり前、この方なんと参加回数が今回で384回目!というマスター中のマスターだったんですね。もうジェダイなら評議員になっています。でも、上には上がいて、500回以上の方もいらっしゃるとか。車庫の中に名札が掲載されていて、しかも一人じゃないのが驚きです。

次に今回が初めてのひよっこジェダイ軍団が運転します。うまくいくときもあるのですが、大抵は停止の時に急停止になってしまします。ブレーキの緩め具合がうまくいかないんですよね。これはクルマの運転とも通じるので、当ブログをお読みの方ならすぐに感覚をつかめるのではないでしょうか?私は体験運転していないのでなんとも言えませんが。

さて、息子の番がやってまいりました。ビデオを撮影しなければ、と思いつつ、先にもう一人の男の子の急停止で登場者全員が吹っ飛びましたので(笑)、息子もそうなるに違いありません。

で、柱に腕を巻きつけて体を固定させて撮影態勢を確保しました。

息子はというと、特に緊張するでもなく「前方よし!出発進行!」(プァ〜ン)と無造作に発進します。おいおい、少し緊張して深呼吸するとかないの?!と思う間もなく、標識が次々と現れます。まずは加速レバーを元に戻す!ブレーキをかけ始める!そして・・・

がっくん!

吹っ飛びはしませんでしたが、ラッシュアワーの電車でやったら確実に将棋倒しになるくらいの急停止でした(笑)。それにしても、15km/hくらいしか出ていないのですが、結構スピード感はあります。

さて、気をとりなおして2回目。行って戻っての1往復を一人が続けてやるんですね。

同じように私が態勢を確保して、走り出します。それにしても天気は最高に良くて、窓外はのどかなので本当に気持ち良いです。なんて思う間もなくブレーキング・・・おお!今度は最後のブレーキの「抜き」がうまくいってプロのような止まり方になりました!周りからも拍手喝采を浴びて、息子は嬉しそうです。

ですがこれがベストでした。次に巡ってきた順番ではまたもがっくんブレーキになってしまい、有終の美を飾ることができませんでしたが、ものすごく満足そうです。

一応午後3時までということでしたが、実際には1時半くらいに終了しました。

この後家内と合流し、東京まで帰ったのですが、帰りの車内で息子は大興奮でひとしきり家内に体験運転のことを語った後、電池が切れたように寝てしまいました。そして中国道をのんびりと流していると何やら寝言が。

「さいっこう。」
「あー楽しかった」

後で聞いてみたらしまねっこと話していたようです。もう、これを聞いて顔がにやけてにやけてしょうがありませんでしたね。ここまで来てよかったなーとしみじみ思いました。

金曜日、オススメです!

日本全国でも本物の電車が運転できる唯一の場所、めちゃくちゃオススメです。実際、日本全国から参加者が来ているらしく、東京からといっても驚かれませんでした。

クルマでなくとも、出雲空港からも比較的近いですし、時間とお金に余裕のある方は週末ごとに通われてはいかがでしょうか。ですが、やはり金曜日は人数も少なくてオススメですね。ゆったりした感じでできます。

電車の運転士って、男の子は大抵小さい頃に憧れますよね。その夢が叶えられる場所、しかもノスタルジックな電車で、あの頃に戻って夢を叶えられるということで、私はここは島根に行ったら出雲大社と同じくらい、必ず訪れるべきスポットとして推したいですね。

さて、この後東京までの帰路、燃費はどうだったのか、別の記事でご報告したいと思います。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。

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