BMWに乗って家族みんなでドライブ行こう!

BMWのデザインアイコン

今更感もあるのですが、「BMWといえば〇〇」というデザイン上の特徴ってありますよね?有名どころもありますが、それも含めて私なりの考察をしていきたいと思います。

やっぱりキドニーグリル。

これはもう、誰でも一番最初に上がりますよね。

かなり昔のモデルから採用されていて、BMWといえばキドニーグリルのあのクルマ、というイメージを植え付けるために統一しているんだと思います。というか、ドイツ車メーカーって、アウトバーンで前のクルマに道を譲らせるために、あえてどこのクルマかわかるようにしているんですよ。特にドイツでも「高速車」の範疇に入るクルマ、すなわちプレミアムブランドですね。

実際、日本の路上でも、昼夜を問わずメルセデスやアウディ、ポルシェといったクルマはバックミラーで見ても、後姿を見ても瞬時に判別がつくほど特徴的でわかりやすいですよね。

と、キドニーグリルでしたね。ちなみに「キドニー」って・・・腎臓のことなんです。人体でも左右に一対ありますよね。正にそれが語源らしいですよ。そんなオドロオドロしい語源じゃなくて、もっと愛称的なネーミングはなかったんでしょうか?

一口にキドニーグリルと言っても、時代とともに形が変遷しているおがわかります。現代のBMWはまあ、目にする機会が多いのでお分かりでしょうが、かなり昔はすごく縦長だったり横長だったりします。

これは古の328。大きくて縦長ですね。

これはBMW Tokyo Bayに展示されていた堺市コレクションの507。打って変わって横長です。

かと思えばこんなのも。

2002ターボです。真ん中にちょこんと、小さくキドニーグリルがありますよね。

このように時代の中で大きさや縦横比は変わっているものの、かなり昔から受け継がれているBMWのデザインアイコンですよね。

丸目4灯

今やこれもBMWのデザインアイコンの一つなのは間違いありません。

と言っても歴史は意外と新しいんですよ。上の2002ターボの写真でもまだ丸目4灯ではないですよね?それどころか、初代3シリーズ(E21)も初期型は丸目2灯です。後期型になって初めて丸目4灯が登場するので、1980年くらいからですか。思ったより最近の話なんですよね。

ですがそれ以降はむしろBMWは積極的に丸目4灯ヘッドライト化を押し進めます。自動車の空力対策がうるさかった時も丸目4灯を押し通していたので、空力対策に熱心ではない会社というレッテルを貼られましたが、E36で丸目4灯をカバーで覆い、批判派の意見を封じ込めたんですよね。

今ではそれを際立たせるようにイカエンジェルリングをライトで縁取っています。これも私がすごく好きなポイントなんですが、これもきっと「アウトバーンで後ろから迫ってくるクルマがBMWだとわかるように(追いつかれたクルマが退くように)」しているんでしょうね。

もうすっかりBMWの顔といえば「丸目4灯の真ん中にキドニーグリル」が定番です。これはこれからもしばらく変わらないでしょう。

ホフマイスター・キンク

この題名を見て、「なんじゃそりゃ?」と思われますよね。タイポじゃありませんよ?「ホフマイスター・キンク」です。

もう、これもどのBMWにもあるものです。

ご自分の愛車がもしBMWであるなら、セダンの方はCピラー(後席ドアとリアウィンドウの間の柱ですね。)、ツーリングの方はDピラー(リアゲートの横っちょの柱です。)の根元、サイドウィンドウの下側の最後端をご覧ください。

跳ね上がってますでしょ?これが「ホフマイスター・キンク」というものだそうです。

ここで上の2002ターボの写真に戻ってみてください。わかりますか?わずかながら見えるサイドウィンドウの下側後端が跳ね上がってますよね?というわけで、これは丸目4灯よりも古くからのBMWのデザインアイコンなんです。

よーく見比べてみますと、Xシリーズもそうなってますよね。そして改めて周囲を見回してみると、メルセデスやアウディはまっすぐ伸びていて、跳ね上がっていないことにお気づきになられるかと思います。

これ、意外と見落とされているポイントなんですけどBMW特有の横顔の表情なんですよ。

 リアのホイールアーチがフロントに比べて小さい。

スーパースポーツカーは別として、実用車って大抵前後輪でタイヤ径は同じです。私の愛車はデザインラインスポーツなので、前後17インチです。

が!

BMWって、必ずリアのホイール・アーチを前輪よりも小さくするんですよ。比べてみましょう。

まずは我が愛車から。

いかがですか?ね?リアのホイールアーチが小さいでしょう?

これ、デザイン上は私のお気に入りポイントなんです。よく車高を落としていらっしゃる方がいますが、あれって、スポーティに走るためだけでなく、「タイヤとボディの隙間が大きいとかっこ悪い」というのも理由の一つですよね。実際、コンセプトカーなんかは、ボディとタイヤのクリアランスがギリギリだったりします。

フロントは左右に切れますので干渉しないように多少大きくしておき、リアは可能な限り小さくするという意図があるんでしょうね。このようにリア・ホイール・アーチを特徴的にするというと、思い出すクルマがこれ。

ランボルギーニ・カウンタックです。

鬼才マルチェロ・ガンディーニのデザインによるものですが、ガンディーニのデザインしたクルマって、必ずリア・ホイールアーチが異形になっています。

BMWがこの影響を受けているかどうかは定かではないのですが、いずれにせよ、かっこいいですよね。

長いホイールベース

これもデザインというか、視覚的な特徴として加えたいですよね。

タイヤをできるだけ四隅に追いやって重量物をホイールベース内に収め、良好な重量配分から軽快なハンドリングが生み出されるのは周知の通りですが、そのためBMW車は横から見ると異常にオーバーハングが短いです。これは取り回しの良さにも繋がっているのでいいですよね。

ですが、ホイールベースが長いと一般的に直進安定性に優れるはずなのですが、BMWはそうはいかないところが残念なポイントです。

L字型のテールライト

これって、何のことだかわかりますか?昔、CGがE90のデザイナーの永島譲二氏にインタビューした時に、氏が言ってたんですよね。

まあ、左側のテールライトだけ思い浮かべていただければ結構です。必ず左端は上まで飛び出て、横に伸びている部分と高さが揃っていませんよね?あれのことだそうです。

言われてみればそうなんですよね。最新のBMWに限らず、3シリーズに限って言えばE46辺りから引き継がれているデザインアイコンです。ただ、E90はそうなってませんよね?これはバックアップライトを覗いて考えると、そうなっているということのようですよ。そう考えるとE36からですね。

一目で「BMW」とわかる

そう、古くからのデザインアイコンがあると、それが例え知らないクルマでもBMWだってわかるんですよね。最近ではトヨタとレクサスが同様に統一した顔のデザインを採用していますが、まだ浸透したとは言いがたいのではないでしょうか?これは車種によって例外を作ったり、コロコロ変えたりするからですね。レクサスに関してはあの「スピンドル・グリル」は買えないでしょうね。ドイツ御三家をライバルに標榜するメーカーですから、レクサスも後ろから迫って行った時に退いてもらえるようにしないとヨーロッパで売れませんから。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。

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