BMWに乗って家族みんなでドライブ行こう!

自動運転の波はすぐそこまで。

Appleとの交渉を打ち切って暗雲が垂れ込めていたかに見えたBMWの自動運転車に関してですが、進展がありましたね。モービルアイというイスラエルの企業とインテルをパートナーとして今後本格的な量産車の開発に取り組むこととなったようです。かなり意欲的な計画も同時に発表されていて、なんだかほっとしたような。それにしても自動車ファンを楽しませてくれる会社ですね。

パートナーは頭脳と目

以下の記事を御覧ください。若干タイトルが茶化しているようなきらいもありますが・・・。

テスラの死亡事後直後に100年目のドイツBMWが完全自動運転に参入表明

ニュースイッチ 7月2日(土)11時38分配信

ミュンヘンのBMW本社での記者会見に出席した3社の幹部(BMW提供)

インテルなどと提携し2021年までに投入。開発技術は他の自動車メーカーにも提供へ

 独BMWと半導体世界最大手の米インテル、画像処理技術や機械学習などを手がけるイスラエルのモービルアイは1日、3社で協力して完全自動運転車を開発し、2021年までに量産車を市場に投入すると発表した。BMWの次の旗艦モデル「iNext(アイネクスト)」を自動運転車の基盤車種とする。開発した自動運転技術は業界標準を狙いに、他の自動車メーカーなどにも提供する。

3社のトップが1日に独ミュンヘンのBMW本社で記者会見を行い、提携を明らかにした。それによれば、開発するプラットフォームは高速道路や都市部の道路で、運転手がハンドルから手を離したり、目を閉じたまま運転席にいる自動運転ステージのレベル3から、運転から完全に意識をそらすレベル4、さらに無人運転のレベル5までに対応させる。近いうちに試作車による試験走行に入り、2017年には自動運転レベルを上げて複数車両での試験走行を行う。

BMWのハラルド・クリューガーCEOはニュースリリースで「(アウディ、ダイムラーとともに買収した)高精細デジタル地図のヒアへの投資に続き、インテル、モービルアイ、BMWの専門性を結集することで、完全自動運転を実現するための基幹技術を実用化する」とコメントしている。

 インテルはコンピューターの成長が鈍化する一方、モバイル分野への参入が遅れていることから、高い成長が見込めるIoTや車載および自動運転分野の開拓に力を入れている。その一環として、5月にはコンピュータービジョンおよび機械学習分野のスタートアップでサンフランシスコに本社を置くイトシーズ(Itseez)を買収した。

モービルアイは自動運転車向けの画像処理や検知技術を持つ注目株。米ゼネラルモーターズ(GM)はじめ、フォルクスワーゲン(VW)、日産とも提携し、車からのリアルタイムデータを使って自動運転の精度を向上させるロード・エクスペリエンス・マネジメント(REM)と名付けたマッピング技術を各社の自動運転車に提供する契約を交わしている。

<解説>
米フロリダ州では、自動運転モードのオートパイロットで運転していたテスラ・モーターズの「モデルS」が、交差点を左折してくるトレーラーの側面に衝突、運転手が死亡するという痛ましい事故が起きた。運転手はネイビーシールズの英雄で、オートパイロットで自ら運転する映像をユーチューブで頻繁に公開していたという。今回のBMWの発表は、テスラのオートパイロットで初の死亡事故が起きた直後のタイミングとなったが、とりあえず実行が先というベンチャーのテスラと、今年100年を迎えたBMWと、新技術に対するアプローチが大きく異なる点が際立つこととなった。

ま、まあ確かにタイミングが微妙なのは認めますが・・・最後の一文がちょっと気になるところではあります。

正直、BMWのドライビング・アシスト・プラスだってまだ完全でもないですからね。道路の左側を走る自転車を追い越そうとしているのに自転車を「前走車」と認識して急ブレーキがかかる時もありますし。

おそらく、時期的にはテスラの自動運転を「時期尚早」と見ている人が多いことの表れなんだと思いますが、本当のところどうなのか、私は乗ったことがないのでわかりません。ただ、従来と毛色の違う自動車メーカーである新興のテスラをあまり好意的に見ていないというのはひしひしと感じますね、この記事。

個人的には、自動運転が一般的になっていくと思われる20年後くらいには自動車メーカーは多かれ少なかれテスラのようなスマホ的なクルマになっていくのではないかと思いますけどね。

この事故だって、テスラが自動ブレーキをかけなかった!と言わんばかりに非難がましく書いていますが、これは私は全く的を外した、ヒステリックな議論だと思っています。わけは後ほど。

2021年、路上は自動運転車で溢れかえる・・・わけはありません。

注目すべきは、このベースとなるクルマは「i」ブランドのi NEXTであることです。

iブランドはご存知の通り、BMWブランドに先駆けてPHVであるi3とi8を投入しているので、もしかしたら「BMWの電気自動車ブランド」ぐらいにしか認識されていないかもしれませんが、どうも違うようですね。

要するに、今後のBMWの先進技術車はまずiブランドでごく少数展開され、その後BMWの一般的なプロダクトラインに落とし込んでいく、という図式になっていくのでしょう。ちょうど今の330eや225xe、X5 xDrive40eのように。

ということは、東京オリンピックが終わったらそこらじゅうを自動運転車が走っている、ということにはならないわけです。

実は私が自動運転車に関して懸念するのはここなんですよ。つまり、自動運転とそうでないクルマが混在して走る、という事態です。

自動運転車と非自動運転車が混在することによる危険

確かに、今後十分な研究開発を経て出てくる自動運転車は、かなりの部分で危険を回避してくれるようになることと思われます。

ただ、自動運転車は基本的に遵法運転になるはずです。一時停止の標識を認識したらきっちり停止線で停止し、横断歩道で横断を待っている歩行者がいれば横断歩道手前で停止するでしょう。

ところが、人間にはミスや見落としというのがあります。横断歩道で待っている人がいるので停止したら後ろから追突されているような動画もネットで目にしますよね。そういうことgあ一時的に頻発するのではないかと思ったりしています。

自動運転と同時に、自動車間コミュニケーションの技術開発も進んでいることを過去に愛読誌のCGで読んだことがあります。自動車に積まれたモジュールで自動車間が通信して意思(?)疎通を図るもので、同様のモジュールを交差点に設置することで、見通しの悪い交差点で接近する交差車両の情報をもらうことで、出会い頭の事故が防げたりするようになるそうです。

こういう高度な情報から非自動運転車が取り残される形になってしまうんですよね。レベル4、レベル5という高度な自動運転が実現されるといっても、ほんの一部では安全にはならないのではないか、ということです。

こう考えてみると、テスラの自動運転にもこうした私の懸念との類似性を感じるんです。

つまり、もしトラックの方も自動運転だったとするならば、交差する交通に対してどのくらいのマージンが必要かということをサイドカメラかなにかで認識した画像から判断して発信する程度の機能があれば、この事故は防げたかもしれません。

自動運転っていうのは、今実現されているような技術が進化するだけで十分なものではないんんですね。自動車以外の点、インフラの整備も必要となってきますし、私たちの想像もつかないような点でのイノベーションが必要となってくる、非常にドラスティックな変化なんです。

私の320dツーリングにもACCが付いていて、ここだけ自動運転であるかのような気分に浸っっていますが、ACCコントロールをセットして走行中でも、頭の中ではいろんな情報を処理しています。例えば、高速道路で追い越し車線を走行中に後ろから異常に速いクルマが迫ってきていて、どのくらい後に追いつかれそうか、走行車線にすぐに戻れそうか、3車線の道であれば、一番左側から真ん中車線に車線変更してきそうなクルマがいないか、とか。

「思考」って一瞬です。人間の頭って、言葉にすると追いつけないほどのスピードで物事を考えています。これを全て電脳が負うんですから大変なことですよ。そう考えたら、今の自動ブレーキですとか前者追従型クルーズコントロールなんて、自動運転に必要な技術ではありますが、レベル4とかレベル5とかの自動運転に比べたらおもちゃみたいなものではないかと思います。

そして、ここにそうした高度に情報を処理できる自動運転車と、人間が得た情報と操作でしか動かない非自動運転車との間に。「情報の非対称性」が生まれて、危険が生じる、というわけです。

そうはいっても、早く見てみたいし乗ってみたい!

私は自動運転を否定しているわけでもありませんし、逆にテスラを擁護しているわけでもありません。

純粋に自動車の進化、しかも劇的な進化というものの方向性を目の当たりにし、SFの世界でしかありえなかったことが実現されそうなことに感動しています。

レベル5で無人タクシーやバスが実現されれば、今まで人件費がゆえに採算が取れなかった山間部の限界集落などに路線バスだって通せるようになりますし、高齢者の送迎だって無人車でできるようになるかもしれません。

もう、無人タクシーなんてトータルリコールみたいな世界ですね。あれはアンドロイドが運転手でしたが。

まあ、これだけのプロジェクトです。想定外のことが起こる可能性なんていっぱいありますし、計画の遅れもあるでしょう。しかし、色眼鏡で見られてしまうテスラではなく、BMWというビッグネームが行うこと、そして実現することに大きな意味があり、社会的に受け入れられる素地が整うと思っています。

素晴らしい夢のクルマが数年後に見られることを祈ってやみません。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。

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