昼間にTwitterでちょっとだけお見せしましたが、今日は再びアルピナ世田谷ショールームさんで、「ALPINA DIESEL」試乗会にいって参りました!試乗したクルマはXD3と・・・憧れのD3!今回記事ではXD3からお伝えします。これが、実はすごくよかったんですよ。
本家BMWよりもSNSを有効に使っているかも。
あなたはALPINAや、ニコルオートモビルズさんをFacebookなどで「いいね!」してらっしゃいますか?私はしているのですが、その他のリアルの交友関係の友人の大量の投稿に埋もれて、見る前に至らないことも多いのが本当のところです(笑)。
ですが、ニコルさんはよくイベントの告知をしてらっしゃるんですよね。以前の記事で触れたMとALPINAの比較試乗会もFBで発見しましたし、今回のALPINA DIESEL試乗会もFBで発見しました。ご参考までに、8/5くらいにまたMとALPINA試乗会があるようですね。
まあ、発見した私は応募フォームで早速申し込みましたが、「申し込み多数の場合は抽選」と書いてあったので、ちょっと望み薄だなあと思っていました。
が。
数日後、以前B3でお世話になったセールスさんからメールをいただきまして、今日の午前中の時間を指定してくださった、というわけです。
いやー、嬉しかったですね。でも・・・さすがにちょっと図々しいかな・・・と、ちらっと思いました。でも、いきますよ。好奇心の方が強かったですからね。
まずはショールームで。
試乗ですので免責書類にサインしたりしていましたが、先ほどから目の前にどーんと置いてある、これまたXD3が気になって仕方がありません。
どーん。まっくろくろすけ、ALPINAバージョンです。
昨日の記事で100周年記念車のラッシュが落ち着いたと口走ってしまいましたが、ちょっとBMWを甘く見てしまっていたようです。まだまだ続きそうな記念車の第9弾は予想通り、今まで出なかったXシリーズベース、「X3 セレブレーション・エディション・[…]
これが徹底しているんですよ。グリルやホイールが黒いのはこの写真から見て取れますよね。このALPINA CLASSICのホイールが黒いのも珍しいですが・・・
リアのエンブレムも黒いんです。
そして、もちろん内装も真っ黒。
おしゃれだなーと思ったのが、助手席側の内装です。
ちょっとよくわからないかもしれませんが、アルカンタラにALPINAらしくブルー・グリーンのステッチが入っているんですよ。
恒例のタイヤチェック。銘柄はミシュラン・パイロット・スーパースポーツ、サイズは前245/35R21、後285/30/21です。
これに乗るわけではありませんが、気分的にはワクワクして来ました。
いよいよXD3試乗!
ショールームでして矯めつ眇めつ眺めていると、前回にB3に試乗した時にお世話になったダンディなセールスさんがいらっしゃいました。
試乗するXD3はこれ。
XD3には、アルピナ・ブルーとアルピナ・グリーンの設定はありません。これはアメリカ生産のモデルだから、というのは知っていたのですが、あ、あれ?とびっくりしました。よく見ると、アルピナ・ブルーよりも少し濃いです。伺って見ると、これはディープシー・ブルーという色のようで、BMWの純正である色ですね。
タイヤはショールームのまっくろくろすけがオプションの21インチを履いているのですが、こちらは標準ということでした。確認する暇がなかったので、ALPINAのHPで見ると前255/40R20・後285/35R20です。あれ?オプションの方が前のタイヤが細い?これは外径から考えると、245/40R20の間違いなのではないでしょうか?ちなみに、銘柄はミシュランPS2です。
ま、細かいことはいいとして、早速乗り込んで見ましょう。
なんと!随分見やすいナビが付いています!
まず、運転席に座って最初に違和感を感じたのがこちら。
あれ?なんだか普通に使えそうなカーナビが・・・それにしても若干画面が小さいような・・・。伺って見ると、これはXD3の出自に関わっていました。
XD3は元々日本では180台限定です。これは、アメリカでまず400台生産した後、ようやく日本に引っ張って来れたそうなんですね。そして、もしカーナビを標準で入れるとなると、日本では何の役にも立たない北米の地図が入ってくるそうなんです。これまたなんで?と思っていると、日本仕様としてローカライズされるには300台が必要なんだそうです。ところがXD3は180台。ということは日本仕様としてはローカライズされません。ですので、ここで組み込まれているカーナビは、日本側で組み込んだストラーダだそうです。
その割に、ショールームのまっくろくろすけも、この試乗車も右ハンドルなんですよね。まあ、右ハンドルのボディ・シャシーというのは特に日本用に用意しなくてもあるからでしょうね。
ちなみに、コントローラーを撮り忘れたのですが、iDriveのコントローラーがちゃんと付いていました。そして、実際にはいじりませんでしたが、きちんとこの画面にオンボードコンピューターなども表示されるそうです。もし本当にそうなら、むしろこの方がいいと思うのですが。
極上の乗り心地
さて、乗り込んで走り出します。運転席に座ると、ちゃんとラバリナレザーのステアリングとブルーのメーターパネルできちんとALPINAしています。
と、ここで気づきました。
「そういえば、X3自体乗るの初めて・・・」
初めて乗るX3がXD3というのはなんとも贅沢ですが、ノーマルのX3との比較ができないことはお許しください。
そして、細かい話ですが、メーターの、特にタコメータをみて違和感を感じませんか?「写真がぼけて見えないよ!」とお叱りを受けそうですが・・・すみません・・・そうなんです。アイドリングストップした時に指す場所の「Ready」がないんです。ちゃんとアイドリングストップはしましたが、なんだかこんなところまでちょっと違いますね。日本仕様ではない「異端児」感を感じます。
え?これ、ディーゼル?
もうですね、すっごく静かなんです。
振動なんて全くありません。それどころか、ガソリンエンジン車と比べてもかなり高レベルの静粛性といっていいでしょう。大げさではなく、クラウンくらい静かで振動がありません。
この印象は走り始めても変わりません。エンジンは6気筒ということもあってデッドスムーズ。ここでも音も振動もありません。エンジンは2,000回転も回っていないのに車は軽やかに加速していくという、なんだかすごく不思議な感覚です。一言でいうと、上質ですが、それだけでは言い表せないですね。とにかく不思議としか言いようがありません。
試乗コースは前回B3を試乗した時と同じです。環八通りに出て目黒通りとの立体交差でUターンし、第三京浜を都築まで行って折り返してくるパターン。
入口のちょっとしたカーブではロールなんてしません。ちょっと高い視点で、ボンネットが平行に横に移動していくだけ。そして直線になってから加速しようとしますが・・・前に車が詰まっていてできませんでした。
ですが高速巡行なんかはまさにお手の物ですね。しずしずと進んで行きます。ようやく前が空いたので加速してみると・・・やはりすごい!快音を立てて3L直6ディーゼルが咆哮します!その音は、紛れもなく直列6気筒のそれ。あくまでもデッドスムーズに回転をあげて行きます。そしてもちろん、スピードも乗って行きます。
それが荒れた感じや暴力的な感触一切無しなのですから大したものです。スポーティというより、高級SUVと行った方がいいでしょう。これは紛れもなくALPINAです。
道中、私がこの静粛性とパワーの奔流に驚いていると、セールスさんがご自身が納車したオーナー様の話を教えてくださいました。今、もう残りは10台くらいのようなのですが、そのオーナー様はポルシェ・マカンターボと比較されて、XD3にされたそうなんです。なるほど!確かにボディサイズといい、価格帯といい、マカンターボとXD3はガチンコですね。比較的コンパクトなSUVという分野で、上質感と走りを求めると確かにこの2台に行き着くでしょう。ここでXD3にされるとは、まさに目利きというのはこうした方のことをいうのでしょうね。
ロードノイズもすごく静か
そして何より驚くのがロードノイズがえらく静かなことです。
XD3はSUVですので、言わずもがなですが、サスペンションストロークは多めに確保してあります。個人的にはこのSUVの重心の高さと長いストロークからくる揺れが苦手なのですが、XD3はそんなだらしないそぶりは見せません。あくまでもフラットな乗り心地を貫き、揺れも少ない上に、ロードノイズが静か。これは最強のSUVなのではないでしょうか?
このロードノイズの静かさをセールスさんにお伝えすると、こうおっしゃっていました。
「やはり長いストロークが確保されているということが大きいでしょう。乗り心地ではあまりそうは感じないかもしれませんが、確かに長いストロークになっています。その部分で、ロードノイズが減衰されているということがあるんでしょうね。」
なるほど。
続けてこうもおっしゃっていました。
「次に乗るD3は、正直B3よりも静かです。エンジン音などのことですが、ことロードノイズに関してはXD3の方が静かでしょうね。その代わり、D3の方が圧倒的にボディが軽いので、加速は強烈ですよ。」
それは楽しみですね!
スポーツモードも試してみました。
前回B3を試乗した時に試せなかった、スポーツモードを復路で試してみました。
切り替えた途端、ステアリングはしっとりと重くなり、足回りは引き締まったのが感じられます。ここの表現がうまく伝わるかどうかなのですが、はっきりと違うのはわかるのですが、明らかに「硬くなった」のではなく「締まった」感じなんですよ。つまり、今までの優しいとも言えるあたりのまろやかさとフラットな乗り心地の両立関係を崩すことなく、確実にファームな足回りになるという・・・伝わりますかね?
ただ、日本の高速道路のスピードでは正直必要ないくらいです。だって、Comfortでも十分な安定性と直進性が確保されていますし、乗り心地もいいんですから。
本当に、どこまででも走って行きたくなるクルマですね。
XD3の余技
この様にXD3に感心していると、セールスさんが教えてくださいました。
ALPINAでは、レーシングドライバーを呼んで、つくばサーキットでこのXD3を走らせたんだそうです。話を聞くだけで、「ひっくり返らないの?」と怖くなってしまいますが、結構いいラップタイムで走ったとのこと。そうした余技もできるのですが・・・やはりそのあとはローターが歪んだりして大変だったそうです。
ショールームにちてタイヤのショルダー部分を見て、セールスさんが一言。
「あー、これつくばを走った時のまんまですね(笑)。」
この個体だったんですか?!いや、確かに乗り込む前に、なんだか結構タイヤのショルダーが荒れているなあ、モータージャーナリストさんに酷使されたのかな、なんて思っていましたが。
ハイパワーSUVに懐疑的だった私でもXD3ならアリ!
私は正直に申し上げると、カイエンターボに始まった、ハイパワーSUVというものに対して懐疑的でした。
大きく思いSUVに、ハイパワーガソリンエンジンを与えてもガソリンを垂れ流して走っている様なものだし、第一、重心が高いSUVでそこまで山道を攻めたりしないのだから必要ないだろう、と。
ですが、XD3に関しては認識を改めました。これはアリです。この上質かつパワフルな走り、それでいてディーゼルだから燃費も良いというのは最強ですね。何より、比較的コンパクトなボディサイズも良いです。といっても全幅は1,900mmありますが。ですが走っている限りでは視点が高いのもあって見切りがよく、大きさを感じません。
フロントのロードクリアランスも全く問題なさそうでして、実用的ですし。
実はこの試乗会、本命はD3で、XD3は味見程度に思っていたのですが、XD3のよさにノックアウトされました。唯一、ちょっとここだけはと思うのが、ホイールの奥に覗くブレーキキャリパーが、ノーマルの様に見えたこと。ここはやはりボディの重さとハイパワーディーゼル搭載を勘案して、強化して欲しかったです。
日本国内残りの10台、いかがですか?!
この後、個人的に本命のD3市場だったのですが、長くなりましたので次回に譲らせていただきたいと思います。
では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。