40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

530e高速試乗して来ました!

BMW

Toto BMW 高速試乗会体験記、今回は530eの試乗の感想をご報告します。

待ち望まれていたモデル

F10の5シリーズではPHVがないことに寂しさを覚えていた5シリーズオーナー様や、オーナー予備軍様は多いかと思います。

満を持してというか当然のごとくと言いますか、G30でようやく5シリーズにも330eと同様の機構を持つPHVがラインナップされたのが530e、非常に注目度が高いモデルと言えるでしょう。

実は私が今回の高速試乗会にお邪魔する事を決めたのも、試乗車にこの530e(と540i)があったからです。というわけで、最初にLCI後のM4 Competitionを目にして舞い上がって試乗してしまいましたが、実はメインディッシュはこちらだったりします。

やっぱり530eはM Sportでもノーマルサス?

前回記事で既に写真だけはご紹介済みですが、改めてこちらにも掲載します。

試乗車は530eM Sport です。ボディカラーはブルー・ストーンです。カタログカラーですね。

誇らしげなeDriveのエンブレムがCピラーに輝いています。

PHVといえば、バッテリーのトランクへの侵食具合も気になります。

この奥の部分が侵食されている部分ですね。手前の床面が落ち込んでいるのは、そのようにして高さを一部分だけでも稼げるようになっているということでして、完全にフラットにもできます。

そして、恒例のタイヤチェック。


すこーしホイールハウスとボディの隙間が空いているの、おわかりになりますでしょうか?なんと、私はおバカな事に540i M Sportのタイヤを撮影し忘れておりまして比較をお見せできないのが残念ですが、明らかに隙間が大きいです。

330eと同じく、M Sportでもノーマルサスなんでしょうね。

2017/05/29追記:
カタログで確認して見ると530eでもM SportはM Sportサスが装備されているようです。なんでこんなに感触が違うのでしょうか?その辺の感触の違いは540i試乗記に書いてあります。

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そしてさらに、タイヤ銘柄を見てみると・・・やった!ミシュランPrimacy3です!これは乗り心地に期待が持てます。

では、四の五の言わず、早速乗り込んで出発しましょう。

腰高感が気になる。

M4の時と同様の道のりで関越道に向かいますが、このわずかな時間に舗装し直したのかと思うほど(笑)、M4とは乗り心地が違います。当たり前ですが。

その乗り心地は明らかにコンフォート寄りです。はい、BMWファンである読者のあなたが想像されるよりもずっとずっとコンフォートよりです。

そして、ステアリングが軽い!この乗り心地の良さとステアリングの軽さはもう日本車的と言っていいでしょう。

ちなみに、今回の530eは、前に740eに乗った時と違って、バッテリーは70%ほど充電されておりましたので、関越までの一般道及び料金所からの加速、本線への合流まで全てEV走行です。

が。

330eの時ほどの軽快感と言いますか、怒涛の加速感はありません。あくまで穏やかな感じです。

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これはボディの重量も関係しているのかと思って調べてみましたが・・・530eの車両重量がわかりません。軽量化されたといっても3シリーズより軽いというこおてゃないでしょうから、まあ、車両重量が関係しているのは確実でしょうね。。

関越道に入って100km/hで巡航を始めると、ようやくエンジンがかかりました。ちなみにこの時はAUTO eDriveのままです。NAX eDriveモードにすれば日本の高速道路の速度域であればEV走行で対応できるのですが、当ブログにお寄せ頂いた330eオーナー様のレポートだと、AUTO eDriveが一番燃費がいいと伺っていましたので、結局はこのモードで走行することが多いだろうと思い、しばらくこのままで走行する事にしました。

さすがに高速道路の速度域では安定するだろうと思っていましたが・・・これは正直に申し上げて期待を裏切られてしまいました。

3シリーズのアイポイントが低いのもありますが、530eではシートを一番下げてもまだアイポイントのみならず、重心が落ち着きません。軽いステアリングと相まって、恥ずかしながら少しフラフラとしながら走ってしまいました。

これは直前にM4に乗っていたせいではないと断言できます。現に、この後540i M Sportにも乗りましたが、帰路に自分の320dツーリングに乗り込んだ時に、えもいわれぬ安定感を感じました。

ちなみにエンジン音は遠くから微かなハミングが聞こえるのみで、室内の静粛性は相当なものです。ただ、4気筒だとわかるビートですので、それが気になる方は注意が必要です。そのエンジンの性能ですが、高速道路で少し遅いクルマに引っかかり、再加速してまた100km/h巡航に戻す時、加速がじれったいです(笑)。。何回か試して見て、アクセルを床まで踏み込んで針を「eboost」のゾーンに放り込むと、正にブーストがかかった様に鋭く加速します。なんででしょう?740eではそこまでじれったく感じなかったのはエンジンのパワーがあるからというおかげもありますが、530eもそちらのシステムの方がよかったのではないでしょうか?さすがに330eと同じというだけだと荷が重すぎる気がします。

復路は、ドライビング・パフォーマンス・コントロールがCOMFORTですと、オーナー様でもなければよくわからないメーターですので、あえてSPORTにして走行する事にしました。

積極的にエンジンを使う設定になりますが、それでも腰高感は改善しません。まあ、Mアダプティブサスでもオプションでつけない限り変わるわけがないですよね。

エンジンによるバッテリーの充電を制御できる

そして、それと同時にバッテリーの充電の設定をいじります。ここが中々530eの面白いところでして、走行中に充電されるバッテリーの量を調整できるそうなんです。例えば60%と設定したら、走行中にバッテリーを60%まで充電したらその後はそのときに洗濯していたドライビング・パフォーマンス・コントロールのモードによって、通常通り走行する、といった具合です。上限はもちろん90%ですが、これはうまく使えば燃費をさらによくすることができそうですよね。

例えば、どこかにいった帰路に、高速の出口から自宅まではそこまで距離はないので40%も充電されていれば完全EV走行で自宅まではたどり着くとします。そうしたときに設定すれば、無駄な充電で燃料を浪費することなく、満充電は帰宅してからコンセントを繋げることに任せられるわけです。

確かにかなり乗り心地はよかったですが。

530eの試乗を終えるとちょっと複雑な気分になりました。

330eでも通常の3シリーズよりもステアリングが軽かったのは確かですし、530eでも同様にステアリングが軽くなっていることは想像できます。そして、乗り心地が良いことも私としては大歓迎です。

ただ、ちょっと路面との接地感が希薄になっています。F10ではもう少し濃厚な感触を感じたのですが、以前試乗した523d M Sportとはまた違う感触です。

腰高感はありますが、腰砕けにはなりません。むしろ、完全にフラットな乗り心地ですのでこれぞ5シリーズ!と言いたくなります。

でも正直私にはしっくりこなかったのも確かです。

これはあくまで個人の感想でして、この方を歓迎される方もいらっしゃるでしょう。実際、私も大筋では歓迎しておりますが、M Sportであればもう少しがっしりとしたフラット感を出せなかったものかと思います。そう、Activehybridのように。

面白いものです。以前はスポーティセダンの頂点に君臨し、ライバルのメルセデスまでもがBMWの運動性能やハンドリングといったものに追いつき追い越せで開発してきて、ようやく背中が見えたと思ったら、当のBMWはスポーティでありつつもコンフォート性能を向上させているという・・・。これは、「BMWにしては」などの枕詞が必要なものではありません。はっきりとコンフォート志向です。特に530eでは今までのクルマよりも顕著にそれを感じます。

さて、これが530e特有のものなのか?523d M Sportの試乗ではそう感じませんでしたが、次に乗る540i M Sportではっきりするでしょう。

次回はその540i M Sport試乗記をお送りします。少しだけ予告すると・・・「帰ってきたあの6発!」です。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。