40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

3シリーズディーゼルへの偏見を払拭!私が見つけた新しい「駆け抜ける喜び」

やはり「ディーゼル」と聞くと、「つまらない」「のろい」「うるさい」「振動がすごい」などネガティブなイメージばかりですよね。実は私も320dに乗るまではそう思っていました。いくら愛読誌CGが褒めていても、ネットで検索した記事が絶賛していても全く信じていませんでした。ですが今は、今までの「駆け抜ける喜び」に加えて、新しい楽しみ方をしています。今回は、ディーゼルに対して、世間一般の方と同じように偏見を持っていた私がいかにしてディーゼルに魅せられていったか、その経緯をご紹介します。

本当に全然信じていませんでした。

320dにじっくりと試乗する前はどう思っていたか、正直に告白しましょう。

ディーゼルなんて、そうは言ったって燃費が良くてなんぼってだけでしょ?爽快感はないし、加速だって悪いし、大体M Sprotがラインアップされているなんてミスマッチもいいところ。スポーツ性なんて1mmもないでしょ。

こう思ってたんですよ。

でも、燃費の良さは相当なアドバンテージだとは思っていました。ですが320iも相当に燃費がいい車で、高速では20km/Lを超え、市街地でも大抵10km/L超えるので、それで満足でした。その上エンジンは4気筒らしく軽やかかつ爽快に回っていき、運転していて爽やかなクルマでした。

そして知人が320dセダンを検討しているというので、まずは知人の家の近所のBMWディーラーに、私もちゃっかり一緒について行きました。まあ、すでに320iオーナーだから詳しいだろうということでアドバイスを求められたんですよね。私は私で、購入を検討しているんですから、当然ながら試乗するので、それ目当てです(笑)。

この時は第三京浜をじっくりと試乗できるということで、まずは知人の運転で走り出します。試乗車はセダンのM Sportだったのでちょっとゴツゴツしましたが、エンジン音と振動が意外と、というか、全然しないのに驚きました。

クルマはすぐに第三京浜に入り、高速巡航に入りました。自分で運転していないので、パワーフィールはわかりませんでしたが、ガソリンよりも硬質かつ若干低音寄りのエンジン音は力強く感じました。

そして知人の要請で、帰路は私が運転しました。ここで初めて、ディーゼルエンジンのトルクの太さを知るんですね。明らかに中間加速は320iよりも力強いです。迂闊に踏むととんでもないスピードになっちゃって困りました。

以前当ブログでもご紹介しましたが、極低回転域では320iの方がトルクが太いです。ですが320dはそこからトルクカーブがぐわっと立ち上がるので、中間加速の領域では圧倒的なトルク感でグイグイ進んでいくんですよ。

3シリーズのディーゼルは何がすごいのか?320iから320dにして感じたこと。

これには参りました。これならM Sportもありだな、と。それどころか、力強さは320iを上回るので、これなら相当スポーティな走りもできるのではないか、そんな印象に変わりました。

3シリーズのツーリングにはディーゼルはベストマッチ!

320iセダンで趣味のキャンプに行っていましたが、さすがに道具も多くなってきて限界を感じていた頃に、Toto BMWさんから素晴らしいオファーを頂いてツーリングにしようと思った時には、荷物をいっぱい積むのだからディーゼルがいいだろう、と一番最初に思いました。

そもそもF31は発売当初は320dと328iしかなかったが故に320dを選ぶ人が多いのだと思っていましたが、確かにツーリングが想定している用途にはディーゼルの方が合います。

私が購入した時にはすでに320iツーリングも出ていましたが、過去記事に書いた通りに試乗して、320dツーリングを購入したわけです。

BMW 320dツーリング購入記

走りは紛れもないBMW、さらにいかに足を延ばすか、という楽しみ。

これは乗れば乗るほど楽しいクルマだと気付いたのは納車されて間も無くです。最初こそ直進性に難ありでしたがこれも解決した後は、中々減らない燃料に気を良くして走行距離がどんどん伸びて行きました。

以前320iに乗っていて、外観は同じクルマに乗っているのにここまで楽しめるというのは自分でも驚きましたが、これはMYが更新されるごとにどんどん改良をしていくBMWがあっぱれですね。しかも、2014MYはかなり快適性に重点を置いた改良が施され、音と振動を劇的に低減したらしいので。

そして、そのうちディーゼルは冗談としか思えないくらいの燃費数値を叩き出すことに気づきました。高速で25km/Lとか、この力強い走りでは考えられないくらいの値ですよね。

キャンプにも行きましたが、狙い通り実用性も十分、荷室はパンパンになりましたが、すべての荷物を飲み込んで、かつ相変わらずの低燃費で走ります。これは、320iではキャンプの時には燃費が10%〜20%ほど普段に比べると悪くなっていたので、まさにディーゼルの本領発揮といった感を受けました。

そして、高速に限らず、定速走行の時の燃費の良さは本当に信じられないレベルです。今のBMWのスローガン「Efficient Dynamics」を最も体現しているのが、この320dではないかと思うくらい、ボディサイズとマッチした特性を持っています。

すぐに私は、力強い走りやキビキビしたハンドリングを楽しむと同時に、満タン時にリセッとしたトリップメーターを利用して、オンボードコンピューターの「航続可能距離」とトリップメーター内の走行距離の合計が1,000kmを目指すチャレンジを思いつきました。

これがなかなかチャレンジングでした。ずーっと20km/L前後をキープして走るのは都内在住の私にはさすがに不可能に近いと思われましたが、あれは忘れもしない320dツーリングでのお出かけの平均燃費の最高記録を出した時、目標に到達したんです。

BMW3シリーズでカタログ燃費以上で走るためにやっていること。

写真を撮っていないのでお見せできないのは残念です。そしてこの記事では書いていませんが、帰りにGSによって燃料を満タンにしてエンジンをかけた時には、オンボードコンピュータ上に航続可能距離1,000km超えの値が表示されました。感慨深かったですね。

「Freude am Fahren」+「Efficient Dynamics」=320d

他にも、ディーゼルモデルはBMWには多々あります。ですが、BMWの屋台骨といえば3シリーズ。今だDセグメントにおいてはベンチマークとして君臨し、各メーカーの目標となるクルマです。ちょうどいいボディサイズ、過不足ないパワー、ライバルに比べて抑えた車重のみならず、今やBMWのトレードマークとなった50:50の前後荷重配分からくる素直なハンドリングがありつつ、常用域で使いやすい力強さと驚異的な燃費の良さを誇っています。

これって、ちょうどBMWの新旧スローガンが入れ替わる時期に生まれた320dらしいと思いませんか?

私は、320dは10年後も第1級の実力を誇っている、とんでもない高性能車だと思います。BMWは商品力を高めるためにモデルチェンジをするでしょうが、F30系は本当にトラブルも少なくて、大きな故障の話は聞きません。

私の次なる運転の楽しみは、平均燃費記録の更新と、航続可能距離1,200km!を目指したいですが・・・さすがに厳しいかもしれませんね。

いかがでしたでしょうか?相当ディーゼルに対してネガティブな偏見を持っていた私が、いかにして「320d最高!」というようになったか、少しご理解いただけましたでしょうか?

上記のような私の経験から言えるのは、やはり百聞は一見に如かず、試乗にまさるものなしです。ですので、まだ偏見をお持ちの方は、BMW Tokyo Bayや、お近くのディーラーで一度ご試乗してみてください。短時間の試乗では実燃費まではわからないかもしれませんが、それは私が太鼓判を押します。大丈夫です。

Freude am FahrenとEfficient Dynamics、結構病みつきになりますよ。

では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。