40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

BMWを始めとした欧州車の急激なEVシフトに違和感を抱いているのは私だけではなかったようで・・・何だかホッとしてしまいました。

BMW

過去の記事で、フランクフルトモーターショーで急激なEVへのシフトが進んでいることに対して疑問を呈した私ですが、そのさらに前には、将来的なEV化を「楽しみ!」といっていたので戸惑われた方も多いと思います。ですが、どうやら違和感を抱いたのは私だけではなかったようです。

「EVへの流れは止まらない」なんて本当?

ちょっと長いので引用は控えさせていただきますが、消えることもない記事だと思うので霖雨にてご紹介します。

フランクフルトショー2017で見た“EVシフト”の実情と行方

「EV化の流れは止まらない」のウソ

両方とも私の愛読誌CGのweb媒体であるWebCGの記事へのリンクですが、筆者が異なっています。特に2つ目の記事は、最近になって320dを中古で購入された自動車ジャーナリスト、清水草一氏の連載記事へのリンクでして、320dと絡めて書いてありますので非常に興味深く読めました。

まあ、これを読んでから私の違和感の正体がはっきりとしたんですよね。それはズバリ、「動機が不純そのもの。」。

自動車の生みの親とも言えるゴットリープ・ダイムラーとカール・ベンツや、発明王エジソンだって、ビジネスを考えていなかったわけではありません。むしろビジネスを軌道に乗せたからこそ現代の暮らしは便利になり、我々は彼らの発明に連なる文明の利器から得られる便益を教授していられるのだと言えます。

翻ってEVはどうか?と考えると、クルマ単体だけに注目して「ゼロ・エミッション」などとのたまわっていますが、例えば中国なんて石炭をガンガン焚いて公害を撒き散らして発電しているのに。「環境対応」も何もないだろう、と。ただ単に、ドイツや日本の車にはもはや正面からは太刀打ちできないことを悟っての鞍替えですよね。

英仏もそうです。まあ、英仏はそれぞれに魅力あるメーカーがありますので中国ほどの二枚舌とい言うわけではないでしょうが、それとてドイツ勢の切り崩しを睨んでのこと。

もっと私が許しがたいのはVWです。ディーゼル不正が発覚してからはあっさりと内燃機関を捨てて、まるで市場の批判の矛先をそらすかのように自らの影響力(なんせ『ウォルフスブルグの巨人』ですからね。)を駆使してまるでEVが既定路線のごとく誘導しているかのように見えます。私、ディーゼル不正ではVWは嫌いにはなりませんでしたが、今回のフランクフルトショーの件で一気にVWのイメージは地に落ちました。とはいえ、かつては不可能と思われた「3Lカー(100kmを3Lの燃料で走りきる)」で低燃費競争に先鞭をつけたメーカーですので、今回の件でもそのような良心的な方の「白VW」の志から出ていると思いたいのですが、今の私にはとにかく業績を回復したい、ディーゼルの「ディ」の字も聞きたくない!と言っている「黒VW」が買っているようにしか見えません。だって、どう考えてもEVが本当に地球温暖化の切り札とは思えないんですもん。

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ビジネスは発明品の利便性を広く世に行き渡らせるために必要とは言え、あまりにビジネス主導なんですよね。とってつけたような「環境対応」なので、私の心に響かなかったのだろうな、と言うのが結論です。

では、なんで心に響かないのでしょうか?別に動機が不純でも、新たな「駆け抜ける喜び」の提案であればそう悲嘆にくれる必要もないですよね。

そこに崇高な志はあるのか?

一昔前といえば、自動車メーカーは安全対策に躍起になっていました。

特に有名なのはボルボやメルセデスですが、彼らがいち早く事故現場に駆けつけて、衝突状況や破損状況、そして乗員の怪我の状況などを綿密に調査して何千何万という事例を集めてその対策を施したことが、今現在の自動車の安全装備やボディ剛性の向上に繋がっているわけです。

そこには、「自動車の事故で起こる不幸を無くしたい」という志がまずあって、それが有用であると認識され、新たな付加価値としてユーザーに受け入れられたからこそ存続しているわけですよね。

このような作り手の思いがこもった製品というのは、クルマに限らずユーザーの心に響くものです。そしてそれが純粋な志から発していればこそ、ビジネスとして外連味なく成り立つのではないかと考えています。

例えば、なぜM2はあんなにBMWファンに熱い支持を受けるのか?それは、クルマが持つ楽しさというものを最大限引き出し、かつ扱いやすいサイズで・・・とユーザーのニーズにマッチした製品だったからですよね?そしてそれを求めやすい価格で売り出した。そのために、上級のMシリーズには装備されているものでも、ある程度削るなどのことも行いました(例えば電制ダンパーなど。)。

この時、BMWは何を考えていたのでしょうか?もちろん、そうしたニーズがある市場が存在するのを調査とマーケティング理論から知ってのことでしょうけど、あえてM240i(M2登場当初はM235i)もあるのに登場させたのは?

「M」というブランドが最大限発揮している、BMWの魅力をできるだけ多くの顧客に届けたい!という志、または理念があったからでしょう。

そうなんです。ドイツで発表されたEVシフトにはこういった志があまり感じられないんです。みんな、EVが地球環境に対する最終解答でないのに気づいているのに、それでは負けてしまうからEVシフトを進めている。なんだかそんな気がしてなりません。

これはあくまで私の感じ方ですので、異なるご意見をお持ちの方も多いはずです。もちろん、フランクフルトショーの場で思いついて発表したわけでもないでしょうし、数年といいうオーダーでEVの開発なんてできるものではありません。少なくとも10年くらい前から基礎研究には着手していないと間に合わないはずです。そういう意味では、勝ち組となるべく、PHVとFCVの最先端と言える技術をもつトヨタと提携したBMWもしたたかといえます。まあ、真面目に水素内燃機関の研究もしていた分の出遅れを取り戻すためなのかもしれませんけどね。

EVの分野での最も崇高な志だと思うのは、いうまでもなくトヨタのMIRAIですね。これには特許の公開などの動きも含めて、さすがと唸らざるを得ません。

個人的な予想(願望風味99%)→それは妄想というのでは?!

EVへのシフトの流れは鮮明です。これは間違いありません。何年かかるかはわかりませんが、確実にEV化します。

ですが、全てがEVになる!とか、そういう極論には真っ向から反論します。スマホの普及状況を思い出してください。私はガジェット大好き人間で、スマホに変更したのも比較的早かった方ですが、動機は「3.11で電話は繋がらなかったのにネットは繋がった」という事実を目の当たりにしてからでした。とにかく家族と連絡が取れずに苦しんだ私はすぐにスマホに買い換えたわけです。

そしてスマホの利便性が鮮明になるにつれ、「いずれは全てスマホになる!」などと世間では言われていたのを覚えています。今ではほとんどの方がスマホをお持ちだと思いますが、それでも通話が長い人などはガラケーを好んで購入しますよね。

スマホの登場からすでに10年たってもこれです。たかが、と言ってはなんですが、ある程度普及価格で購入できる商品でも完全なる普及まではこれだけの時間がかかっているんですよね。

ましてや、インフラも整っていない上に、価格帯としてはスマホよりもはるかに高いEVがそんなに爆発的に普及するわけはありません。私は、私が運転できなくなる頃くらいにEVと同時に完全自律運転が普及しつつある状況にある、というくらいの普及速度だと思っています。もちろん、これより早いぶんには全く問題ありません。ですが、もし電力供給の問題が解決しない中であまりに早く普及しすぎると、今度はEVシフトを歓迎していたユーザーは、一転して自動車メーカーや政府を非難するでしょう。

「自然エネルギーを活用しないと環境対応とはいえないのに、無責任にEVを増やして電力需要を増大させ、結果としてCO2排出量を増やしている」

と。もちろん、自動車メーカーにしてみれば、自分で自然エネルギーの発電所まで用意するわけには行かないので迷惑千万な苦言なのでしょうが、こうなる恐れは十分にあります。その恐れを認識している、と言うかメーカーとしてEV普及のために同僚源としての電力供給、しかも再生可能エネルギーの供給に責任があると感じている証拠が、BMWが提案している太陽光で発電してEV/PHVを充電するガレージの提案であり、廃棄バッテリーを利用した家庭用蓄電システムだと思います。

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そして、あくまでEVは通過点でしかないことにきっと気づくはずです。行き着く先は、やはりFCV。水素で走りながら充電する、究極の環境対応車です。

そしてこの頃には内燃機関の開発も相当進んでいるでしょう。現在マツダが提案しているHCCIの技術なども熟成され、かつ水素の内燃機関も視野に入ってくるでしょう。

こうしてようやく、水素を燃料とするクルマが道を走るようになるのではないでしょうか?!(強引)

きっと、「実用車はFCV、スポーツカーは内燃機関」のような住み分けができるのではないかと想像(妄想)しております。

きっと楽しめる、今後の自動車の行方

最後の方は壮大な妄想大会になってしまいましたが、ご容赦ください(笑)。いつものことです。

ともあれ、今のEVシフトには志がなく、あまりにドロドロな内面が見えすぎている、というのが面白くないんです。

そして、英仏勢や中国勢が目論んでいる、テスラの二番煎じ的なビジネスモデルというのは功を奏さないと思います。EVだろうと内燃機関だろうと、「クルマの楽しさと本来の役割」というさじ加減を本質から知っているメーカーこそが生き残れるのであって、EVのスペックや航続距離だけが問題なのではないのですよ、結局。

なんてきっぱり言い切っていますが、すでにドイツ勢が製品化までしており、日本でもFCVが販売されていますが、他メーカーでは口頭での発表ばかりで一向に魅力的なEVコンセプトカーなどの話が聞こえてきません。

これを持ってしても、基礎研究を積み重ねてきた大メーカーとは底力が違うのは明白ですよね。

私は、BMWがフランクフルトで発表したiビジョンコンセプトを見る限り、挑みかかられたドイツ勢(特にメルセデスとBMW)は、必ずEV化しても我々を楽しませてくれる、相変わらずのメルセデスワールド、BMWワールドを展開してくれると信じております。

こういうクルマが街中を走ると考えるとなんだか想像もつかないですが、今現にi3やi8って走っていますもんね。やっぱりちゃんと路上を走るんですよね?そのくらい現実感のないかっこよさですが、やはり以前どこかの記事でも申し上げたように。「近くて手がとどく未来」にワクワクしている自分がいるのも事実です。

では今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。