40代子持ちのクルマ好きが、愛車のBMW 320dツーリングを評価するとともに、ちょっとだけ日々を楽しくするクルマのある生活の話題をお届けします。

3シリーズツーリングの荷室の使い勝手。手を使わずに開けられます。

BMW

BMWではステーションワゴンのことを「ツーリング」と言います。セダンに比べて広がった荷室ですが、果たして実際の使い勝手はどうなのか、お届けします。

ステーションワゴンという選択

ステーションワゴンといえば、日本では長らくレガシィの独壇場と言えるほどの状況が続いていましたが、そのおかげで従来からの「商用のバン」と言うイメージが払拭されてきているように思います。

今やステーションワゴンは「アクティブな趣味を楽しむためのクルマ」というイメージですよね。

BMWでは「ツーリング」

さて、BMWのツーリングというと、なんだかイメージ的に「実用性よりもスタイル優先」って思われることが多いようですが、実際には正反対です。

むしろBMWは実用性をかなり追求するメーカーだと個人的には思っております。

その証拠がトランク容量。3シリーズはセダンで480lツーリングで495lの容量を確保しており、これは永遠のライバルであるメルセデスのCクラスよりも大きいどころか、クラス最大級の容量を確保しています。

ですが、「あれ?」って思いませんか?そう、セダンとツーリングで15lしか違わない・・・

このカラクリは容量の計測の仕方にあります。
よくトランク容量を表すのに「VDA法」とか「DIN値」などという言葉がカタログで使われていますが、両者は同じものです。
クルマのオーディオスペースでも「1DIN」って言いますが、トランク容量はこの1DINの箱がいくつ入るかで図るんです。一つの箱の容量は1l。つまりこれが400個入れば400lと表示されるわけです。

この時代にずいぶんアナログな計測方法ですよね。驚いたでしょう?私はちゃんと複雑な形状も計算して、容積を出しているんだと思ってました

もちろんこんなことをしているのには理由があります。この計測方法の場合、荷室の形状が複雑すぎると箱が入らないデッドスペースが出来ますので、VDA法で図ると使い勝手も含めた、実質的な使えるトランク容量が図れるメリットがあるのです。

実際、ツーリングの荷室は非常に整形されていて使いやすいです。でも、なんでセダンのちょっと増ししかないんでしょう?もっと詰めるはずですよね?

これは、VDA法ではステーションワゴンやハッチバックの様なクルマは、後方視界が確保できる高さまでしか計測しないからです。

実際には荷室と座席を区切るネットも内蔵されていてもっと高く積めますので、実容量はもっとずっとセダンと差があります。
私は時々オートキャンプに行きますが、320iのセダンではトランクに入らず助手席に置いていた荷物が全て荷室に積めました。家族3人でオートキャンプに行く荷物くらいは楽に飲み込めますね。

ここがすごい!ガラスハッチ単独での開閉

そして、そのように荷室いっぱいに積みたいときに役立つのがこれです。

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このようにガラスハッチだけ開くんですね。これはカタログなどでは、後ろのスペースが少ないときやちょっとした荷物を出したい時に使用するように書いてありますが、真価はそんな所にはありません。

どのように使うのかというと、まず、窓の下の高さまでパンパンに荷物を積んで、一端リアゲートを閉じます。

その後にガラスハッチを開けてさらに高く積み込めば、荷崩れを起こしたりしないんです。BMWのツーリングは5シリーズにもこの装備はあるのですが、Xシリーズにはありません。

きっとガラスハッチだけ開けると、高くて手が届かなくて閉められなくなるんでしょうね。

スマートオープンは難しい?

最近のドイツのクルマにはほとんど付いているのですが、リアバンパーの下で足をキックするように動かすとトランクリッドやリアゲートが自動的に開く機構があります。

これが慣れるまでは、いえ慣れたつもりでもかなり失敗率が高いです(笑)。ディーラーの方も失敗するくらいですから。ですが、私は試行錯誤の末、100%失敗しない方法を見つけました!

それは

リアバンパーの下を、ナンバープレートの真下を中心に、利き足の側から反対側に向かって払うようにする

という方法です。

セダンではこれをやってもトランクリッドとパッキンがひっついて開かなかったのですが、ツーリングはリアハッチが電動ですので必ず開きます。

現在オーナーの方で、スマートオープンがうまく作動しないという方はぜひこの方法を一度試してみてください。

お試しの時にはキーを持ってやることをお忘れなく。

そのほかの便利なところ、もうちょっとなところ

リアハッチを閉めるボタンは二つあります。

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ちょっと小さいんですが、わかりますか?フックの右、字が書いてある白いステッカーの左にボタンが二つ並んでます。

左側がリアゲートを閉めるのみ、右側はリアハッチを閉めた後に全席のドアロックを行ってくれます

これが地味に便利なんですよね。あ、左のボタンは当たり前なので、もちろん右のボタンのことですよ。

ただし、ディーラーの方によるとこれは2015年モデルからだということです。

惜しいのは、せっかくランフラットタイヤだからスペアタイヤが不要となったのに、床下収納が意外に狭いことです。絶対的にはまあまあ色々なものが入って重宝するのですが、過剰な期待は禁物、というくらいのスペースしかありません。

ここはもうちょっと頑張って欲しかったものです。

結論:この荷室、かなり便利です。

いかがでしたでしょうか?特にリアハッチを足で開ける方法は、既にBMWのオーナーの方で今までどうもうまくいかなかったという方に是非お試し頂きたいと思います。

※2016/05/07追記:実際に荷物を積んでいる記事を画像と共にアップしています。ご参考までにご覧ください。

320dツーリング、ラゲッジスペースの実力!

ここまで長々と読んでいただきありがとうございました。
では今回はこの辺で失礼します。